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2002年07月31日(水)
2002年7月31日。


「ヒヨコの蝿叩き」(群ようこ著・文春文庫)の「ホテル缶詰生活・私の場合」より抜粋。

(書き下ろし小説の執筆のため、はじめてホテルに缶詰体験をしたものの、全然執筆が進まなくて)

【後日、その書き下ろしは何とか出来上がってほっとしたが、缶詰はなかなか辛い体験であった。日常生活から隔離されて仕事がはかどる人と、そうでない人がいることがはじめてわかった。私は日常生活から離れて、一日中、仕事モードにはめこまれると、全く頭が働かなくなるタイプなのだ。食事を作ったり、洗濯をしたり、編み物をしたり、というなかに仕事も組み込まれている。それがわかったのはよかったかもしれない。】

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 作家といえば「ホテルに缶詰」というイメージがあるのですが、必ずしもそれが効果的ではない場合もあるみたいですね。まあ、群さんが書かれるものが、日常生活に根ざした内容が多いということもあるかもしれませんが。

 「周囲の雑音がなければ、集中できるはず」というのは、一般的に言われていることなのですが、必ずしもそうでない人も多いみたいです。たとえば、真っ暗な部屋でないと眠れない人と、真っ暗な部屋では眠れない人がそれぞれいるように。
 ひとそれぞれ、集中するための環境というのは異なるようで、型にはまるものではないんでしょうね、きっと。こういう文章を書くときでも、静かな部屋で書け!といわれると、かえって意識しすぎてしまって、やりにくいこともあります。今も「笑っていいとも」が流れてますし。
 もちろん、テレビをじ〜っと観ているわけではないんですが。
 まあ、仕事のスタイルというのは人それぞれで、そのひとにとって必要な環境が、他人に迷惑にならないレベルであれば、あまり他人に自分のスタイルを押し付けないほうがいいのではないでしょうか。
 「そんなに音楽とか流れてちゃ、集中できないでしょ!」
いや、その人にとっては、そうなのかもしれませんが。