空虚。
しずく。



 染まる。

目を閉じるたび、視界が赤く染まる。
何もないはずなのに、血の匂いが漂って来る。
口の中に、血の味がこみ上げて、思わず口を押さえる。

自分の腕を鮮血が伝っていく。
かと思えば途切れている。いや、千切れている。
周りが白い。私の周りだけが赤い。血だまりの中に、いる。

痛みがない事が、気持ち悪い。
全身が血まみれになっている、そこかしこに切り傷がある。
なのに、痛みが全くない。とても、気持ち悪い。

身体が痙攣を起こす。口が勝手に声を漏らす。
ただ、丸まって、真っ赤な視界の中を耐える。
指を突っ込んで吐けば、少しはマシになるだろうか。
そう思うけれど、動く事が出来ない。
ただ、過ぎ去るのを待つ。他に何も出来ない。

ふつふつと、加虐心が湧く。物事が繋がらない。
綺麗に切り離された関係のない思いが唐突に浮かぶ。

食欲が失せてきた。せめて。夢を見ることなく、眠る事が出来れば。

2005年10月31日(月)



 何も語らぬ人々。

突き刺すような痛みは、
僅かな不快に変わり、少しだけ心を抉って、消える。
少し眉を寄せるだけでそれを受け流して、笑わずに笑みを浮かべる。

新たな境地に達したわけでも、術を覚えたわけでもなく、
逃れる為の防衛本能だろうか、とだけ位置づけて、
最早どうでもよくなったこれ、に息だけを、吐いた。

孤独である時間に、自分を見出しているのなら、
ずっと虚構の中にいたい。「私」など、見たくはない。
ここにいる限り、真実が眠り続けて、
それから逃れられないのならば、ずっと、見えないように。


…こんな言葉使いは、嫌いだ。
そこまで自分に理由を求めてなんになる。
何も得られぬくせに、何も生み出せぬくせに。

小難しい言葉で納得させるふりをして、馬鹿らしい。

2005年10月30日(日)



 ひずみ。

状態に、理由など求めなければいいのに。
中途半端な今、が気持ち悪いからといって、何故。

言葉が見付からない。

疲れてなど、いない。
でもそれしか浮かばない。
なのにそれはなじまない。

文字が、言葉が、気持ち悪い。

2005年10月29日(土)



 吐露。

ずっと、焦燥感だけがとれない。
今更傷付いたりはしないけれど、やっぱり辛い。

掴めない自分を必死になって探そうとするのは、
やっぱり馬鹿みたいだ。結局ここに吐き出すしかなくなってしまう。
言葉にしても、口に出しても、文章にしても、何も変わらない。
だったらどうすればいいんだ、と笑うのも、泣くのも、出来ない。

ちゃんと歩いているのに、ずっと地に足がついていない。
前に進んでいるし、先も見ているのに、何も見通せない。
そう形容する言葉があっているのかも疑わしい。


ただ、普通じゃない。今までの、過去の自分の状態じゃない。

辛いか、辛くないかで答えたら、辛い、のはずなのに。
どう辛いのかも説明出来ない。イライラするのか、怖いのか。
わからない、感覚だけがずっとする。落ち着かない。

今、私が突き動かされてるのは何なんだよ…

2005年10月28日(金)



 

文章を、構築出来なくなるのはいつもの事だ。
痛みが、痛みでなくなる感覚にも、もう慣れた。
泣けない事を辛く思う事も、ない。

薄く、不透明になっていく自分は、もう…


今更だと思うのにいまだにあの場所は通れない。
捨て去った瞳をしていれば、何が起きても大丈夫だ。
まだ死ねない。死にたくない。けれど。いつ、死んでもいい。

後悔をするには、足りない。


這い上がれない。ただ、上を虚ろに見ているだけ。



2005年10月24日(月)



 構築式。

それは簡単な事。この手に少し力をこめるだけの事。
そうすれば私は解放される。この苦しみから。そして。
泣けるように…なるんだ。

昨日よりは、随分と落ち着いている。
少しは発散出来た、というべきなのか。
それとも"独り"じゃないから壊れられないのか。

壊れた所で何も変わらないし、痛みは消えない。
でも、抑え続けるだけにはもう、疲れてしまった。

はじまりは、いつもと同じ。私の思い。愚かな思い。
それに拍車をかけたのも、私の思い。愚かな思い。

疲れた、すら口に出せないまま、
何も呼べず、叫べないまま、ただ、激情に身を任せて。

あとにも、何も、残らない。

2005年10月17日(月)



 まいったな。

自分の首を締めて、逃がしたものの、
明日、そうしないという自信がどこにもない。
思った以上にいろいろ、きている、らしい。
それに対する危機感が、ない。

わからないものは、わからないまま。
探し求める事も、やめたまま。

ただ、身を任せるだけ。


多分、殺さないのが精一杯。
解放すべき感情も、もうない。


2005年10月15日(土)



 

これは、吐き気に似ている。
だんだんと、膨れ上がってくる。

僅かなきっかけがあれば、溢れ出してしまいそうだ。
漠然としか描けないのに、ひどく、ひどく切望している。

関わるのが、怖い。

2005年10月13日(木)



 僅かな期間。

たかだか、ニ、三週間会わなかっただけじゃないか。
なんで、こうなっているんだ。そんなに、したいのか。

抑えるとか、そういう概念がなくなってしまった今、
誰かを殺したい場合はとりあえずどうしたらいいのだろう。

それでも、あなたはまだ、自分を切ってはいけないと言うのか。
例え根本的な解決にはならなくとも、僅かならばおさまるのに。

ああ、殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい。


2005年10月11日(火)



 戦場のメリークリスマス。

失う事が怖いのは、私なのか、あの人なのか。
何処までも、何処までも、"わたし"が迫ってくる。
形を変え、手を変えて。私の中に、降り積もっていく。

泣けば、楽になるだろうか。
触れれば、満たされるだろうか。
思ったところで、どうしようもないのに。

あなたは遠すぎる。それは、距離だけじゃない。
私がどんどん冷えていくのに、あなたはいつまでも暖かい。
すべてが崩れていくのに、あなたは変わらないまま、そこにいる。

どこまで、壊れたのだろうか。
そう思う頭まで、虚ろになっていく。

声がでない。呼び方がわからない。呼べる名がない。

悲しくなって、笑ってみる。
今はこれが涙の代わり。きっとこれからも、ずっと。



2005年10月10日(月)



 別れの曲。

これは、予想していたから別にいい。
涙も出ないし、痛いことは痛いけど、
気持ち悪いだけだからもう慣れた。

煙草が不味い。吐き気が増しただけだ。
身体が重い。ふらふらする。

纏められない。好きじゃない。

悲鳴が…聴きたいな…

2005年10月02日(日)
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