空虚。
しずく。



 依存。

箍が外れていた。
ためらいも何もなかった。
「なんや、いっぱい血出るやん…」
痛みが心地良かった。無心で血を舐めた。
繰り返し、繰り返し。
衰えていなかった。もう塞がった。
また、切れる。
「なんでしんどいのかなぁ…」
とても涙脆くなっていた。
酒が欲しかった。血も欲しかった。
なんだかすべてつまらなく見えた。
また、視界が閉ざされてきた。
でも、どうしていいのかわからない。
「暇やなぁ…腕でも切ろうかなぁ…」
スプラッタ映画を見たいと思っても、
借りに行くのが面倒くさかった。
死体写真を見ようと思っても、
ネットでそれを漁るのが面倒くさかった。
見飽きた写真に、興奮はなかった。

酒が欲しい。
カッターの刃は私の脂を吸って、すぐに切れ味が鈍った。
新しい刃に変えて、切ろう。

ずっと腕を切っていられたら暇じゃないのに。
それも途中で飽きてしまう。

つまらない。
何をしたらいい。

殻に閉じこもってしまう。
したくないのに、してしまう。

右腕を奇妙な痺れが走っている。
まただ。昔から、時々感じる。
触れると痛い。電気が流れているように。

力が抜けていく。
泣くギリギリで堪える。
切りたくない。約束してる。嫌われる。
切りたくない。切りたくない。切りたくない。
切りたくない。泣きたくない。死にたくない。
しんどい。苦しい。泣きたい。切りたい。死にたい。
なんでこうなってるん…

もう、ええかなぁ…

2004年01月02日(金)
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