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2002年06月29日(土)
2002年6月29日。



「活字中毒。」コレクションへのお誘い。
「Number臨時増刊号・ワールドカップ特集(3)」(文藝春秋社)より抜粋。

【テレビではW杯開催期間中、「甘口ー辛口」のベクトルは大きく前者にシフトされ、せっかくサッカーにくわしいタレントも「感動役」にしかすぎない立ち位置になっている。そんな中、明石屋さんまだけは、ベルギー戦の中田英寿のクロスバー直撃シュートについて「クロスバーは太いのでよく当たるものなんです」と、素人にも得心のいく冷静なコメントさばきを見せている。】

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 いやあ、明石屋さんまさん、ドイツ対韓国の試合で、ドイツのユニフォームを着て出演したために、「韓国の敵!」とかいって、新聞で叩かれてました。新聞がそれでいいんでしょうかねえ。別に、好きなほうを応援したらいいんだと思いますけど。日本vsイングランドだったら、ベッカムのいるほうを応援してしまう日本人、けっこういるんじゃないでしょうか。

前置きはこのくらいで。
この「クロスバーに阻まれた!」「ゴールポストに阻まれた!」というドラマは、いろんなところで語られているのですが、現実問題として、ゴールポストとかクロスバーっていうのは(幅13センチだそうです)「当たるもの」なんですね。世界レベルだと、ボール一個分の差でゴールできるかキーパーに防がれるかが決まってくる世界。当然、ギリギリのところを狙うわけで。もちろん、ポストやクロスバーは自力では動きませんから、ほんとうは「バーに阻まれた!」ではなくて「クロスバーに当ててしまった!」ということだと思われます。要するに「惜しい!」とか「運が悪い!」とかじゃなくて単なる「失敗!」バーに当てて「運が悪い」というマスコミはいても、選手は「あれが入っていれば…」なんて、あんまり言わないようですし。
(あれを「入れていれば」というのは、ありますよ)
まわりから見たら「運が悪い」と思われ、同情されることでも、本人にとっては「単なる失敗」だってこと、けっこう身の回りにもあるんじゃないでしょうか?
一概に「運のせい」にしてしまうのは、かえって失礼な場合もあるのです。
ものさしは、人それぞれなわけですし。