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2002年08月15日(木)
2002年8月15日。


毎日新聞の記事より。

【益田市の市営益田競馬で14日、最後の開催となる盆競馬が始まった。55年続いた古里の競馬を惜しんで、帰省中の家族連れなど、昨年より400人多い1949人が来場。一方、売上額は、約100万円少ない2951万円だった。16日のラストレースで幕を閉じる。
 第1レースの始まる正午前から、レースを待ちわびたファンらが詰め掛け熱気に包まれた。第8レース終了後には、女性騎手として全国最多の350勝を記録した吉岡(旧姓)牧子元騎手も応援に駆けつけ「益田競馬がこんなに早くなくなっていいのかと残念に思う。他地区へ移籍するジョッキーたちをこれからも応援してください」とあいさつし、スタンドを沸かせた。
 盆競馬は16日まで行われ、最終日には騎手が使用したムチなどの馬具が来場者にプレゼントされるほか、益田競馬の歴史展、畜産物フェアなどが催され、最終レース後には走路を一般開放する。】

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 日本でいちばん小さな競馬場だった、益田競馬が、今日、8月16日の開催で55年の歴史に幕を閉じることになりました。最近では、九州の中津競馬も廃止になりましたし、赤字体質に悩む公営ギャンブルにとっては、厳しい時代です。
 僕は一度も行ったことはないのですが、日本一小さくて、手で触れられるようなところを馬が走っていく益田競馬場。廃止の議論が起こってから、こんなにもアッサリと無くなってしまうのは、ほんとうに寂しいかぎり。
 競馬場なんてものは、大部分の地域の人たちにとっては、ガラの悪い人も増えるし、儲からないのであれば、存在する意義はないんでしょうね。
 日本でいちばん小さい競馬場の町、ということで、益田の名前を覚えた人も、けっこういると思うのですが。
 しかし、中津競馬の廃止のときも週刊誌の巻頭で所属馬が処分されるシーンをみたのですが、いちばん哀れなのは、所属していた馬たちです。益田競馬のレベルからいって、他所の競馬場で活躍できる馬はほとんどいないでしょうから、ほとんどが「処分」される運命。もちろん、サラブレットの世界では、もともと大部分の馬が「淘汰」されていくことになっているのだけれど。
 それにしても、どうせギャンブルなんだから、赤字なら廃止してしまえ、という発想は、なんだかとても寂しくなってしまいます。
 廃止する前に、もっと合理化をすすめていけば、黒字に転換できる可能性は充分あると思うのですが。だいたい、地方競馬場、職員多すぎです。
 まあ、中央競馬も売り上げ減少に悩むくらいなら「何をやっているのかよくわからない、そこらへんに立っているだけのお姉さん」の必要性について、再検討してみたほうがいいのではないでしょうか。
 一度は行ってみたかったなあ、益田競馬。
 関係者の皆様の今後の幸運を祈りつつ、がんばってくれた馬たちへの感謝を陰ながら述べさせていただきます。
 さようなら、日本でいちばん小さかった競馬場。