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2003年04月06日(日)
僕らが「薔薇」や「憂鬱」を練習した理由。


BCN(Business computer news)の記事より。

【富士通ラーニングメディア(金子武彦社長)は、インターネット上の漢字情報をひらがなに変換する児童向けブラウザ「ひらがなナビィ」の新バージョン「同 V3」を4月7日に発売する。】

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 確かに、WEBサイトの文章って、結構難しい漢字が使われていることが多いですよね。
 日常生活では殆ど使われないような漢字を敢えて使っている場合もままあって。
 僕も「胡散臭い」とか「憂鬱」とか「檸檬」なんて漢字は、実生活では夏目雅子さんを口説くときにしか使わないと自信を持って言えます。それ以前に、こんな難しい漢字は書けませんが。
 (注・夏目雅子さんは、生前伊集院静さんと結婚されていたのですが、二人の出会いのきっかけが、夏目さんの前で伊集院さんが「薔薇」とか「憂鬱」とか難しい漢字を書いてみせたことだった、という故事があるのです。それを聞いた僕たちは、一生懸命「薔薇」という漢字を練習したものでした。)
 でも、これだけパソコンが普及して、ワープロソフトもそこそこマトモになってくると、うろ覚えでもけっこう難しい漢字が書けたり(というか、選べたり)するんですよね。
 書いている側は、「こんな難しい漢字を使ってるなんて、俺ってカッコいい!」って思いがちなのですが、読む側とすれば、「これはいったいどう読むの?」と思ってしまうこともしばしばで。
 「ほとんど」と「殆ど」と変換する意味って、古語を意識した小説や評論でもなければ、あんまり意味ないことなんですけど、変換して出てきたら、ついつい使ってしまうのです。

 全部ひらがなばっかりの文章も読みにくいけど、わざわざ漢字の読み方を考えなければいけないような文章も困ったもの。
 「ひらがなナビィ」が必要なのは、子供だけではないような気がします。
 これはもちろん、読み手の責任だけではなくて。

 それにしても、最近は紙に手で字を書く機会って、激減してるよなあ。
 夏目雅子は遠くなりにけり、か…