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2002年07月15日(月)
2002年7月15日。

中島らも著「さかだち日記」(講談社文庫)より抜粋。

【アムステルダムでは結局5日間、マリファナとハシシュを吸ってほよほよしていただけなのだが、そんなことをエッセイに書いても読者は得心がいかぬだろう。少し調べて、この国の特性、安楽死を認めていること、売春が合法化されていること、ソフトドラッグが解禁されていて、年間600億円産業となっていることなどを述べ、要は「大人の国」なのだと結論づけする。】

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この「大人の国」とは、オランダのこと。僕は、オランダは堤防に囲まれた、風車がいっぱいあってチューリップが咲き乱れている国、というイメージがあったので、ちょっとした驚きを感じてしまいました。
 もちろん、「安楽死」「売春」「ソフトドラッグ」を認めているというだけで、推奨しているわけではないでしょうけれど。
 「大人の国」であるということは、人間の欲望に対するある種の諦念というか、自由にしていい代わりに、それによって起こった責任は自分で取るように、という概念が定着しているんでしょうね。
 ただ、これは歴史的な背景や文化の違いでもあり、それなら日本でも合法化すべきというわけではないんですが。
 ところで、現在日本で一番簡単に入手できる、安価で依存性の高いドラッグをご存知ですか?
 それは、大麻でもマジックマッシュルームでもなくて「酒」だと思われます。
 あれほど依存性が高くて、中毒者も多く、いろんな犯罪、事故の原因となっているにもかかわらず、あまりに生活に密着しすぎているためにいまさら非合法にもできない。酒がコミュニケーションを円滑にするというメリットも場合によっては確かにありますし。
 僕はお酒は好きですし、よく飲みもするんですが、いまだに納得できないことがあるんです。それは「酒を飲んでやった犯罪は、情状酌量される」っていうこと。
 別に、他人に無理やり飲まされたわけじゃないんだから、飲んだ後のことも自分で責任を取るべきだと思いませんか?
 そういう意味では、日本はむしろ、過保護な国なのかもしれません。

 そういえば赤字に悩むハウステンボス(オランダの町並みを再現した、滞在型リゾート施設・長崎県佐世保市)に、今度中央競馬の場外馬券売り場ができるんですが、それよりも、日本の中のオランダとして、「売春」や「ソフトドラッグ」を解禁すれば、すごく人気が出るかもしれません。
 う〜ん、でも客層が一度に困った方向に変わってしまいそうだなあ…