初日 最新 目次 MAIL HOME


活字中毒R。
じっぽ
MAIL
HOME

My追加

2002年08月01日(木)
2002年8月1日。

中日新聞の記事より抜粋。

【愛知県武豊町は、町民らの情報交換にとインターネットの町のホームページ(HP)に設けていた「掲示板」を、1日から休止することを決めた。利用者からは「気軽に意見を出し合える貴重な場」などと継続を望む声も出ているが、町企画情報課は「ルールに反した投稿が目立ち、24時間監視するのは困難」と休止の理由を説明している。

 武豊町は一九九九年三月にHPを開設。当初から掲示板も設け、電子メールで送られてきた投稿を担当職員が内容をチェックして載せていた。
 翌年三月からは、投稿文がすぐにそのまま掲載される方式に変更。一週間に数件だった投稿は一日数件ペースに増えたが「特定の個人や企業のひぼう中傷、不適切な表現、商業PRといったルール違反の投稿が目立ってきた」(同課)という。
 掲示板は、担当職員三人が随時チェックし、不適切と思われる投稿は削除していた。しかし、勤務時間外の夜間や土、日曜日は監視が甘くなるため、ルール違反の投稿が数日にわたって放置され、第三者に迷惑をかけるケースもあったという。

 「掲示板でひぼう中傷を受けた人がHP管理者に損害賠償請求し認められた例もあり、掲示板のあり方を再検討する必要がある」と同課。HPのアドレス変更に合わせて、休止することにした。】

〜〜〜〜〜〜〜

 これも、先日「2ちゃんねる」の管理サイドが、某病院への誹謗中傷書き込みについて訴えられ、地裁の時点で400万円の賠償の判決が出たことの余波なんでしょうね、きっと。(まだ現在は係争中ですが)
 まあ、掲示板の閉鎖というのは、実際はいろんなサイトで日常的に行われていることで、たとえば、某ゲームメーカーなんてのは、新ハードに対する企業戦略の失敗について、あまりに痛烈な書き込みが続いたため、閉鎖してしまったらしいですし。
 「自由な意見を」と言いつつ、その実、自分に不都合なことは書いてほしくないなあ、というのが人情というものでしょう。
 「2ちゃんねる」の場合は、たぶん裁判官もインターネットの掲示板というものへの知識が乏しかったのでしょう。それに病院というのは、とくに個人病院にとっての「根拠のない風評」というのは、営業上とても大事な要素ですので、こういう争いの種になってしまったんでしょうね。実害は、400万円どころではないような気はしますし。
 それにしても、「2ちゃんねる」の全体を管理するなんてこと、現実的に可能だとは思えないのですが。東京駅の落書きすべてが、書いたヤツがわからないから駅長のせいだ、というのと同レベルの話で。
 技術的には可能なのだから、書き込み者を特定できるようにするべきだ、というのが、これからの議論の中心になってくると思うのですが、その場合には「匿名掲示板」の面白さというか、カオスの力は、確実に失われてしまうでしょうし。
 でも、だからといって「1日の書き込み数2〜3件」の地方自治体のホームページまでが、こんなに過剰反応を示すこともないかなあ、と思うのですが。
 う〜ん、これからは、掲示板のないサイトが、どんどん増えていくような気がします。
武豊町の掲示板で、交代で削除をしていた3人の職員は、掲示板みるのがものすごく嫌だったと思いますし。
 掲示板は誰のものか?という議論、僕は基本的には管理者のものだと思います。きれいごとを抜きにすれば。もちろん、書き込んでくれる人がいなければ成り立たないものですが、やっぱり、友達の家で宴会するのにだって、最低限のマナーってものがあるんじゃないかと。うちで宴会するんだったら、来た人みんなに楽しんでもらいたい。でも、参加自由だからって、悪酔いしすぎたり、他の参加者に迷惑をかけたりする人には、来てもらいたくない。
 でもなあ、「根拠のない誹謗中傷」の件は別として、ネットで騙された!なんていうのは、管理人のせいなんでしょうか?
正直、そんなうまい話をすぐ信じる人は、ネット上じゃなくてもキャッチセールスや訪問販売で騙されると思うのだけれど。