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2002年08月21日(水)
2002年8月21日。


「Kyushu Walker」2002 No.18
スピッツの新アルバム「三日月ロック」の発売前インタビューより。

(メンバーの田村さんが、今回のアルバムの発売までの経緯について語った部分)

【今回はすごく本質的なところで作った気がする。草野(マサムネさん)が持ってくる曲に向かって、自分が感じたとおりに演奏しようと思ったというか。今思うと「RECYCLE」(’99年発売)っていうベスト盤へに対する反発みたいなものから「ハヤブサ」ができて。】

〜〜〜〜〜〜〜

 ああ、やっぱりそうだったのか、と。
 スピッツのベスト版「RECYCLE」の発売当時、巷では、「メンバーは、今回のベスト盤については、かなり消極的(というか、嫌がっている)だったけれど、発売間隔も開いているし、レコード会社のゴリ押しで発売されたという噂が流れていたんです。
 「ベスト盤なんて…」というアーティストはけっこう多いようですが、実際にそれを出すことでのメリット(収入であるとか、そこから入ってくるリスナーの裾野の拡大)を考えれば、口ではそう言っていたとしても、本音は「まあ、いいか…」くらいのものだろうと思っていたのですが。
 ベスト盤というのを否定しようとする理由には、「アルバムとしてのまとまりがつかない」とか「どれがベストなんて、選べない」とか、さまざまな理由があるみたいだけれど。
 それにしても「ベスト盤への反発」から、一枚アルバムを作ってしまうとは。まあ、スピッツらしいといえば、らしいエピソードです。

 ちなみに、このインタビューで、僕がもうひとつ心に残ったところ。
 このアルバムには去年の春に発売された「遥か」も入っているのですが、そのことに対するメンバー田村さんのコメント。
【アルバムとは色合いが違うけど僕がリスナーだったら入れてほしいんで】
まさに、その通り!と手を打ってしまいます。
このこだわりと柔軟性。
これこそが、15年間も続けてこられた理由なのかもしれませんね。