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| 2002年09月24日(火) ■ |
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| 2002年9月24日。 |
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ロイター通信の記事より。
【米前衛作曲家の故ジョン・ケージの作品「4分33秒」をめぐる著作権訴訟が、和解に達した。 原告であるケージの作品の発行元が明らかにした。 訴えを起こされたのは、斬新な作風で知られる作曲家マイク・バット。最新アルバム「Classical Graffiti」に、 ザ・プラネッツの演奏する「A Minute's Silence」と題した無音の曲を収録し、クレジットにはバット/ケイジと記載していた。 半世紀前に初演されたケージの作品「4分33秒」は、4分33秒間、一音も発しないという全3楽章のピアノ曲。 発行元がロイター通信に明らかにしたところによると、バットは相当額の和解金をジョン・ケージ財団に支払った。 両者は今年に入り、それぞれの曲の演奏会を開催し、自分たちの正当性を主張していた。】
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ジョン・ケージの「4分33秒」って、非常に有名な曲です。 いわゆる「名曲」かどうかは、よくわかりませんけど。 ちなみにこの曲のこと、僕は何かのクイズ番組の問題で知りました。 指揮者が壇上に上がって、観客が固唾を呑んで見守っていると、 4分33秒、まったく演奏が行われず、シーンとしたまま、という「曲」。 最初にこの曲が初演されたとき、観客は唖然としたといいますが、 確かにびっくりしたでしょうね。怒った人とか、いなかったのかなあ。 正直、この曲そのものは「一発ネタ」みたいなもので、何度も「演奏」されるようなものでは、 ないんじゃないかという気がするのですが。 最初に、この「無音」というアイディアを考えた「ジョン・ケージ」という人はすごいけれど、 それを「盗作」したマイク・バットという人も、けっこうすごい気がします。 自分たちの「正当性」を主張したというのは、どんな演奏会だったんだろう? どっちが、より静かかとか、そういう勝負? しかし、「一音も発しない『ピアノ曲』」というのは、矛盾しまくりなのですが… 静寂もまた音である、というのは、ひとつの思想だろうけれど、 僕としては、アイディアは認めても、音楽として理解するのは辛いです。 こういうのを「哲学」だと評価する人が多いのが多いのも事実ですが。 まあ、静寂の時間が4分33秒から1分に短くなったのは、 「現代風にアレンジした」と言えなくもないような気がしますけど。
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