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2020年03月26日(木) ■ |
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アルビン・トフラー、恐るべし。 |
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書籍「第三の波」(アルビン・トフラー著・ 日本放送出版協会刊・642頁)から。 40年以上前に書かれたものであるが、今読み直してみると、 未来の予言書だったとも言えるほど、的確な推測がされていて驚く。 彼は、人類が今まで経験してきた二つの文明、 「農業革命」(第一の波)と「産業革命」(第二の波)を分析し、 さらに「情報革命」(第三の波)によって、 今までの生活様式がガラッと変わり、 想像もし得なかったライフスタイルになることを指摘している。 40年前、ちょうど社会人になった頃に読んだ本書は、 本当に、そんな時代が来るのだろうか、と疑いながらも、 なぜか、この書籍だけは「断捨離」の対象にならず、 ずっと私の本棚に居座り続けたことも、不思議であった。 こうして読み直すことになることを知っていたかのようだ。 今でも新しい発見があったし、当時は意味がわからなかったことも、 なぜか、今は少しだけれど理解できるようになっていた。 40年という歳月が、私を少しばかり成長させてくれたようだ。 ただ、第三の波である「情報革命」が、どんなタイミングで訪れ、 どうやって、世界規模で人類の意識改革ができるか、疑問であったが、 今回の「新型コロナウィルス」の感染拡大が、そのタイミングだった、 そんな気がしてならない。 今回のようなことが起き、多くの人が問題視することにより、 今までの働き方にも、テレワークの導入など変化が見られている。 アルビン・トフラー、恐るべし。 是非、一読をお勧めする。(目が疲れるほど長いけど。(汗))
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2020年03月25日(水) ■ |
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この国が滅びの道に進む前に、身代わりとなって大海に沈む船だ |
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映画「アルキメデスの大戦」(山崎貴監督)から。 太平洋戦争・大東亜戦争・第二次世界大戦に関する映画は、 もう数え切れないほど観てきたが、 数学的観点から「戦艦大和」の建造を止めようとしたという この着想には、お見事というしかなかった。 しかし、私がもっと感心したのは、建造推進派の設計者が、 日本をどうやったら潔く負けさせることができるか、という もっと先の将来を考えていたことだ。「追い詰められた時、 戦争しないと言う選択を、国民が許してくれるわけがない。 人々は日露戦争の勝利に未だ酔いしれている。 日本人は負け方を知らない人種だ。 どんな悲惨な状況になろうとも、最後の1人まで 戦い続けるようとするだろう。そうすればこの国は確実に滅びる。 だがその時、日本という国の象徴となるような 巨大戦艦があったらどうだろうか。それが沈められた時、 その絶望感はこの国を目覚めさせてはくれないだろうか」 「私はね、今日本と言う国のよりしろとなる船を作りたいのだよ」 「この国が滅びの道に進む前に、身代わりとなって大海に沈む船だ。 だから私はこの船にふさわしい名前を考えてある。この船の名は大和」 そのために採算を度外視して「巨大戦艦・大和」を作りたい、 という発想が、私を唸らせてしまった。 なぜ戦果を挙げずに沈んだ巨大戦艦の名前が「戦艦大和」なんだろう、 そんな私の疑問に答えてくれたストーリーだったからだ。 でも、建造に反対だった海軍少将・山本五十六が艦長なんだよなぁ。
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2020年03月24日(火) ■ |
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感染しない環境でラジオ体操 |
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もううんざり・・と思いながらもみてしまう、 「新型コロナウィルス」の話題だけど、 知りたいのは、毎日増え続ける感染者の数字よりも、 何県のどこに住む、どんな職業の人が感染という情報よりも、 どうやったら、このモヤモヤを吹き飛ばせるか・・の方が、 知りたいんだよなぁ・・と思っていたら、 テレビ番組に出演していたお医者さんの一人が、 「感染しない環境でラジオ体操」を提案していた。 ラジオ体操自体が、バランスよい筋肉の運動になるし、 気分転換になるという説明に、私は、思わず頷いてしまった。 春から秋に、柿田川公園で楽しんでいた「ラジオ体操」も、 冬に入り、インフルエンザ罹患、右足捻挫など、 アクシデントが続き中断しているが、また暖かくなったら 始めようと思っていた矢先のコメントに喜んだ。 時間的には、朝6時30分から40分までの10分間。 (CDなどを活用すれば、時間は流動的になるし・・) これから、日の出時間もどんどん早くなることだし、 足の様子を見ながら「一人ラジオ体操」始めようかなぁ。
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2020年03月23日(月) ■ |
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出るな、動くな、集まるな |
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「新型コロナウィルス」が新たな局面に入った。 自粛要請を受けても、イベントを開催する、 今が一番大切な時・・と専門家が説明しても強行して開催。 もうどんなことをしても、日本国民は止められないな、 そんな気がしながら、ニュースを眺めた。 頭によぎったのは、彼らは「自粛」の意味を知らない?だった。 「自粛」とは「自分から進んで、行いや態度を慎むこと」 類語には「自重」「自戒」などもある。 「自重」とは 「1 自らを重んじること。自分の品性を保ち、卑下しないこと。 2 言動を慎んで、軽はずみなことをしないこと。 3 自分の健康に注意し、大切にすること。自愛。」 「自戒」とは「自分の言動を自分でいましめ慎むこと」 「自粛」といえば、みんな分かる・・を前提に、 事を進めているから、起きたトラブルかもしれない。 そんなことを考えていたら、テレビで大声で騒いでいる人がいた。 「日本は、安倍総理は甘すぎる」と激昂した後、 「『出るな、動くな、集まるな』って言えばいいんだ」と。 表現が適当かどうかは別として、短いフレーズが気に入ったから、 メモに残しておきたい。 言葉って「覚えやすく、リズムがあり、短い」に限るな。
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2020年03月22日(日) ■ |
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メキメキ上達してきたらさぁ、楽しくなっちゃって |
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映画「世界でいちばん長い写真」(草野翔吾監督)から。 360度の撮影が可能な珍しいパノラマカメラを偶然見つけ、 半信半疑で撮影した写真の出来栄えに驚き、主人公は何かを感じ 360度の撮影したい景色を求めて、街を自転車で駆け回るシーン。 「結構難しいですね、360度ぐるっと撮りたい景色って 何か1つは邪魔なものがあるっていうか」と必死にロケハン。 面白い景色が撮れるから手当たり次第試してみるのではなく、 自分で納得のいく360度を探すシーンが好きだった。 そして知らぬ間に、そのカメラを使いこなして感性を磨き、 みんなの思い出となる、大きなイベントへと繋げていく。 その気持ちは、台詞では表現されていないけれど、 代わりに、主人公の従姉・温子さんが、たこ焼き器を使って、 山ほど作るシーンがあるのだが、そこにヒントがあった。 「作り過ぎでしょ、フードファイターじゃないんだから」 の言葉を受けて、それでも作り続けてこう言う。 「メキメキ上達してきたらさぁ、楽しくなっちゃって」 人間誰でも上達する時の感情に「楽しい」があると思う。 主人公も口には出さなかったが、楽しそうに見えたから・・。 それが自分の自信へとつながり、結果を出していくこととなる。 久しぶりに、残したメモの多い作品だったなぁ。
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2020年03月21日(土) ■ |
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「豆腐」より「豆富」がいいな |
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水のきれいな場所・・イコール「とうふ」と言われる。 確かに、水が命、とまで言われるくらいの食材だけど、 ビジネス的には、どうして「腐る」という単語を使うのだろう、 そんな疑問を持って、調べてみたら、 「一般的には「豆腐」。「豆富」 または 「豆冨」 の当て字」とある。 料理屋など、食べ物を扱うお店では、「腐る」というのは禁句?と 思いきや、意外と「豆腐」が使われている。 もっと調べると「そもそも、豆腐は中国から伝えられたもの。 その時、中国で使われていたのが「豆腐」という文字だったらしい。 さらに「中国での『腐』 という漢字の意味は 「固める」 とか 「柔らかい固体」 を表すから、 豆を固めたものが「豆腐」。中国では違和感がない。 しかし日本では「豆を腐らす。豆が腐る」・・などと言い、 食べ物で「くさる」は、どうもイメージが良くないから違和感がある。 豆で腐っていいのは、納豆だけ。(汗) 豆で健康になり、人生が豊かになるから「豆富」・・ そんなこじつけは、だめかなぁ。
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2020年03月20日(金) ■ |
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格差が小さいほど、その格差が気になるんだよ |
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最近「格差社会」という単語をよく耳にするが、 ラジオから流れてきた解説に、思わず頷いた。 昔はもっと「格差」が大きかった。 ちょっと前まで、大金持ちと貧乏もはっきりしていたし、 もっと遡れば「士農工商」という身分制度があり、 「格差」なんて言ってる社会ではなかった。 そんな時代の「格差」に比べれば、 今の時代はそんなに「格差」がないよね、 そんな話題で話していたら、こんなフレーズが入ってきた。 「格差が小さいほど、その格差が気になるんだよ」 本当にそうだな、と思いながらメモをした。 例えとしては「五十歩百歩」。 大した差がないのに、大きな差だ・・と大騒ぎしている、 そんな気がしてならない。 「格差」とは、同類のものの間における程度などの差や違い。 (水準・資格・等級・価格・格付け、レベルなど・・) 差が大きい時は、そんなこと考えることもなかったのに、 差が小さいからこそ、どうしてもその「差」が気になる。 昔の方が、他人と比較しなかったってことなのかな。
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2020年03月19日(木) ■ |
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掃除はね、家具をちゃんと動かしてするものなの |
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映画「妻よ薔薇のように 家族はつらいよIII」(山田洋次監督)から。 シリーズ第三弾も「家族の不協和音」が鳴り響き、(笑) 父母の熟年離婚ばかりか、息子夫婦の熟年離婚も話題の中心に。 今は、専業主婦が少ないばかりか、共働きが当然の時代なので、 仕事と家事の両立をしている妻を見下す男性は少ないが、 「家事」という仕事を、しっかりと評価し、感謝しないと、 物語のように、プチ家出とはいえ、いざ妻がいなくなると、 掃除、洗濯、朝昼晩の食事の準備などしたことがない男性陣は、 大慌てとなる。 それを象徴した朝食の様子が、ご飯もたかず、おかずもなく、 テーブルの上には、黄色いバナナだけ。(笑) 遅く起きてきた祖父に、バナナを差し出して孫が声を掛ける。 「おじいちゃん食べる?」 その様子を見て、祖父は朝から怒りながら、 「俺は動物園の猿じゃない」と言い返すシーン。 なんだかんだ言っても、普段何もしなければ、 調理することは考えず、そのまま食べられる果物で済ます、 あっ、もしかしたら自分も・・と、メモをした。(汗) 掃除も、掃除機で見えるところだけ動かす程度かもしれず、 「掃除はね、家具をちゃんと動かしてするものなの」と アドバイスされたシーンさえ、メモしてしまった。 それなのに「労働の後のビールは最高だなあ」と、 すぐアルコールに手が伸びるシーンも、苦笑いだった。 だから「お嫁さんのありがたみわかったでしょ」は、 ただただ頷くばかりだった。 さて・・シリーズ第4弾は、何がテーマかな。(笑)
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2020年03月18日(水) ■ |
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切り離すしかなかったんだよ、きっと |
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映画「家族はつらいよ2」(山田洋次監督)から。 高齢者の事故が目立ってきた頃だろうか。 高齢者の「免許返納」という、タイムリーな話題で、 家族ならではの「不協和音」が、いい音を響かせている。 もちろん「熟年離婚」の話題も燻り続けていた。 蒼井優さん演ずる、次男の嫁の両親も離婚していて、 夫役の妻夫木聡さんが、歩きながらこう尋ねる。 「(君の両親は)もう一度やり直せないかのか?」 それに対して、キッパリとこう答えた。 「無理ね、きちんと結んであった糸がほぐれたなら、 もう一度結び合わせることもできるかもしれないけど、 お父さんとお母さんの場合は複雑に絡み合ってしまって 切り離すしかなかったんだよ、きっと」 離婚って、そういう解釈ができるのか・・と、 妙に納得してしまった自分がいた。 「子どものために」とか「一度は愛し合ったんでしょ?」 そんな台詞を、思いっきり吹き飛ばしてしまうくらい 分かりやすい説明だった。 「夫婦」という糸が、どう結ばれていたか、 中島みゆきさんの「糸」を思い出さずにはいられなかった。 無理やりほぐそうとすると、余計に絡まるんだよなぁ。
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2020年03月17日(火) ■ |
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不協和音は美しい音楽を作るために必要なんだ |
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映画「家族はつらいよ」(山田洋次監督)から。 タイトル通り「家族ならでは」のドタバタが妙に楽しい。 どこにでもありそうな、家族の人間模様だけど、 意外にも、こんなに干渉し合う家族も少ない気もする。(笑) そして言い合う前に、息子夫婦と別居、なんてよくある話だ。 今回は、ピアノ調律師役の妻夫木聡さんが呟いた台詞。 「ショパンのピアノ曲の楽譜をよく見るとね、 とんでもない不協和音がたくさん使われているんだよ。 つまり、不協和音は美しい音楽を作るために必要なんだ」 (略) 「僕が言いたいのは、人間関係や家族と言う楽譜にも 時として不協和音は必要だと言うことなんだ」 この台詞こそ、シリーズを通して貫いている考え方かな、 そんな気がして、メモをした。 「不協和音」があっても、美しい曲に聴こえる、 これこそ「家族」という楽譜なんだろうなぁ。
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