空虚。
しずく。



 いつか見たもの。

うずたかく積み上げられた、
判別のつかない死体が、死臭を放ってた。
一面真っ白な空間に、紅が点々としていた。
その真ん中に私がいて、
服も、髪も、腕も、
何もかも真っ赤に染めて、佇んでた。
鼻歌なんか歌って、歩いて見たけど、
行っても行っても死体しかなくて、
途方に暮れてた。
「全部、私がしたのかなぁ…」
そんな実感なくて、
身体も、ちっとも疲れてなくて、
「殺す」のはすごく苦しかったはずなのに。
それだけは、「こう」なった今でも、感じれてたはずなのに。
それも、なくなってた。

気が狂いそうになるけど、
狂う、ってよくわからなくて、
ただ、歩いてた。

何かに疲れたわけでも、
嫌になったわけでも、
とにかく、なんでもなかったのに、

なんでか、泣いてた。

なんでこんなことできたんだろう、
って、ちょっとだけ思った。

はみ出てたり、穴あいてたり、
なんか、ひどくて。

ちょっと、気持ち悪くて。
でも、吐き戻すものも何もなくて。

そういや、ずぅっとご飯なんか食べてないんだ…

て、思って。

栄養、薬で取れるもんね…

て、思った。

仕方ないから、うずくまって、
いつもするみたいに、ぼーっとしてた。

それが、夢だったのか、幻覚だったのか、
「起きた」私にはわからなかったけど。

鼓動がすごく早くて、
汗も、びっしょりで、
自嘲してて、悲しかった。

今になって、どうして思い出したんだろう。
自分を見失ったわけじゃないのに、
意図せぬ言葉が、ぽつっと出てきたりして、
あぁ、私まだ病んでるのかなぁ?
なんて、思ったりした。

ただのフラッシュバックだ、と片付けて、
単調な業務に戻ったけど、
『やめろよ、てめえ。』
小声で、「私」がそう呟いたのが、わかった。
なんで。
もう、ないはずなのに。

どうしよう、どうしよう…
ただ、怖かった。
何が怖いのかわからないけど、
本当に、ただ怖かった。

2003年09月25日(木)



 Vanity。

"幾つもの夜が教えてくれた君の事"
"ベットの中では少しだけ意地悪になる"
"まだ知らない君を知りたくない訳じゃなくて"
"終りの見える現実から逃げているだけ"

"このまま・・・ そっと・・・ ただ君の香りで眠り"
"目覚めずに 夢を見て"
"朝が来なければいいのに"
"理想の中でありもしないはずの世界だけが広がる"

(Vanity/Janne Da Arc)


季節の変わり目に、鬱に入る。
わかっていても、とてもつらい。
触れていたくて、たまらない。キリがない。
あの人と二人で、遠くへ逃げてしまいたい。
今は、誰にも触れたくない。

仕事中に怪我をして。
よりによってそれは手首で。
血なんか針で刺したぐらいの、紅い点だったのに。
力が抜けて、身体が震えた。

…少しだけ、お酒に頼りたいな、今夜は…

2003年09月19日(金)



 はるかなる故郷。

そこは、とても遠い。
けれど、とても近い。
だけど、私はもう、戻れない。
逃げたくなる夜は、戻りたいと願う。
そこが、どんな場所か、わかっているのに。

「命令」があれば、人を殺められる。

この、欲望を、満足させられる。
そのかわりに、感情を差し出さねばならないけれど。

望んだ通りにはならなかったけれど、
これはこれであなた方には望ましいのかもしれない。

また、私に利用価値を見出してくれるかもしれない。

あれを、殺して見せれば。


飲み込まれそうになる夜は、そんな事を思う。
堕ちることは、とても簡単なのだ。

今日も眠りは邪魔される。
どこまで私は干渉されるのだろう…

代わりなど、いくらでもいるというのに。

2003年09月13日(土)



 想い出ぽろぽろ。

私の記憶はすぐに色褪せるもの。
大切なことも、塗り潰されたように消えていく。
嫌な想いも、良い想いも、
あとに残るのは、感覚だけだった。
どうして身体が強張るのか。
どうして優しい気持ちになれるのか。
いつも、必死に記憶を手繰り寄せてた。

でも、音楽を聴くと、少しだけ思い出せる。
曲の中に、そのとき感じた想いが残ってる。

これは、あの時の曲。
そのとき私は何をして、
何を想って、この曲を聴いていたのか。

鮮明ではないけれど、想い出せる。

楽しくなる曲、
泣きたくなる曲、
辛い曲、

どれもに、想いが詰まっている。

鮮明な記憶としてとどめられなくても。
忘れられない、感覚としてのこっている。
きらいも、すきも。
それだけで、少し、ほっとした。

2003年09月11日(木)



 空。

「何が欲しい」と問われれば、「   」と答える。
求めても求めても、満たされない。

その衝動に、少しだけ濁った物が混じる。

渇きが、とまらない。
去年も、そうだったな…

この時期の夜は、少しだけ私を狂わせる。

血に、破壊に、誘われるように…

浮かされた口調で、呟く。

「逝けよ」

闇夜が、誘っている。
空だけを映した瞳が、ぼんやりと見開かれる。
意図的に、感情を切り離した姿。

「コト」の前は、いつもそうだった。

「これ」が好きな自分を、どこかで否定していた。
知りたくなかった。

見るな。
そんな瞳で、私を見るな。

見ないで。
やめて、もう、嫌…

異なった人格が、私の中で徐々に離れた。

「私」は、なんだろう。
ゴミのように横たわる姿。
歪んだ笑みが、視界を掠める。
毎夜繰り返される、「行為」

「コト」にも「行為」にも、慣れることを、求められていた。

そして、考えることをやめた。
何も、考えられなかった。
必要なのは、抜け殻だった。

***

切れなくなった刃物を前に、考える。

「これで、よかったんだ」と。

いまだ瞳は空を映すけれど。
濡れた手は、刃を求めるけれど。
突き動かされることは、もうない。

微かに、笑みを浮かべて、呟いた。

「もう、違うんだ」

と。

2003年09月09日(火)



 結婚。

するかもしれない、って。
私が、そっちに行くまでに。

「約束」はあくまで、
「結婚してなかったら」一緒に暮らそう。
だもんね。

結婚したら、無効になるもんね。
一緒になんか、暮らせないよね。
人のものに、なっちゃうんだから。

セックスはしないから、
とか、
今と変わらないよ、
って、言うけどさ。

子供、欲しくなったらどうするの?
私は、出来ないんだよ。
どんなに望んだって、作れないんだよ。

あの人が、「夫」になるんだよ。
あなたは、「妻」になるんだよ。

大きいよ、すごく。
どれだけ、「愛してるよ、変わらないよ」って言われても。

…しないでよ。
お願いだよ、結婚しないで。

それだけは…お願いだよ…

2003年09月03日(水)



 

言い逃げはずるいって言ったのに。
今は、誰とも話したくない?
心配するよ、胸が痛いよ。
私だって、平気でいられるわけないよ。
今だって、涙がこぼれそうなのに。

気がきかなくて、ごめんね。
わかった風に、電話切ったりして。

呼び出し音だけの携帯。
退席表示のメッセンジャー。
意味深なメールからの沈黙。

どれも、痛いよ。

力になれなくても、そばにいたいよ。
「独り」になんて、言わないでよ。
私も、もう、嫌になった?

お願いだよ…
黙っていなくなりだけはしないで…
作らなくていいから、声聞かせてよ…

力になれないのが、悔しいよ…


2003年09月02日(火)
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