仕事帰りに最寄駅前で、背中に「禁煙」と筆文字の入ったTシャツを着て煙草を喫っている中年男性に出会いました。喫煙者に好感を抱いたのは久し振りです。
今更ながら「メリッサ」の歌詞の「消えてゆく瞬間にわずか光る」というところが好きです。季節柄線香花火を思い出さん事もない日本の夏の情緒ですが、私は名もなき存在意義もあやしきちっぽけで無力な存在が滅びゆく刹那の時だけ輝いたりするような、切なさにも似た感情を胸に湧き上がらせるストーリーが大好きなのです。ちなみにこれを人間主人公で物語にしようとすると、何の取り柄も自信もなく地味に生きていた青年が何かのきっかけでそれこそ一生涯分の勇気を振り絞って誰か(これが子供だとヒューマンドラマになり恋人だと恋愛ドラマになる)を助けて命を落とすとかいう展開になります。 やはり私はどう考えても英雄が数万人を救う話より、凡(むしろ平均より不器用な)民が無様に頑張ってたった一人を助けようとする(結果的に助からなかったとしてもストーリー的には構わない)話が好きだ。
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