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| 2002年12月26日(木) ■ |
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| 2002年度Google検索ランキングの不思議。 |
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共同通信の記事より。
【インターネットの検索大手グーグルが調べた今年1年間のネット検索ランキングによると、ニュース部門で世界で最も多く検索の対象になった言葉はサッカーの「ワールドカップ(W杯)」で、2位の「イラク」、3位の米首都圏連続狙撃事件の「スナイパー」(狙撃手)をしのいだ。 これを報じた26日付の英紙デーリー・テレグラフは「戦争よりベッカムに関心」という見出しをつけた。 同紙によると、ニュース部門で昨年ベスト5だった「ノストラダムス」「世界貿易センター」「炭疽菌」「ウサマ・ビンラーディン」「タリバン」は今年、全部姿を消した。 スポーツ選手では「ベッカム」がトップで、続いて女子テニスのアンナ・クルニコワ(ロシア)。歌手のトップはラップ歌手のエミネム、映画はスパイダーマンが2位のハリー・ポッターを抑えて1位。】
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この結果、僕はけっこう不思議な感じがしたんですが。 いや、「ワールドカップ」はわかるのです。今回の日本のように、たぶん4年に1回、にわかサッカーファンが大増殖して、グーグルで「ワールドカップ」を検索するんだろうなあ、と。 スポーツというのは、その競技に興味がある人がイメージしているほどには、世間の普通の人々は知識がないことが多いんですよね。 「戦争よりベッカム」なんて皮肉なコメントをつけた新聞もあるみたいですが、インターネットは、世界の先進国と呼ばれる国にはかなり普及していますから、世界的なスポーツイベントとしての「ワールドカップ」の1位は、世界中の人々が興味を持っていて、しかも基礎知識がない人がけっこう多い、という意味で、至極当然だと思います。 少なくとも、中国人がそんなに切実にイラクのことを知りたがっているとは思い難いし。それは、日本人にも言えることなのですが。 ところで、僕が感じた不思議なところというのは、2位の「イラク」なんです。 そんなの当たり前じゃないか!と言われるかもしれないけれど、普通、グーグルで検索する項目って、「自分が全く知らないこと」か「自分がある程度興味があって、もっと詳細を知りたいこと」という2つに分けられると思うのです。 検索上位の項目について考えてみると、アメリカのネット人口の多さとアメリカがらみのことがネット上では興味をもたれがちということがわかるのですが、「イラク」というのは、今まさにアメリカが戦争しようとしている国。 しかし、アメリカ人は実際のところ、「イラクって国のこと、よく知らないんだけど悪いやつなんだろ?」とかいうような、けっこうアバウトな印象しかなくて、「サダム・フセインがいるイスラム教の国で、アメリカの敵」というくらいの知識しかない人が、けっこういるのではないでしょうか。 要するに、「どんなところなんだ?」というような漠然としたイメージしかない国と戦争しようとしているんじゃないかなあ、と。。 それはそれで、怖い話。
まあ、マスコミの「悪の枢軸・北朝鮮」というフィルターを通しての報道以外の情報を日本人がどのくらい知っているのか? というふうに考えると、これはまったく他人事じゃないのですが。
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