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2007年06月30日(土)
『El obsceno pajaro de la noche ―夜のみだらな鳥』

菊地成孔とペペ・トルメント・アスカラール『El obsceno pajaro de la noche ―夜のみだらな鳥』@九段会館

昨年末の公演はチケット持ってたのに日ひちを間違えて行けなかったので(…)九段会館でのペペ・トルメント・アスカラールは初見。ゲストはカヒミ・カリィさん。

全ての楽器がアンプを使わないもの(ピアノ、ウッドベース、ハープ、バンドネオン、摩弦のカルテット、パーカッション×2、テナーサックス)。それらの音を丁寧にマイクで拾う。音が大事に扱われている。過度にならない音響で、でも迫力は満点。いやー、音、よかったなあ。

ウッドベース、ハープ、バンドネオン、サックスのユニゾンで展開するフレーズが頻繁に出てくるんですが、バッチリ合ってるのにそこからグルーヴが派生する。ズレないからこそ、と言うのもあるんだけど、この中で菊地さんだけがブレスでリズムをとる訳で、その余韻みたいなものをも取り込んで音を動かしているからかな。これはシビれたー。DCPRGばかり聴いてる時期が長かったので、菊地さんのサックスの格好よさを久々に思い出した(忘れてたんかい)。

リードの調子が悪かったのか音が妙な割れ方をした部分があったんだけど(故意に割れた音を出すところもあるが、それとは明らかに違った)、曲中リードを調節して、確認で数フレーズ吹いた(これも演奏として)ところすら格好よかった。

中盤、各プレイヤーが南さんのピアノを基準にチューニングを始め、それが不協和音となってそのまま曲になだれ込む展開は鳥肌たったなー。格好よかった。格好よかったばっかり言っている。

カヒミは菊地さんと2曲のデュエット、1曲リーディング。あのウィスパーヴォイスも綺麗に拾われてた。

こんだけキメキメなのに、やはりMCは面白過ぎた。カルテットのメンバーはクラシック畑のひとなんだけど、それをいじる菊地さんと言うのがもう、あんな感じなので(笑)「この、葬式のような静けさ」(菊地)と言うくらい客も半笑い(笑)。

蒸し暑い南米のような気候の時にペペを観るのもいいものだな、と思っていたが、今日は予想外に涼しかった。



2007年06月28日(木)
ひきつづきいろいろ

■『YOU ARE BEAUTIFUL AT ALL TIMES』YPPAH
ぎゃー。ジャケ買いしたようなものだがいまごろハマッている、NINJA TUNEの新人さん。なんだよ先月来日してるよ…DJセットだったそうだけど。気付くのが遅いよ自分……(泣)
ひずんだ音質のブレイクビーツにスクラッチノイズ、かわいめ(しかし哀愁も)のメロディでスパッと構成されてるのが多いかな。1曲大体2〜3分、アルバムトータル37分ちょいってとこもいい!一筆書きのようなシンプルさがあるんですが、実は練りに練ってるような。俳句か!かわいい!
何か音の感じがLIONROCKを思い出させる…気のせいか……。あとOKIHIDEくんとか(このふたり全然違うやん)
テキサス州出身ってのは意外だー

■『ERA VULGARIS』QUEENS OF THE STONE AGE
おえーすごくいい!すごいキャッチーじゃないか?相変わらずリフとかはヒネッてて格好いいが。カサカサした音質も好きー。あとジョシュの声が幅広くなったような…全部唄ってる?えっこれジョシュだっけ?と思うようなところも。
本編には入らずwebでMP3ファイルを公開していたタイトル曲は、日本盤ボーナストラックに収録。レズナーさんのコーラス、すごい目立ってる(笑)
なんだっけロックスターシンドロームだっけ…あのー売れちゃったことに罪悪感を感じる、もしくは売れたことで周囲から疎外されるって言う……そういうのに結構悩まされたとか何かでジョシュが言っていたような記憶があるが、そこらへんのスレスレをずっと走ればいいじゃないとか思った(鬼)いや何か…最近村社会と言うものについて考えることが多いので……

あとASH(3人になったねえ…今回がCD形態として出す最後のアルバムってホント?)とかVELVET REVOLVER(おっちゃんが本気出して仕事に打ち込んでる姿は時代錯誤と言われようがなんだか心を打たれます)とかSATELLITE PARTY(あああ、邦題『ペリー・ファレルのサテライト・パーティ』ってピッタリだああ。何か声から癖が抜けてるような…怪鳥音があんまり聴かれないよ…でもその分聴きやすいかなあ)とかBLACK LIGHT BURNS(電気ビリビリ)とか。何げにリリースラッシュ。

■『すべてがFになる』原作:森博嗣、作画:浅田寅ヲ
表紙が描き下ろしだったのでついつい。あの絵柄が文庫サイズでどんだけ読みづらくなるか!と思ったが、まー綺麗に縮小されていて…ここらへんやはりデジタル入稿出来るようになったっての大きいのかな。
でも浅田さんはアナログ原稿の時からすんごい綺麗な描線だった。
しかしやはり目が疲れる(笑)出来れば原寸で観たいです…

■『約束された場所で ―underground 2』村上春樹
何故にー、違う出版社から出ているのかー。Amazonで「あわせて買いたい」を見なかったら気付かないままだったかも。
こちらは「オウム側」の証言。巻末に村上さんと河合隼雄さんの対談。
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河合:(悪の定義は難しいと言うことについて)善が悪を駆逐するというか(中略)悪のための殺人って非常に人数が少ないです。それに比べると善のための殺人というのはものすごく多い。戦争なんかそうです。だから善が張りきりだすとすごく恐ろしい。でもだからと言って「悪がいいです」なんて言えませんから、すごく困るんですわ。
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オウムが善として行った殺人と、それを糾弾する善と。どちらにも言える



2007年06月25日(月)
いろいろ

■最近のぐるぐる
『ON THE LEYLINE』OCEAN COLOUR SCENE
あの子と言えばクラドックさん(内輪ウケ)ウェラー師匠提供の曲も入ってるで!よかったな!
『WAR STORIES』UNKLE
アートワーク変わると印象違うなー。今回はデルナジャ。イアン@THE CULT、ジョシュ@QOTSAとかが参加してます。逆デザートセッションズ?
ちょっとまだピンとこないので、もちっと聴いてみる
『IN THE BETA CITY』NAHT
2月に観たライヴがよかったので。それにしても音質がシャカシャカしてる…もちっと重めで聴きたいけど、仕様なのか?
1stも30日に再発らしいんで掴まえてみよう

■そして
気付けば延々マニックス

■と言えば
今頃知ったが、ギリシャのフェスでおかあさん(UNDERWORLDのリックさん)が客?に怪我させられたそうで…大丈夫なのかな。こざる(UNDERWORLDのカールさん)はこういう時逃げ足速そう…。
11月に来日予定だそうだけど、どうなんだろう?早く、いや急がなくていいけど、ちゃんと怪我が治りますように……。
マッドネスとビースティもエラい目に遭ったよう。
勘弁してよーもうーこういうのはー(泣)

■『いちにさん ぽ』文:たかしまみきこ、絵:のび
ベニシオ師匠ののびさんが絵本を上梓。web上での作品の色合いも素敵だけど、紙媒体でもあののびさん独自の色が出ている!印刷綺麗!主線とか、動物の表情とか。はうあーかわいいー。のびさんの描くとり大好き。
おはなしも大人が読むといろいろ考えさせられますよ…手をはなした方がいい時もあるのよね。ううう。
是非実物を手にとってご覧くださいませ

■『MONUMENT FOR NOTHING』会田誠
出たー、久々の作品集。新作4点、『滝の絵』も収録されています。しかしこれは描きかけなんではないの……(笑)
2年半前に出た『prints21』vol.72(完売)がかーなーりー充実した内容(インタヴュー、対談、年表、家族写真(勿論普通の家族写真ではない)迄!濃いー濃いー)で、そろそろまた濃いーのを一気に観たい…と思ってましたよ!待ってましたよ!
色別で分類掲載されています。「僕の作品は年代順に並べても意味がないと思うから」だって。
『美味ちゃん』観ると、やっぱり、これだよ、そうだよ、こういうことなんだよなあ、と思うなあああ。
それにしても格好いいタイトルだな、おい

■『本を読む兄、読まぬ兄』吉野朔実
『本の雑誌』連載の読書エッセイマンガを単行本に収めたもの。もう5冊目かー。描き下ろしページもあります。

■『イタリアで大の字』小栗左多里、トニー・ラズロ
「いろんなガイド読んでから行ったけど、トイレのことはどれにも書いてなかったよ!ビックリした」とはイタリア旅行へ行ったTATiさんですが、この本には書いてあったよー!実物を見てみたいもんです。そんな通常のガイドブックに載らないイタリアが満載。
そのかわり、トイレ以外の頁はガイドにはならないかも知れない(笑)逆にこれを読んで興味を持つひとはいるかもな。そういうのもいいんではないか



2007年06月23日(土)
『船上のピクニック』+鹿殺し路上+NODA・MAP次回公演

さいたまゴールド・シアター『船上のピクニック』@彩の国さいたま芸術劇場 小ホール

55歳以上の演劇集団さいたまゴールド・シアターに、岩松了(敬称略が敬称)が新作を書き下ろし。第一回公演となっていますが、既に2回発表公演をしています。

2幕、休憩込みで165分くらいかな。あの岩松節…ぐっらぐらの人間関係をみっしり165分。岩松好きのマゾにはたまらん舞台です(笑)階段あるし、見えないところで事件が起こるし、水の最たるもの…海上で、密室で、行き先は未知数で、外部からの侵入者と、内部の孤立者。あーもーいやー!好きー!(笑)

登場人物46人。書く方も随分格闘したのでは…実際は44人になっていたので、上演する段階で何か変更があったのかも知れません。しかしいつアップしたんだろう?時事ネタが巧い具合盛り込まれていました。だから尚更嫌な気分。現在ってこんな風にどんづまりか。それでも生きていかなきゃならないんだ。『欲望という名の電車』のユーニスの台詞のように。

そう、テネシー・ウィリアムズのモチーフがはしばしに現れてじんねりきたりしました。岩松了と言えばテネシー・ウィリアムズだなー。

55歳以上の団員ばかりなので、所謂“大人”の作品が観られる面白さ。老い、死、不安定さ、猜疑心。語られない言葉を妄想してお互いのイメージが膨らんで、そして事件は起こる。それを表現する身体。役者たちの身体は、レッスンを始めて1年余りとは思えない程、舞台に立つそれになっていた。発声も。老いた身体の説得力に加え、それをちゃんと観客に見せる仕様になっている。

蜷川さんと岩松了のタッグ、『シブヤから遠く離れて』で相当ヤラれたもんとしては今回の公演も非常に楽しめました。

余談1:小ホール初めて行きましたが面白い作りですねー。観やすいし!
余談2:1幕目、隣の席が松岡和子氏だった。緊張した(笑)

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■鹿殺し路上
与野本町から吉祥寺に行って、ごはん食べて帰る時駅前でやってた。わー初遭遇!偶然遭うと嬉しいもんですな。知り合いいないか客の方をガン見してしまった(笑)
フレディ完コピ観れて楽しかったー。コマ劇、うまくいくといいっすね…諸事情で観られませんが……

■NODA・MAP次回公演
発表されて騒然となっていますが、『キル』の再演です。騒然ってのはキャストですな。
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妻夫木聡、広末涼子、小林勝也、高橋惠子、勝村政信、高田聖子、村岡希美、山田まりや、市川しんぺー、中山祐一朗、野田秀樹
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テムジンが妻夫木さん、シルクが広末さんてことだよね?うむむむむむ、どう化けるか期待!勝村さん誰役だろう。結髪?聖子さんが人形かな。
そしてにゃきゃやまさんとしんぺーさんがあああああ!



2007年06月21日(木)
CHRISTINA AGUILERA Back to Basics Tour

CHRISTINA AGUILERA Back to Basics Tour@日本武道館

はんにゃー(般若?)歌鬼巧!パンチの効いた歌声!おきゃん!キュート!パワフル!気っ風がいい!ピンナップガール!ボインなバービー!トランジスタグラマー!

とまあ時代錯誤な単語ばかり出てますが…うひゃあああ楽しかった……元気出た……。

90分のガッチリショウアップなプログラム、んがっ、んがっ、すんごい人間味溢れてた。リップシンクは…あったかなあ、なかったように感じたが。むちゃむちゃフック入れるしタメるし。しかしこれが、ふふ、私歌巧いでしょ〜みたいな嫌味に聴こえないんだよ〜!しかも髪とか振り乱して唄っちゃう(般若?)。こういうとこも味があってよかった。きれいなおにんぎょうさんとは違うのですよ…かっこええ……声量もすごかったー。あのほそっこい身体のどこからあんな声が!

衣裳替えの時に走ってステージからはけるアギレラたんの後姿に惚れた。ちょうかわいい。なのに〜唄い出すともう〜すごい存在感。

ショウの内容は今回のアルバムのヴィジュアルコンセプトに沿ったものでしたが、なんか、よかった…古き良き時代のアメリカな感じで……ダイナーとかドーナツとかジャズとか水兵さんとかサーカスとかノーマン・ロックウェルとかそんな感じ!ここんとこアメリカに対してどんよりとした印象しかないから、そうだよこういうよさがアメリカにはあったんだしい!と思えてしんみりした部分もあった。

「Oh Mother」「Hurt」が素晴らしかったー。アンコールでは「Beautiful」「Fighter」の2連発。だだ泣き。もう反射で涙が出たって感じですよ。なんか涙が出る周波数ってあるんじゃないかと思ったくらいだー。

終演後神楽坂の呑み屋でMIOさんと「あのおしりが!」「セクシーなんだけどエロくないと言うか、品があると言うか!」「健康的って言うか!」「ホットパンツの上からワンピ着てるの、見える筈がないのにパンツ見えたらどうしようとドキドキした!」「ブロンドでえ!」「あんなコがダイナーにいたら通う!」「看板娘!」「腹いっぱいでもコーヒーおかわり頼んじゃう!」「ガーター!ガーター!ストッキング!」「あ〜ボンデージも素敵〜」「フィクション・インク!」「なんだっけあのピンナップガール…」「ベティ・ペイジ?」と変なところで盛り上がる。

そうそう帰ってからピンときたがMIOさん、あのおしりは会田誠の描く美少女のおしりに近いよ…観てみてよ!このおしりにあのボイン、こーのーアンバランスさがですね、素晴らしいですね!ああ妖精のようだアギレラたん!小悪魔のようだアギレラたん!(相当ヤラれたらしい)…いんやそれはともかく素晴らしい歌声でしたよ……うえーん!



2007年06月20日(水)
“because we're lonely and we're desperate”

心が折れそうな時は〜いつでもマニックスを聴いてきた〜〜。あんな歌詞なのに何で勇気づけられるのか〜〜。くそーこのやろー(泣)

■『SEND AWAY THE TIGERS』MANIC STREET PREACHERS
当然のようにここんとこのヘヴィロテ。表題曲(日本盤のボーナストラックに収録されているアコースティックヴァージョンもいい!)を聴くと元気が出ますよ…せつなーく元気が出る。
本編38分。いやー捨て曲がない、一気に聴ける。もともとのド美メロに加え、展開が分かりやすく、ここぞと言うところで盛り上がり、ここぞと言うところでギターソロが入り。マニックスに関しては、こういうベタな展開にも素直に心が揺さぶられるのですよ……。
ベタなのにダラダラしないところもいいのです。
歌詞は『KNOW YOUR ENEMY』時のような攻撃的なもの。こういうとこもたまらん。「Underdogs」の歌詞にはヤラれました。もう、すんごい噛み締めて聴いて歌詞読んで訳詞読んでます。お風呂で訳詞読んでて、湯船に落としてふにゃふにゃになった…(バカ)
8枚目のアルバムなのに、なんでこんなにフレッシュかなー。それは今日の日記のタイトルにしたラインにヒントがあるのかも。
ヒドゥントラックに「Working Class Hero」のカヴァー。あまりにも、あまりにも感慨深い

■『EVERYTHING MUST GO 10th ANNIVERSARY EDITION』MANIC STREET PREACHERS
あー思い出す、beat UKで1位になった「A Design For Life」を観て夜中に大泣きしたことを。あの番組、1位のみヴィデオクリップがフルヴァージョン流れるんだよね。あのメロ、あの声、ジェイムズだ!マニックスが帰ってきた、嬉しい、でもリッチーはいない。
いろいろあり過ぎた。一生忘れられないアルバム。これ迄何度も聴いたし、これから何度も聴くだろう。
DVDには10年を振り返ってのインタヴュー、当時のライヴ映像、ヴィデオクリップ、ニッキーのお兄さんが撮ったショートフィルム(当時のレコーディング、バックステージ風景)が収録。
マイク・ヘッジズの姿を初めて見た。明るいキャラクター。彼がこのアルバムのプロデューサーでよかったなあと思ったりした…音作りの面だけではなく、メンバーをフランスに呼んで、ジョークを言って、一緒にごはん食べたりお酒呑んだり。そういう環境があの時の3人には必要だったんだろうと思う。
NINって名前がジェイムズの口から出てきてちょっとビックリしたり。
ジョイディヴィジョン〜ニューオーダーの話を聞いてすごーく切なくなったり。フィリップ・ホールの話も。
ところで当時のTV番組で唄ってる映像の中で、マラソン中継(?でもランナーはひとり)を差し挟みながらの演奏があったんだけどこれは何なんですか…日本の24時間TV愛は地球を救うみたいな番組なんですかね……

あーサマソニが楽しみだなー。



2007年06月19日(火)
『NO MAN'S LAND』東京楽日とか

『NO MAN'S LAND』@東京グローブ座

いい楽日でした。浅野さんのアドリブがナイス過ぎた。よく思えば「あんな状況でも笑える時は確かにあった」と言うこと。笑ったり、煙草を回し呑みしたり、ストーンズを唄ったり、サッカーの話で盛り上がったりしてたんだ。

「実際どんなことでも時間をかけて話し合えば、争いなんか起こらなかった。」

その筈だ、と思いたいんだけどな。

初の2階席。角度的に内田くんの細かい演技をよく観ることが出来ました。今回1〜3階席といろいろな位置から観られてよかった。基本的に常に次の展開のヒントを残しているので、それを注意しながら観る面白さもあった。銃の置いた位置や、ナイフを投げた位置等。忘れた頃にそれが効果を発揮する。音響にしても。

21日からシアター・ドラマシティでの上演です。お近くの方は是非。

あんなに何度も聴いているレノンの「STAND BY ME」。これからは聴く度に、あの塹壕を照らす夕方の陽光を思い出すだろう。

「落ち着いて。話せばわかるから。」

本当に、そうなればいいのにな。勿論、そうなるよう努力はしたい。

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■全キャスト発表になってます
『欲望という名の電車』仮チラ出てたからもう書いてもいいよね?
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ブランチ・デュボア=篠井英介
スタンリー・コワルスキー=北村有起哉
ステラ・コワルスキー=小島聖
ハロルド・ミッチェル=伊達暁
ユーニス・ハベル=明星真由美
スティーヴ・ハベル=菅原永二
パブロ・ゴンザレス=押田健史
集金人の若者=Takuya
見知らぬ男=永島克
医師=鈴木慶一
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明星さんがユーニス!合いそう!K一さん、永島さんの続投は嬉しいな。菅原さんも出演。スズカツさんが阿佐スパとか猫ホテのメンバーと組む最近の仕事は面白いので、今度も期待

■『ゾディアック』余談
クロエ・セヴィニーが時々Jマスキスに見えた(笑)あの髪型といいメガネといい。
あのあとどうなったのかなあ、あの奥さん。離婚届じゃなくて資料を置いてったくれたからなー(涙)



2007年06月16日(土)
『ゾディアック』

『ゾディアック』@シネパレス渋谷 シネマ1

フィンチャー最新作が来ましたよー!フィンチャーと言うとどうも興奮してしまい、初日に行ってしまう程でした。あー大好きだー!そして今回も大好きだったー!以下ネタバレしてます、未見の方はご注意を。

実際にあった未解決事件を極力忠実に追う構成。時系列順に、描写も丁寧です。殺人シーンも丁寧です…ここは怖かった……地味に丁寧なもんだから血の気がひいた……。淡々と進む、地味ではある。カタルシスはない。しかし157分が全然長くない…私はそう思った……。真犯人はある意味特定される。どうしてもそこに辿り着く。しかし状況的証拠と科学的根拠が一致しない。真実と事実の剥離。

ゾディアックが派手に動くのは序盤…そうだな、全体の3分の1くらいに過ぎません。車内のカップルに銃弾を浴びせ、犯行声明を新聞社に送りつけ、次の標的―湖畔に来ていたカップルをめった刺しにし、タクシー運転手を銃殺し、被害者の着ていた服の一部を新聞社に送る。3分の2で周囲の状況を追う。模倣犯、便乗犯、愉快犯が跋扈し始める。捜査は迷走し、メディアは混乱し、事件にのめりこんだひとびとはあらゆるものを失う。地位、職場、家庭、身体。この“事件に関わったひとたち”の描写がキモです。「“ゾディアック事件”を健全なまま生き延びた者はひとりもいない」、今も生きている(既に亡くなったひともいるが)、実在するひとたち。

犯人は結構なミスをしている。暗号表記がそもそも間違っていたり、ちょっとした運…警察のミスで難を逃れている。正直明晰な頭脳を持った天才殺人鬼とは思えない。派手にメディアを煽った割に、実際に実行したと立証されている事件は4件、殺したのは5人。生き残った被害者も、意図的に生き残らせたのではなく、単に「殺しきれなかった」ようにすら思える。

それでも事件は解決出来ない。今も、だ。ロバートは“趣味”から暗号解読を始め、小さな正義感と好奇心、探究心を燃料に事件を追い続ける。この展開も静か。妻はこどもを連れて出て行き、捜査を担当していた刑事からは疎まれる。そうして辿り着いた犯人のDNA鑑定は結局一致しない。一瞬見えた光もすぐに閉ざされるような徒労感。事件から身をひいたひとは諦観と安堵の入り交じった複雑な表情をしている。後味は悪い。人生は曖昧で、現実世界に確かなことは何ひとつなくて、例え確かなことが解明しても気は晴れない。すーごいいろいろ考えさせられた。

キャストも地味ではある。しかしそれがよくてですね…うーん地味と言うと語弊があるかな、スタースターしてないキャストがいいんです。事件に興味を持った、事件に関わったが為に人生を狂わせられたひとたち。キャスト中唯一セッレーブな雰囲気を漂わせるクロエ・セヴィニーも、本編ではうまーく地味ーな妻を演じてます。ジェイク・ギレンホールは何だかあのヲタな感じが似合いますね…まっすぐなどんぐりまなこがいいですよ…時々怖くなるけど。だから妻は出て行っちゃったのよー。ロバート・ダウニーJr.も後半のヤク中っぷり(でも最初にロバートと呑んで以来ブルーハワイ?に執着してるとこがかわいかった)がハマり過ぎでどんよりです…活きのいい辣腕記者だったのに……。マーク・ラファロもよかったなあ。最後のダイナーのシーンとか。諦めきっていたのに、ロバートの話を聞いているうちに一瞬メラッとする。でも、すぐ静かな表情になって店を出て行く。

フィンチャーお得意のスタイリッシュな画面は今回は極力抑えめ。しかし煤けたような'70年代の風景、色合いがとても印象的。あとひろーい場所撮るといつも格好いいよね……。2ヶ所、お、来たフィンチャー節!と思える映像があります。さりげないシーンですが、ここがとても効果的。暗号解読に取り憑かれたロバートが職場で見る光景と、砂時計のように時間が過ぎ去り、風景が変わる街。ここは鳥肌たちました。

あとタクシーを鳥瞰で撮るシーンで、カーブ曲がるところがあまりにも滑らかでビビる。あれ絶対空撮じゃないよね…てことは上空にレールひいて撮ったのか?でもそれにしてはすんごくすんごく距離があった!どんだけのクレーンだよ…てことはクレーンじゃないのか?CG?何か仕掛けがありそうですごく気になりました。メイキングが観たいよ……。

サントラもいいです、スコアもポピュラー選曲も。ほんの一瞬ラジオから流れる曲とかも。音効も細かいところがいちいちよかったー、銃声の飛び具合とか。

それにしても、数年後にすぐ映画化とかしちゃう(『ダーティハリー』)アメリカのジャンボリーさって驚異的だなあと思った。9.11の映画化も早かったもんな……。



2007年06月15日(金)
いろいろ

■そりゃ髪も伸びるわ
水曜日にみぃ♪さんがミュージカルを観に東京へ来るとのことで、久々にお会いしました。リネさんがよさげなイタリアンのお店を即行で決めて予約迄してくれた…素敵だ!
丸の内に降りるなんて10年振りくらいではないだろうか。あまりの洗練された都会そのものの光景に挙動不審になる。
前回3人で会ったのは4年前だそーです。ビビる。
2時間ちょいいろいろ話せたー!映画で知り合った3人なのに、映画の話をせず終わる(笑)
エンピツ(ここのレンタルweb日記)で知り合ったんだけど、最近皆ブログに移行しちゃってここもひとが減ったねえ…でもエンピツいいよね!シンプルなつくりで余計なものがついてないのにかゆいところに手が届くし、読みやすいし、インデックスの構成とかもとても見やすいし、とエンピツをほめたたえる。なくならないでください…他のレンタル日記ってどんどんなくなっていく+ブログに移行しちゃうから……(泣)

■もうちょっとほめたたえよう(笑)
エンピツはダイヤル回線時代から使っているので、この軽さ、融通の利きっぷり大好きなんですよ…今ADSLとか光とかで随分早くなったけど、それでも頭の「読みたい!」って気持ちについてこない時がある訳ですよ、ブログの重さって。紙のページパラパラめくるくらいの速度で読みたいんですヨ!
勿論ブログにはブログのよさがありますがー。おらはここでいいだ。いや、ここがいいだ

■会うのは4年振りでしたが
お互い日記を読んだりメールのやりとりをしたりしていたので近況は分かっていて、久し振りに会った気もせず楽しかったです。ごはんもおいしゅうございました。ありがとねー、また会いましょう!

■『Smashing Pumpkins アルバムの予告編映像が完成!』
うっお来たー。格好いい。当たり前だがビリーとジミーのカットアップが多い…改めてあーオリジナルメンバーはこの2人だけか、と思う。が、楽しみなのには変わりありません。
それにしてもホンットヴィジュアルが徹底してて格好いいなー。2ndが出た後辺りから相当作り込むようになったけど、このバンドはそういうところも楽しみのひとつ。今回どうくるかな

■どうでもいい話だが
スマパンの日本公演最終日には苦い思い出があるのですが、そのヤジを飛ばしてた連中ってNINのTシャツ着てたんだよねー……どちらも好きなもんとしては非常に複雑な気分でした。
両方好きなひとって結構いると思うんだけど。デヴィッド・ボウイの「ふたりとも素晴らしい才能を持ってるよね、僕はふたり両方とも仲がいいし、あっちも僕を慕ってくれるけど、あのふたりが顔を合わせると……」って話を思い出しますよ(涙)
先月のNIN来日公演はホントよかったなあ。スマパンのツアーも始まってます。日本でもライヴが観られる日が来ますように!

■うわ
今このZWANのとこ読み直してみたら「パーマネントで行くつもりはあるのかな、とか次のアルバムは出るかな、とか、余計なお世話ですがちょっと不安も。」なんて書いてある(苦笑)ホントに出なかったね!でもスマパンは出るぜ!

■ぎょえー
ケラさんのブログ見る迄気付かなかった、『少女とガソリン』って、1ヶ月ロングランなのに休演日がない!しかも土日祝はマチソワ2公演!
あ、火曜日もマチソワだ。ひいいいい、2公演やる日が週3日。
だ、大丈夫なんか…スズナリみたいな密度の濃いハコで……しかも長塚くんの書くもんだから消耗する内容に決まっている……って、今頃言うな自分。
ああ何とか中日前後に観に行きたいよ(楽日しかとってない)

■すべりこみ
『THE BEE』日本語ヴァージョン、トラムシートでゲット!

■と言えば
『THE BEE』英語ヴァージョン、ガンズと被ったのでどなたかにお譲りしたいのですが、観たい方いらっしゃいませんか……。(行ってくれる方見付かりました、有難うございます!)
某譲渡板に出してみたんだけど、やたら他にもこの日(7月14日(土)16:00)のチケットが出品されてて売れません。何、皆ガンズに行くのか

■そんなこと言ってたら
ガンズ武道館で追加出るし!なんだよそれなら武道館で観たかったヨ!



2007年06月12日(火)
『NO MAN'S LAND』3回目

『NO MAN'S LAND』@東京グローブ座

あーなんだかゴドー待ちみたいな構造の話だなと思えてきた。野外で動かない。来るのを待っている。来られないよと言われる。「どうにもならん」。

初の1階席。お、音の迫力が違う…3階席とは桁違いだった……音圧も。スモークも客席にどんどん入ってくるし。あと下から観ると、八百屋舞台だったんだなと言うことと、奥行きがあまりないスペースだったんだな、これは動きづらそうだと思った。高いところから飛び下りたりもするし、一歩間違えると大怪我だ。無事千秋楽を迎えられますように。

と言えば、坂本くんの肩と腰に大きなアザがあるのはメイクなんだろうか?自前?内田くんは綺麗な肌のままだ。職業軍人と“アマチュア”兵士の対比を出すためのものなのか、本当に怪我しているのか気になった。

今日はニノのことをいろいろ考えた。職業軍人。だけど自己紹介をして握手をしようとしたり、Honky Tonk Womanを唄い出したりする。そういう面もあるんだよなー。それはチキもそうで。躊躇なく引き金をひけるが、治療用の包帯を投げたり、恋人の話題を振ったりする。

照明がとても繊細。夜、ピーカンの昼、夕暮れ。ひとの死を迎え入れる、迫る宵闇。



2007年06月11日(月)
『NO MAN'S LAND』2回目

『NO MAN'S LAND』@東京グローブ座

音には慣れてきた。しかりストーリーには慣れない、やはりヘコむ。まあこれに慣れたらおしまいと言うか、そういう感情が麻痺しちゃったってことになるので、慣れない方がまだ幸せなのかも知れない。

改めて観ると、チキとツェラは、あの日が初対面なんだよな。しかしあの“野外の密室”に押し込められて、「友達をおいてけって言うのか」「お前が死んだら俺も死ぬ、あいつもだ」と言うようになる。こんな友情の発生の仕方もつらい。あんなに空が綺麗で、鳥も鳴いてるのにそこから動けない。鳥の羽ばたきにすらビクリとする。

アドリブ部分がこなれてきてました(笑)しんぺーさん最高。浅野さんの登場場面随分ハジけてた。それに応えた「知りたくねえ!」しんぺーさんおかしかったなあ。

ツェラはあの状況にいて最後迄人間の尊厳を失わない。失うまいと努力する。それすら役に立たない。

戦争は大概アマチュアがやってるもんだ。NODA・MAP『ロープ』にもあったが、誰が裏で糸をひいていようと、最前線でガチンコで殺しあうのはアマチュアだ。職業軍人ですら、地雷の設置は出来ても撤去の仕方を知らない。地雷はEU製。武器は売れる。戦争によって経済を潤す国がいる。復讐の連鎖が巧く利用される。

サッカーがモチーフに使われてましたが、身近な例で言うと、バレーもいろいろあったんだよなあ。EUからの経済制裁、国連からのスポーツ制裁措置(国際大会に出られない)で、アスリートとしていちばんいい時期をパーにした選手は沢山いる。自分の国でプレー出来ないから、セリエA(バレーにもあるんですよ)に出稼ぎに行って。それでも強かったユーゴ。昨年秋の世界選手権が最後だったセルビア・モンテネグロ。「もう一緒には出来ない」んだ。

あー話それるけど久々に日本がイタリアに勝つの観た(ワールドリーグ)。今度は3-1で勝ってみれ!(鬼)今季初参加の活きのいい新人が育つといい…のびるといい……。

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■仮チラ〜
出てました。
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『ファントム』
2008年1月 梅田芸術劇場 メインホール
2008年1月 愛知厚生年金会館
2008年2月 青山劇場
上演台本・演出:鈴木勝秀
脚本:アーサー・コピット
作詞・作曲:モーリー・イェストン
出演:大沢たかお、ルカス・ペルマン
問:梅田芸術劇場 http://www.umegei.com/
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エリザベートファンの知人から、ペルマンさんが出ると言う話は聞いてました。日本語猛特訓中だそうで!



2007年06月10日(日)
小ネタ

■最近の読むのがおそいよ
ようやっと読了。
『ハゲタカ』上 真山仁
『ハゲタカ』下 真山仁
『ハゲタカ』II 上 真山仁
『ハゲタカ』II 下 真山仁
ぎゃぎゃー結構ドラマと違いますね!鷲津はピアノの苦学生からスタートですわよ!ドラマ中ピアノ弾くシーンがあったけど、これの名残りだったのか。鷲津の心情も細やかに書いてあって面白かった。文体も読みやすい!逆転逆転また逆転の、情報戦の緊迫感がすごいスピードで読めます。
しかしほっぽらかしと言うか大風呂敷をすごい勢いでたたむのが都合よいなあと言う感じも(笑)でもこれくらい怒濤の展開の方が読みものとしては面白いのかな。芝野の家族のこととか、貴子のこととかね。
ドラマ観てる時、でへへ〜今の用語の意味解んないけど流しちゃえ〜となっていた部分がきちんと確認出来たのがよかった。
いんやそれにしても、アラン……(泣・そこか)
この原作をああまとめた脚本もすごかったなあと改めて思った

■最近のワンクリックには気を付けよう
入手困難になっていたJAWBOXの『JAWBOX』(こんな価格設定ですよ…)がiTSで発売になったと教えて頂き(有難うございます!)いそいそと買いにおでかけ。バンド名で検索したら見たことないジャケットも出てきたので、あ、これ知らない!と反射で購入。ダウンロードし終わって曲目確認したら、全部これに入ってるやつだった…持ってる……。まあいいや。
しかしパッケージ盤も入手したい(さわるの好き)ので、良心的な中古盤屋も地味に探そうと思います……

■最近のおおわらい
『セブン』未見の方は観ないでくださいー。ちゃんと「Closer」がBGM(笑)
『How Se7en Should Have Ended』
そんなフィンチャーの新作『ゾディアック』はいよいよ今週日本公開!楽しみー!!

■最近の戦慄
「アートで候。」会田誠ギャラリートーク
行けなかったので読めて嬉しいです。やっぱ面白い…。
『滝の絵』会期中に完成するかな。ああリピートしたいよう

■最近の背徳気分
ねこカフェに行って「ああっ私は今このコのかわいさを金で買っている!」と悶絶する

■最近のハマりもん
チチヤス低糖ヨーグルト
うまい。パッケージがかわいい。このコ、後ろ姿もあるんだよー

■最近のチャレンジしたいがまだまだ
歯が〓になってる下駄を履きこなしたいんだけどなかなか。手入れも大変かな。
結局またサンダルタイプ買ってしまった。しかしこのお店、欠けたら継ぎ歯をしてくれそうだった。鼻緒も好きに選ばせてくれたし調節も丁寧で、サイズの基準も細かく教えてくれた。嬉しい。〓型、今シーズンに買っちゃおうかなああ



2007年06月06日(水)
RED HOT CHILI PEPPERS 東京2日目

RED HOT CHILI PEPPERS@東京ドーム

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セットリスト

00. Intro
01. Can't Stop
02. Dani California
03. Otherside
04. Jam〜21st Century
05. Fortune Faded
06. Warlocks
07. Parallel Universe

08. John's solo(SOS)

09. Snow((Hey Oh))
10. Higher Ground
11. Strip My Mind
12. Around The World
13. Hey
14. Right On Time
15. Jam〜Hump De Bump
16. Flea's Solo〜By the way

encore
17. Chad's Drum Solo〜Flea's Trumpet Solo
18. I Could Have Lied
19. The Power Of Equality

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うはー…今日すげいよかったですよ……いや昨日がよくなかったとは言わないが……。

まずこのセットリスト!は、はいあーぐらうんど!!!!!あのベースが始まった途端ぎゃーと叫んで隣のポンチさんの服掴んじゃったよごめんなさい。そしてParallel Universe!!!!!Around The World!!!!!I Could Have Lied!!!!!The Power Of Equality!!!!!

・バンドのコンディションもよかったと思う。アンソニーも昨日より安定してた。声もより出てた
・15でのフリー、Key.のサポートさんドラム参加も面白かったな
・ジャムでバシッとテンポが変わるとこの格好よさと言ったら
・ジョンのコードとチャドのフレーズで次の曲を予想するのも楽しい
・それにしてもジョン…家から来たんかって佇まい、いいよねえ(笑)住まいは西荻ですみたいな
・チャドありがとうー!あなたがいるからと思うことが何度あったことか!

・昨日のライター、結構問題になったようで今日は開演前に厳重注意。携帯のライトなら違法ではありませんからーとわざわざ言われた
・が、今日はUnder The Bridgeをやらなかったので、ライターかざす場面もなかった(笑)

フリーのケンジさんへの思いにジーンと来たり、フィッシュボーンTシャツ着てるスタッフさん見掛けてジーンと来たり。

正直この状態がいつ迄続くか判らない。いいこともわるいことも。メンバーにとって幸せな状況が続くことを願うばかりです。それは音楽を続けて行けること、4人でやっていけること、いつか4人ではなくなることが起こっても、これ迄の選択が間違っていたと後悔するようなことがないこと。

続く限り、このバンドのことは聴き続けていきたいと思う。RHCPに出会えてよかった。掛け値なしにそう思っている。



2007年06月05日(火)
RED HOT CHILI PEPPERS 東京1日目

RED HOT CHILI PEPPERS@東京ドーム

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セットリスト

00. Intro
01. Can't Stop
02. Dani California
03. Scar Tissue
04. Jam〜Charlie
05. Readymade
06. Throw Away Your Television
07. Blood Sugar Sex Magik

08. John's solo(SOS〜Songbird)

09. Snow((Hey Oh))
10. Get On Top
11. C'mon Girl
12. Me & My Friend
13. Don't Forget Me
14. Tell Me Baby
15. Californication
16. By The Way

encore
17. Chad's Drum Solo〜Flea's Trumpet Solo
18. Under The Bridge
19. Give It Away〜Jam

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わかってはいたが音は悪い、ハコなりもディレイもすごかった。

でも、やっぱり行ってよかったな。

なんか、あれだけ沢山のひとがペッパーズを観て、唄ったり笑ったり泣いたりしてるんだなーと思うと…。そのひとたち皆に人生があるんだなあとか思っちゃってなー(何あたりまえなことを…)。その人生の中でペッパーズを聴いて、泣いたり笑ったり、ね。励まされたり勇気づけられたり。諦めたり諦めたことによって得るものもあったと気付いたり。

「Under The Bridge」のライターの灯り、綺麗だった。武道館でやった時は係員すっとんでって止めさせてたなあ(笑)

ステージングはぶっきらぼうと言ってもいいくらい。曲間ジャムが入るので、実際のセットリストよりも盛り沢山。サービス精神がない訳ではないんだ、観客には愛情を持って対峙していると思う(何か矛盾してる言葉だなこれ・笑)。でもやっぱりステージ上の4人(今回サポートいたけど)は4人にしか感じられない何かを持っていて、それをお互いに受け取ったり手渡したりしている。他の誰にも入れない。

フリーはやっぱり素晴らしいプレイヤー!しかしちょっと体調悪そうだった、大丈夫かな。ソロのTp、ミュートつけてないのにどうやったらあんな音が出るんだ…?
アンソニーホントに歌うまくなったね…発声も変わったと思う。それによってか、声質そのものも変わった感じ。時々HIROMI GOみたいな声に聴こえるところも(笑)
暴言吐きますと、今回初めてジョンがしっくりきてると思った…。復帰してからの彼はとにかく、よくもわるくもコントロール出来ない感じがしていたから。そういう時に演奏が成り立っているのって、フリーがいるからこそと思っていたから。今日はバランスがよかったように感じた。
で、そのしっくりきてるってのは、特に最新作からの曲に感じた。てことは…?
チャド楽しそうだったなあ。うう、ずっとあの3人の後ろにどっしり構えていてほしい。

04〜06の流れがすっごかったなー。居合い抜きみたいだった、フリーが(何その例え)。07、12が聴けたのは嬉しかった。

明日も行きます。



2007年06月03日(日)
『プロジェクトINAZUMA 1st harvest.』Bプロとか

『プロジェクトINAZUMA 1st harvest.』Bプロ@シネマアートン下北沢

『みつかるまで』『寝耳に水』の2本。Bプロ初日だったので、両作品の監督と出演者の舞台挨拶がありました。常本琢招監督、井川耕一郎監督、水橋研二さん。

久々に観た水橋くんは何だか精悍になっておりました。なんでも前の現場が「ふっくらして(太って)撮ったので」、体重を落としている最中とのこと。挨拶後「いつもいい身体だと思うんですが、身体づくりのためにやっていることを教えてください」とナイスな質問が飛んだのですが、「おにくはあんまり食べないようにしてます。とり…あの、鳥を飼ってるので、とりが食べられなくなっちゃって……あの、文鳥を……ピーちゃんって言うんです。てのひらにのったりしてかわいいんですよ、キャッ☆」。微妙に質問に対する答えになっていない。その後軌道修正して、「あ、ヨガやってます!」と言ってました。

ぎゃ、ギャル…て言うかOL……(笑)質問をした方も「じゃあ、私もヨガを始めます!」とこれまたナイスな返しをしておりました。

しかし「どんな役をやりたいですか」と言う質問には「どんな、と限定しないようにしている。それを考えると可能性も限定されるように思うし、いろいろやりたいので」としっかりしたことも言っていた。

監督ふたりに対して結構真面目な質問が飛んだので、司会の方が「もっとくだけた質問を水橋さんにないですか?」と半ばオロオロしており面白かったです。

で、『みつかるまで』。おーもりくん出演の『ENCLOSURE』と同時期(5年前)に映画美学校で作られたもので、当時アテネフランセで上映されていたそうなのですがそれは逃していた。5年前の水橋くん。あんまり変わらない(笑)しかも役柄が妖精か?と言う……。しかし序盤の「何かあるけどそれを隠している」独特の暗さは流石だなあと思った。そして、やっぱりどこか遠くへは行けないんだ。しかし彼に会った主人公は、ある一歩を踏み出すことが出来る。

『寝耳に水』は終始緊張感溢れる演出で面白かったです。甘い場面すらピリピリしてる。状況的にはあったかい筈なのになあ、あのシーン。あんなに近くにいるのに、遠く感じるばかりだ。

終映後にしんばへ。席がなかったので帰ろうとしたらおねーさんが「今空きました、準備しますからちょっと待っててください!」と走っておっかけてきてくれた。いいひとだ。相変わらずうーまーかーっーたー。水橋くん話が久々に沢山出来て楽しかったです。あとエレカシとエルレガーデンとレピッシュのディープな話をした。長くやってるといろいろあるよねえ…エルレガーデンもいろんなことを乗り越えられるといいですね……はー。

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■『第44回 ギャラクシー賞』
おーもりくんの画像もあるでよー。ひげー



2007年06月02日(土)
『アートで候。―会田誠 山口晃展』

『アートで候。―会田誠 山口晃展』@上野の森美術館

わーいれいさん有難うー行ってきました!

グループ展、企画展での出品は数多く。しかしこれだけ大規模なエキシビションは初めてだと思います。約70点(新作含)が一挙に観られました。共通項も多いふたりですが、アウトプットは見事に違う。

サイズにまず驚愕。会田さん、デカい!山口さん、小さい!(大きいのもあったけど)『ジューサーミキサー』の実物、念願の初見だったんだけどこんなにデカかったんだ…こ、こんな絵をこんなサイズで……描いてて「あ、狂う」とか思わなかったのかなあ。いや、既にもう(略)。そして『四季休息圖』も実物初見。こんなに小さかったんだ…このスペースにあんだけ描き込むか!描いてて「あ、狂う」とか(略)

その後『No. 0, 1, 2, 3, 4』のメイキング映像で、ヘッドフォンで音楽を聴き乍ら作業している山口さんを観てホッとした(笑)聴いてる音楽が何か知らないけど。落語かも知れないけど。もっと怖いものかも知れないけど。

れいさんとも話しましたが、ふたりともイケメンなのに、どうして…って(笑)特に会田さん。あかんわー、あのイケメンの頭の中はこんなんでっせー。おっかねえ!!!

で、ふたりとも鬼のように巧いってとこも大事で。学生時代の作品もあったんだけど、予備校所蔵の山口さんの石膏デッサンを観てショックを受けていた芸大生らしきコたちが印象的だった。「巧過ぎる…」って呟いた後絶句してましたよ……。会田さんの『紐育空爆之図』もすごかったな。まあ巧いだけなら芸大にはごろごろいますでしょうが、その巧さを使ってこういうことをやるか!と言うのと、こういうことをやるには巧さがなければ意味がないだろ、と言う崖っぷち。

で、その技術をだいなしにするよーな作品がまた最高ですよ…会田さんが28歳の時に描き下ろした『ポスター』とか。

『犬』『美味ちゃん』辺りが観られなかったのは残念。映像作品はザッピングでまとめられており、『ロンリープラネット』『イデア』がちらっと観られたのは嬉しかった。ここらへん、何を出して何を出さないと言うのは、二人展だからこその腹の探り合いがあったのかな。ACや三越の作品で山口さんを知ったひとが、ここで初めて会田さんの作品を観るってことも想定していたのかなあと。そこで『ジューサーミキサー』を出すかと(笑)

いんやー面白かった。土曜ののどかな午後に観るもんではなかった(笑)

土曜日ということもありかなり混んでいました。山口さんの作品はとっにっかっくっ細かいので、細部の細部迄観たいんだけど叶わず。リピート…したいなあ。金曜日には作家によるギャラリートークもあります。



2007年06月01日(金)
『NO MAN'S LAND』初日とか

『NO MAN'S LAND』@東京グローブ座

100分、休憩なし。ワンシチュエーション、会話、会話、会話。言葉は近付き合い、寄り添い、笑顔や安堵を呼ぶが、また離れて行く。すれ違う。話せばわかる、か?

以下おぼえがき、若干ネタバレ含みますので未見の方はご注意を。

・事前に発表されていたように、映画とはラストが違います
・これが…今観ると非常に……
・これしかない、とも思える程だが
・それを観客に“見せつける”ことこそが今回のキモでもあると思うので
・非常にやりきれない思いを抱えて帰ることになる

・音がすごい
・非常に不快(いい意味で)。タイミング、ヴォリューム、戦場を想像させるいい効果になっている
・たかが効果音だと言うことも出来る。実際の戦場がこんな“音”の筈がない。それでも、だ
・ホラー映画の音を消して観ると怖さが半減すると言われますが、その意味がよく解る
・合間に入る鳥のさえずりも印象的。聴いてると悲しくなってくる。虚しいとも
・そして、空の色がとても綺麗。これも虚しい

・音圧高いノイズも多用
・服や肌がビリビリくるよ
・井上さんの音響!
・これ…ザズゥシアター、だ!!!

・そう、今回すごくザズゥシアターです。この緊密感をグローブ座に持ち込むか、と言う
・なので観客も相当な緊張感を強いられます。それに乗れるかどうか
・会話のテンポ、スピード、リズムがもうキッツキツ
・そして正直、出演者が全員滑舌があまりよくなく、声も通りづらい(苦笑)
・しかしそれが、戦場でテンパッてる状況に合っている
・台詞がなく登場人物がフリーズするシーンも多い。そのテンション度も相当高い
・100分間、観客も集中力をフルに使うことになります
・テーマもそうだな、「話せばわかる、か?」これずーっとザズゥシアターでやってきたことですがな…

・アメリカの立ち位置
・どこの戦争にも顔をつっこみたがる
・3人の兵士の共通項がストーンズだったりする皮肉
・開演前のSEがジョン・レノンの『ロックンロール』なのはスズカツさん演出作品のデフォですが、今回これが非常に皮肉に響きました
(追記:ストーンズもレノンもイギリスのひとだけど、アメリカに渡っていくしってことも含まれます)

・映画でのマスコミが国連になっている。これがまた皮肉で
・近年のメディアを使った戦争をシニカルに描いている
・報道、中継、それを利用する国連
・現場で何が起こっているかを一般市民に公開することは、戦争を利用したい指導者にとって不都合であると言うのは、ベトナム戦争での教訓?だ
・以降、湾岸戦争辺りから「見せない」メディアの使い方をするようになっている
・そういうところも考えさせられた
・国連兵士に指示を出す無線機の声は篠井さん。冷徹、狡猾。流石巧い

・しんぺーさんが素晴らしい!
・今日3階席だったので表情がよく見えたが、1〜2階席だとどうだろう?しんぺーさんは、9割以上は仰向けになったままの演技なので(地雷を下に敷かれているので動けない)
・坂本くん、内田くん、浅野さんもいい感じです。あの広さの劇場で、針1本落ちる音すら聴こえそうな程の静寂=観客の集中力を惹き付ける状況を作り出そうとしている。日が進むにつれどんどん鋭くなっていくんじゃないかな

・最後の“間”がよかった…よかったと言うか……
・あれで最後の希望すら踏みにじられた。絶妙の数秒感。もうこれですっごい落ちた
・あの時のツェラの顔。忘れられそうにない

希望が端々に顔を出す。それが丁寧に摘み取られて行く。話せばわかる、か?いや、決してわかりあうことはない。言葉はどうやっても思いには足りないのだ。では、どうすればいいか?相手のその“思い”を一所懸命、必死に思うこと。考えること、想像すること。諦めたら終わりだ。しかし、諦めるしかないことは、どうしてもある。それではどうする?

ううーん、ひっじょうにザズゥシアターです。スズカツさんのザズゥシアター時代(っていつ迄なんだ。スズカツさん=ザズゥシアターだから、今もそうと言えばそうだけど…ザズゥシアターとして公演を打っていた'90年代、ってことで)を知っているひとは、かなりキます、これ。シンプルに、重量級。リピートが楽しみです。

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■シェー
ホントにブンブンホワイトのヘッドライナーだ(オフィシャルで発表になった)
にゃかのくん…張り切るだろうねえ……楽しみだ!

■レピッシュ
RSRFでライヴやるそうです。思えばメジャーデビュー20周年。いろいろ…思うところはある……。
ゆきよし元気かな。達者でやってるといいな

■RSRFでは
フライングキッズもライヴやるのね。じゅんちゃんは参加していないのね

■『ハゲタカ』ギャラクシー賞優秀賞受賞
おめでとう!授賞式にはおーもりくんいらしてたそうですね

■何でウチなのかと
2日連続で外に干してた洗濯物のハンガーだけが紛失。洗濯物はベランダに落ちてる。風で飛んだにしては不自然。下に落ちたのを届けるにしても、ウチ1Fじゃないから。
3日目明け方、外でガタンガタンと音がして目が覚める。これか?怖いけど思い切ってカーテンをバッと開けてみたら、
カ ラ ス だ っ た
ホントにああいうもの集める習性があるんだねー。にしても、もうそろそろ勘弁してください。こわいので