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2003年04月07日(月)
「構ってほしくて」自作自演する人の悲劇。


共同通信の記事より。

【名古屋市名東区の無職女性(33)が7日深夜、「自転車の女にカッターナイフのような刃物で切りつけられた」と110番した暴行容疑事件は、この女性の自作自演だったことが8日、愛知県警名東署の調べで分かった。
 調べでは、女性は、自ら衣服を切ったことを認め「騒ぎを起こして夫に関心を持ってもらいたかった」と話している。同署は軽犯罪法違反(虚偽申告)の疑いで調べている。】

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 狂言犯罪、にもいろいろな原因があるわけで。
 保険金がらみとか、社会的に目立ちたかった、というような原因がたぶん多いのだとは思うのですが。
 それにしても、この「夫に関心を持ってもらいたかった」という理由での狂言には、ちょっとびっくりしました。
 「夫に関心を持ってもらう」ためには、もっとマシな方法があるんじゃないかい?とみんな思ったのでは。
 よく「構ってもらいたいための狂言自殺」というのはありますが、ある意味、この「狂言通り魔被害」のほうが、いろんな人を巻き込んでもいますし、周りからみたら迷惑ではありますよね。
 肝心の夫が、心配してくれたのかどうかは不明ですが。
 
 「服が破れていたのに、体に全然傷がついていないのが不審に思われた」というのが、発覚のきっかけだったそうですが、亡くなられた被害者も出ている事件だけに、不謹慎というか何というか…

 僕は結構、「放っといてくれたほうが助かる人間」なので、こういう「構ってほしい人」の心境は実感できないのですが、こういう事件の話を耳にすると、周りに人がいても「孤独感」に苛まれている人って、けっこう多いのかなあ、と感じます。
 それにしても、「もっと構って!」というサインを夫本人に対して送るのではなく、こういう犯罪の被害者として世間に注目を浴びることによって、近所の人の同情やマスコミ経由で夫に構ってもらおうという発想は、いかにも現代的。

 ところで、これほど迷惑ではなくても、ネット上でも自作自演や寂しさを主張している人はたくさんいるんですよね。
 現実社会でもネット上でも、「寂しい」と主張する人間の数ほど「他人の寂しさ」を理解しようとする人間は多くない、というのは、紛れもない事実だとは思うのですが。

「誰も私の寂しさをわかってくれない!」
 そう、それは、あなたが他人の寂しさをわからないのと同じこと。