空虚。
しずく。



 変化。

おかしい、と認識したのは昨夜の夜。

この身体も、声も、思考も、口調も。

まったく別人のような、そんな感じが、続いている。

名前を呼んでも、本名を浮かべてみても。

「違う。」

そうとしか言えない。

「不安か?」

弱さの象徴である、それを。

身体を、精神を守るために切り離して。

「無様に喘いでりゃいい、か?ふざけるな。」

そのほほ笑みも、冷たいな。

「私」なら躊躇いと、自嘲が混ざるはずなのに。

「悪趣味はお前らだよ。」

手首切らせたいんだろ?それとも首吊らせたいのか?

だったら素直に「死ね」って言えよ。

そんな回りくどい真似せずに。

2002年10月31日(木)



 無力。

自分に何が出来るのか。

かき乱す事しか出来ないじゃないか。

祈ってる?馬鹿を言うな。

誰に祈るんだ?神か?

神なんざいやしない。

この世で信じられるものなんて何一つ無いんだ。


無力さを悔いるなら、自分に何が出来るかを考えろ。

そして動け。怖くても動かなきゃ何も進まないんだ。


一日二日連絡が無いだけで不安だ?

甘ったれてんじゃねえよ、くそガキ。


手え差し伸べられなきゃ動けねえ?

悲劇のヒロインぶっていつまでも助け待ってんじゃねえよ。

2002年10月28日(月)



 零夜。

熱を持たぬ冷たい指先が、首に、絡み付く。

うつろに見上げた瞳に映るのは、天井だけ。

自分のものなのに、そうじゃない手が、

ゆっくりと私を締め上げていく。

「あ・・・、」

眉根を寄せ、かすれた喘ぎを漏らす。

『イイ声』

誰かがそんな風に、笑う。


不安になる夜ほど、誰かが欲しい。

だけど、それと同じくらいに、遠ざけたい。

ろくな言葉を吐けないとわかっているから。


意識だけを切り離して、流れるピアノにそれを乗せる。

自由を手に入れた身体は、私を絞め、遊ぶ。


手錠を"かけられた"腕は、冷たいまま―――、

2002年10月27日(日)



 思う。

心の底からの信頼が、依存、ならば。

僅かな疑心はこれからどんな風に変わっていくのか。


なんだか、うつろだった。

心ここにあらず、でぼんやりしていた。

電話の声が抜けていく、上手く聞こえない。

ぞわぞわした、イライラした、イヤな感じ。


切らずにすむように、首を絞めた。

器官を押し潰すように絞めた。唾液がこぼれた。

涙が流れて、かすれた声が漏れた。


楽にはならない、けど、少しおさまった。


眠ってしまいたい・・・今日は何か、変だ。

2002年10月24日(木)



 ナンパ。

そんなにベタベタくっ付くものなんですか。

簡単に「キスしよう」とか言えるんですか。

・・・自分の知らない世界を見てしまいました。


少しだけ、ぞっとしてしまった。

抱きつかれて、腰に手を回されたけれど、

嫌悪感が、まったくない。

心地良くも、悪くも、ない・・・とても、不思議な。

まるで身体と心は別のように、感じていた。


眼鏡、はずした方がいい?

・・・それを言ったのは、貴方で三人目。

なんだか、少年漫画の世界じゃありません?


ああ、緊張すると敬語になる悪い癖。

でも、この場合はそれでいいのかな。


動揺と、不審、揺らぎ、つくり笑い。

差し障りのない会話をして、

それなりに身を任せて、拒んで、

目的、なんなんですか?


身体?まっさか。

魅力ないと思うんですけど。


どう対処すべきかを、必死で考える。

こんなの、遠い世界の事だと思ってた。

少なくとも、自分には絶対ありえないと思ってたのに。


さあ考えろ、考えろ。

さっさと断ってどっか行こうか。

ああ、でも私の性格が邪魔をする・・・、

「すみません、急いでますので。」

その一言が、出てこない。

鋭い、無遠慮な視線。身じろぐ。


・・・やっぱり、私は人と接するの、苦手だ。

2002年10月23日(水)



 秋雨。

この、罪悪感から逃れるため?

「・・・私は、何をやってるんだ。」

形は違っても、身体を痛めることに変わりはなく。

結局それも、逃げなのだけれど。


ああ、だからせき止めたの?

自分がそれに狂っていくから?

壊れるのが怖いから?

・・・一度も相手を思いやらないのね。


笑顔で応じる私。

他愛もないメールが嬉しい私。

電話して、笑って、泣く私。

醒める、私。


・・・ねぇ、どれ?


首に手を回して。

絞めて、絞めて、絞めて、絞めて、

解く。

咳き込む、吐き戻しかける、笑う。

「何やってるんだ。」

もう一度。

絞めて、絞めて、絞めて、絞めて、

・・・涙が、流れる。

本当に、意志と関係なく。


どうしてこの道は穴ぼこだらけなんだろうね。

やっとまっすぐ進めると思ったのに、

足下の穴に引っかかって、上手く歩けないや。

先は見えてるのに・・・どうしてだろうね・・・。

2002年10月20日(日)



 負。

汚いのだと、思い知らされる。

そんなに傷つきたくないのか?私は。

言論を支配して、

都合の良い言葉だけ聞いていれば満足?

被害者ぶるのは、止めろよ。


触れて、側に、触れて、抱いて。

埋めて・・・こんなコト考えなくていいように。


―――「生」が、圧し掛かってくる。


同じ言葉なのに、どうしてこんなに痛いのかな?

泣きたくて泣きたくて仕方ない。

だけど、泣いたってどうにもならない。

立ち上がって、沈んで、立って、また沈んで。


―――「死」は、こんなに強いのか・・・。


違うんだ、本当はそんな事言いたいんじゃないんだ。

私優しくない、笑ってなんかない、そんな言葉、吐いてない。

嘲笑ってるだけなんだ。だから、・・・見ないで!


「生きたい」

そうじゃ、なかった。

「生きろ」

そんな、強迫観念。


・・・ホラ、まだまだ。

強く、ならなきゃ。強く、あらなきゃ。

『それも、強迫観念だよ?』


・・・うるさい。

私は、強くなるんだ。

2002年10月19日(土)



 「神葬」。

衝動は、もう来ない。

残ったのは、消えることを知らない、不安だけ。

それは、とんでもない「依存」なのだけれど。


昼も夜も、起きていたくないなら、

私はどこで生きればいいのだろう?

選べない答えと、有り得ない、正解。


眠るまでに何度も不安が襲ってくる。

身体が、震え、怖くなる。

「側に、いて」と叶わぬ願いを口にして。

虚しさに、押し潰されそうになる。


温もりを知らなければ、強くあれると思った。

温もりを知れば、弱くなると思った。

温もりを知って、強くなり、弱くなった。


額に手を当てて、後ろを振り返る。

芝居みたいだ、と久しぶりの自嘲。


目的も、意味も、役割も、

何ひとつ満たせず、わかっていないけれど。

生きるしか、ない。

逃げない、と誓ったなら。


まだ涙は止まらないけれど、さあ、しっかり前を向いて。


生きるんだ、しずく。

2002年10月17日(木)



 はじめて。

私はあなたの欲しいものは、与えてあげられない。

だけど、それを薄れさせる快楽は与えてあげられる。

欲しくなったら、いつだってあげる。

私はあなたになら、なんだってあげる。

身体も、心も、命も。

都合のいい女でいい。

だから、それだけでも私を必要として欲しい。


・・・なんて、ね。


人の前で、こんなに感情をあらわした事は、ない。

お酒の力を借りていても、こんなには、なれない。

「嫌だ」と。「殺したくない」と。心から、思った。

見透かしたように、「君なんかに殺されないよ」

と、あなたは、笑って。

もう、随分久しぶりに。人の前で、泣いた。

うるさいくらいの声も、やんで。

一転の曇りもない、気持ちで、思考で、

あなたに、向き合えた。


少しだけ、お酒に感謝。


初めてだったね。

自分から服脱いだのも。

あんなに積極的になったのも。

あんな、あなたを見たのも。

誉めてくれたのも。

・・・私の名前、呼んでくれたのも。

初めて、だったね。


根底にあるのは、支配かもしれないけど、

本当に、愛しかった、綺麗だった、可愛かった。

ふふ、こんなこと言えるのも、抱いてる間だけだけど、ね。

2002年10月16日(水)



 その、意味を。

「汚い」という思いだけが、支配する。

現実からの逃避?・・・そう、その通り。

身を、まかせてしまいたい。

考えることなく、思うことなく、

今まで見つめてきた事実を、捨てて。


それでも、歩かなきゃいけない。

考えることを放棄しちゃ、終わりだから。


おかしいのは、おかしいんだから、

それに捕らわれることなく、受け止めて、

完全に壊れなければ、少しの歪みなんか微々たるコト。


声を上げて、笑って、止まらなくて。

だけど、何も可笑しくなんかない・・・。

靄が、晴れない・・・。

2002年10月15日(火)



 死ねるかァ!

見たくないと目を背けていた場所に、触れた。

電話の最中は大丈夫だった。

切ると同時に、すさまじい不安、苛立ち、憎悪。

胸の奥が、抉られるように、痛い。

涙が、こぼれていく。

腕を切りたい、死にたい、楽に、楽になりたい。

「・・・死ねない、死なない、死ねるか、私は生きたいんだ!」

カッターを欲しがる手を叩き落す。

もう逃げない・・・逃げてたまるか!

2002年10月14日(月)



 罪。

そんなコト言われるの嫌いだったよね。

私も、嫌いだけど。

それでも、言いたかった。

届かないから、余計に言いたくなったの。


あなたでないあなたに押し倒された時に、

その感触を胸と、首と、耳に感じてた時に、

違う意味で、心拍数が上がった。

上手い、けど、気持ち良くない。

濡れるだけ濡れといて、感じないって、何でだろうね。

私、こんなに不感症だったっけ?


何度も何度も、死が過ぎる。

私の愛したもの、そして愛せるもの、愛すもの。


「気持ち良いくせに。」

「違う。」

演技じゃない、離れて、ダメだ。

魅入られる、ヤりたくなる、見たく、なるから・・・!


抵抗なんてほとんど無意味で。

それでも、せずにいられなくて。

頭をまっさらにして、乗り切った。

それですむわけ、なかったけれど。


***

「相変わらず、イイ声で喘ぐんですね。」

ああ、この体勢すごく好き。

背中にまわされた腕が、すごく嬉しいから。

「今この時だけ、私のものでいてください。」


殺そう、と伸びる腕を、

嘲り笑う、誰かの声を、

虚しさを、犯した罪を、

すべて、押し殺して。


「好きだ。」

と。

2002年10月13日(日)



 生きたい。

もう、切れない場所じゃないんだね。

私は、逃げるためにまた作り出していたんだね。

・・・のってやる、必要ないって、見せてやる。

それが、思うつぼでも、別にいい。

私は生きたい。

どんなに死にたくなっても、生きたいんだ。

2002年10月11日(金)



 自傷・他傷。

こうなることが、わかってた。

だけど、それでもよかった。

抑えられると思った。

でも、これは自分の責任。

日記に書く、ネタが出来たと思えばいいや・・・。


その瞬間は全部が飛んで、傷を目にして我に返った。

左腕がめちゃくちゃで、手首にまで傷があった。

傷は、浅いようだった。


誰が切った、とかは別にいい。

ただ、それを抑えられなかった自分がいた。


性に触れたから、死が欲しくなる。

そうなるって、わかっていたのに。

あの人の前では絶対に見せられない。

こらえきって、部屋に入って、すぐだった。

でも、予想してた。大丈夫だと思った。


すぐに手が伸びて、首が絞まった。

抵抗もしない、慣れてる。

カッターを探してる。

嫌だ。拒絶した。

その子は、笑った。


あてつけ?

私が手首切れないこと知って、切ったの?


ぞわぞわした、嫌な感じが、おさまらなかった。


しっかり握ってた主導権は簡単に奪われた。

怒号と、笑い声と、励ましと。

声が聞こえて、関係ない映像がずっと流れた。


落ち着いたときには、もう何もなかった。

泣きたかったけど、涙が出なかった。

どうしたらいいのか、怖くなった。


こんなことになるなんて、思わなかった。

いつもみたいに、すぐに終わると思った。


怒られる。

そう思った。


怖い。

傷を見るのも、またこんなことになるのも、

自分でなくなるのも、もう嫌だ。

2002年10月10日(木)



 そのどちらが幸せかなんて。

叶わぬ恋だとわかっていて。

得られないとわかっていて。

痛みを伴うのもわかっていて。

それでも、あなたが欲しくて欲しくてどうしようもない。

だけど、それはどんなに綺麗な言葉で覆い隠しても。

合意の上で、行われているものでないから。

レイプ、に他ならない。

そうやって、私は何回もあなたを犯した。

いつだって、自己満足で、

あなたが苦しむだろうとわかっていて、

それでも、抑えられなくて。


最低だ。と、罵られて当たり前なのに。


こんな気持ちになるなら、もう嫌だ。

って思うのに、身体は、正直だね・・・。

どこまでも貪欲にあなたを求め続ける。

それに終わりはなくて。

何度も何度も快楽を重ねて、

その果てにあるのは・・・死だ。


欲しいと思うのも、

嫌だと思うのも、

抱きたいと思うのも、

不安に感じるのも、


どれも正しい。

だけど、どれも間違っているんだ。


最初から答えは出ているのに。

私はそれに手を伸ばす事が出来ない。


それに触れた瞬間に、すべての意味を失う気がして。

2002年10月09日(水)



 関係。

退屈で澱もうとも、

私は不変のものが欲しい。

絶対に変わらないという確証が欲しい。

そしてそれは得られない。

だから、死体に、逃げる。


拒まれない、裏切らない。

私の嫌いな瞳を向けることもない。

私の嫌いな言葉を吐くこともない。

まさに、理想の、相手。


もういい、もうあの人じゃなくてもいい。

死んでしまえば皆同じだ。

腹を裂けば等しく内臓が入ってる。

興奮しなくていい、死体として側にいてくれれば誰でもいい。


刃物だけなら何度も手にしてるのに、

どうしてもそれを他人に突き立てる気になれなかった。

頭の中では何度となく血まみれにしてるのに。


涙、止まらないや・・・。

壊さないと、うまれないのかな・・・、

もう、ダメなのかな、ちゃんとなれないのかな・・・、

なれてると思ってたんだけどな・・・。


言葉ひとつで、またダメになっちゃうのかな・・・。

2002年10月08日(火)



 箍。

すぐに信じられなくなるというのに。

どうして私はいつまでもあの人を信じているのか。

このままでいいはずはないけど、

それ以外の道が、見えてこない。

死のうか、逃げようか、壊そうか、生きようか。

最後にそれが来るあたり、私はまだ病んだままだ。


久しぶりに傷をつけた。

刃が錆びていた、血がついたままだった。

落ち着かなかったけど、泣かずにすむならいいと思った。

この不安を一瞬でも忘れられるならいいと思った。

もう、怒ってくれる人も、諌めてくれる人もいないんだから。

「・・・いいや。」

へらへら、笑いながら切った。

自暴自棄に、なってた。

ずっと止まっていたのに、治っていたのに。


「その程度」「その程度」「その程度」

それが、重く圧し掛かる。


それなら、最初からそんなこと言わないでよ。

変な期待、持たせないでよ。

嘘つき、嘘つき、嘘つき、嘘つき、嘘つき。


それでもまだ、奥底では信じてる。

何回もそうやって、泣いて、立ち直って、また泣いたのに。


ああ、傷ってこんなに綺麗だったんだ。

これが私の腕じゃなかったら、もっと綺麗だったのに。


ああ、殺したい。

人間でも動物でも、

内臓が見たい、抉り出したい。

それダメなら虫でもいい。

あいつら二、三回突き刺しても死なない。

手足をもいで、羽をちぎって、

嬲り殺したら少しはスッキリするんだ。


人間、人間・・・内臓・・・。

2002年10月07日(月)



 汚れ。

どしゃぶりの雨が降っていた。

(・・・荷物が濡れるな。)

上着を脱いで、鞄にかぶせた。

秋の夜。キャミソール一枚。寒い。

「やだな・・・。」

帰り着くまでに、二、三回見えそうだ。

自転車のペダルを、力一杯こいだ。

(・・・雨音が、耳障りだ。)

こんな音、嫌いだ。

身体が、カタカタと震える。


"ごく自然な、当たり前の、感情だよ。"

"欲しいと思うのも、抱きたいと思うのも。"


・・・そうなんだ。思って、いいんだ。

汚くないこと?・・・当たり、前・・・。


「嫌だ!」

見えた映像を、振り払った。

ほら見ろ、ほら・・・やっぱ汚いんじゃないか。

笑った。そんな顔、ヤなのに。


「嘘つき、嘘つき・・・汚いくせに・・・。」

泣きそう、だった。


でも、本当に汚いの、私なんだ。

こんな、思いにずっと捕らわれて。


誰かに触れて、誰かに触れられた。

・・・人って、こんなあったかかったっけ。

ずっと前に触った時は、もっと冷たかったのに。

2002年10月06日(日)



 光。

"どんな時だって"
"たった一人で"
"運命忘れて"
"生きてきたのに"
"突然の光の中、目が覚める"
"真夜中に"

(光/宇多田ヒカル)


私は、よっぽど、"突然"が好きらしい。

灰色のノイズがかかっていた、

でも、それだけは、はっきりと聞こえた。

「―――様!」

・・・ああ、彼女、だ。

そんなに愛しいなら側で守れよ。

離れて祈ってるぐらいなら、さっさと行ってしまえ。


私まで引っ張り出されるのは、ごめんだ。


・・・前は、もっと抵抗したのにな。

慣れたのかどうか知らないけど、別に、いいか。

この頭の妄想が、形になった、それだけのこと。


「ほら、また口調が変わった。」

けらけらと、笑いながら。

何も知らないくせに。

ただ、面白いから、という理由だけで。

一番触れられたくない部分に手を伸ばしてくる奴ら。


・・・ああ、私また泣かせたのか。

友達になろう、って言ったのにな。

確かに笑ってたと、思ったんだけどな。

私のほうが、笑えなくなったのかな。


「・・・ごめん。」

2002年10月05日(土)



 一人称。

「何事も、ありませぬ様、祈っていますから・・・。」

その口調が、馴染んだ事なんか、一回もない。

自分の口から出る、違う言葉。

考えないようにしているのに、たまに、これだ。

好きな話じゃない。

イライラともやもやが交互にやってくるだけの。

心臓の鼓動がはやまるだけの。

真っ白い中に紅い塊が見えるだけの。

嫌いな、話だ。


わたし、と私で。

言い方も、雰囲気も、

何もかもが、がらりと変わって。

怯えたような態度と、丁寧な物言い。

嫌いじゃ、ないけど。

それは、私じゃ、ない。

そんな風に呼ばれる筋合いもない。

様付けされるほど偉い人間じゃない。


こんなこと、なかったのに。

イライラする。

長い髪も、あの、瞳も。


見覚えはあるのに、思い出せない人と。

懐かしいのに、苛立つ名前と。

・・・だから、あの話は嫌いだ。

2002年10月04日(金)



 心模様。

ずっと、眠ってた。

起きていたくなかった。

真白になった。

わかってた、ことだったのに。


現実みたいな夢を見た。

メールが届いたから、携帯を見た。

想像してた、してなかったメールが来た。

携帯を見た。そこには、待ち受け画面。

夢だった。


泣いてた。

何も悪くないのに、泣いてた。

悲しかったのかも、しれない。


何もない暗い部屋で、静かな部屋で、

横になって、ぬいぐるみを抱きしめてじっとしてた。

おんなじ事ばっかり、何回も思った。

答えを出さなきゃいけないのに、考えられなかった。

また、涙が出てきた。


ダメだった。

腕を切った。

冷たい感触を感じながら、泣いた。

死にたくなった。

抱きしめて欲しくなった。

温もりなんかいらないから、どこかへ行ってしまいたかった。

誰かを刺して、殺して、理不尽に傷つけて、

自分が楽になりたかった。


出来なかったから、また切った。


感情なんか枯れ果ててしまえばいいのに。

全部、どうでもよかった。

2002年10月03日(木)



 価値。

見捨てられてなど、いない。

だけど、切り離されたような、想い。

一夜あけたら、まったく普通だったのに。

私は、そういられなかった。


好きでいたい、

ただそれだけなんだよ。

嫌悪感、すごいんだ。

禁欲的、なんてのじゃない。

汚いんだ。気持ち悪いんだ。

下品な、声で、顔で、喘ぐなよ。

吐き気が、するんだ・・・。


『・・・人生に、なんの、価値が、ある?』

私も、クズだよなぁ・・・。

何も、創れないし、誰も、癒せないし、

『私に出来る唯一のことは・・・、』

さっさと、死ねって思うのに。

少しだけ、楽しかったから、

また、生きたくなって。

『破壊、だと思う、よ・・・。』

そのために、努力もした、つもりだったんだけど・・・。

誰かに、肯定してもらわなきゃ、

不安でしょうがない、大馬鹿者のくせに・・・。

『生きてて、いいのかなあ・・・。』

自信、ない。

先も、見えない。

勇気も、ない。

『なんていったら、止めて欲しいって言ってるね・・・。』

自分の言葉は腐りきってて、

自分のため、の言葉を、

綺麗事に包んで、いっぱい、吐いた。

『けど、すごい汚いけど・・・生きたいよ・・・。』

涙が、出てきた。

死にたいって思ってた頃より、

生きたいのに、自分でそれを貶める。

それが、すごく辛い。


多分、ずっと、満たされないから。

葛藤も、終わらないから。


誰も、信じてないから。


真っ暗闇で、

寝そべって、天井見上げて、

ああ、私、独りだ・・・。って。

あの人がいても、

昼間笑えてても、

それは、消えないから。


だから、ずっと側にいる人。

動かない人、冷たい人、愛せる人。

・・・それが、欲しい。


やっぱり、私、価値、ないや・・・。

2002年10月02日(水)



 人肉。

服を脱がせばそこにあるのは肉だ。

自分で考える事の出来る肉だ。

だけど所詮肉だ。


そんな私も、肉だ。

2002年10月01日(火)
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