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2002年04月29日(月)
『ハッシュ!』

『ハッシュ!』@シネクイント

病気療養中だった片岡礼子さんも復帰(よかった)、舞台挨拶にも出席されたそうです。そうなると、『メメント』ロングランで4ヶ月近くも公開が遅れたのもヨシとするべきか、待ってましたよ。

ヤサグレ生活を送っている朝子(片岡さん)は、そば屋で出会った勝裕(田辺誠一さん)に子供を作らないかと持ちかける。勝裕はゲイである事を隠して社会人生活を送っている。恋人の直也(高橋和也さん)はオープンなゲイライフを送っているが、ソウルメイトに出会えるか懐疑的だ。突然持ち上がった「家族を持つ」と言う人生の選択肢。既に諦めていた、ないものと思っていたその選択肢に3人とも戸惑い、悩み、ぶつかり合う。ようやく自分にも他人にも向かい合えるのでは…と言う状況になった時、勝裕の兄夫婦がある事件を持って上京してくる。

身につまされるアイタタタのシーンが多々ある。笑える構造になっているが扱っているテーマは重い。逆から言えば、そもそも人生は滑稽なものなのだ。物理的な孤独は有り得ない。だからこそしんどい。だからこそ面白い。

家族が簡単に崩壊する瞬間、他人を受け入れる瞬間の描写が巧い。と言うか、身に憶えのあるひとが描いているからこそ、なんだろう。何か事件が起こる訳ではなくても、家族ってユニットは結構簡単になくなるし、壊れるように出来ている。家族に限らず、何にしても作るのは簡単、修復は困難なものが多い。

時間的にも長めな、濃い作品を見せ切る演出力が高い。それに応えた役者陣が皆魅力的。いやー、皆良かったなあ。主役の3人は勿論、兄夫婦の光石研さん(終始諦め顔なのだが弟に向ける愛情が暖かい。いい兄や〜)と秋野暢子さん(男ットコ前。プロ。最後のエプロンを取るシーンは素晴らしかった)、ゲイである直也に理解があるようなないような(笑)母親・冨士眞奈美さん(オバチャン魂炸裂で爽快)、勝裕に思いを寄せる同僚・つぐみさん(怖!ヤバ!)、2丁目の面々(山中聡さんハマり過ぎです)、コンビニのナンパ男・沢木哲くん(ここ数作観る機会が多いのだが、毎回違う顔を見せてくれて面白い)。こんな絶妙なコンビネーションはあまり見られるものではない。2週間のリハーサルは伊達じゃない。

続きを感じさせる終わりにも笑顔。そう、当たり前だけど、生きている限り人生は続く。

☆そうそうあと、プログラムが凄いいい出来です。読み物として非常に面白い。



2002年04月26日(金)
イチオーラス

フジに、フジに、フジロックの3日目に、ジェ、ジェ、JANE'S ADDICTION!!!???

ちょ、ちょ、ちょっと待ってくれ、3日目は予定に入れてない。でも、JAが、JAが、JAが!ナヴァロ、ナヴァロ、ナヴァロが。ファレル、ファレル、ファレルが。で、ベースって今誰なの?ひょ、ひょ、ひょっとしてフリーですか?フリーでやるの?フリーが来るの?フリーが来るなら、まさか、まさか、まさか、待て、待て、待てよ。生き残りが、生き残りのバンドが。つうか一回壊れてますけど。いや一回や二回じゃないですけど。

そんな訳で心は千々に乱れ。動揺しながら渋谷へ。TSUTAYAでSABU監督の期間限定レンタル短編『A1012K』を借りる。タワーでAUTO PILOTの2枚目が出ていたのでそれと、ROVOのライヴ盤を購入。

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『殺し屋1』@シアターイメージフォーラム

東京での上映は最終日。スクリーンでは当分観られない。盛況でしたねー。立ち見出てた?比較的前の席に座ったので後ろの様子が判らなかったのですが。

ああ面白い映画だなあ。切ないなあ。皆幸せになあ。今週の〆にはいい作品だ。いい気分だ。似ても似つかないと思っていた浅野くんと原作の垣原が被って被ってしょうがない。「…似てる…」((C)イチ)ああこの踵落としも見納めか。また会う日まで。大森くん黒目部。寺島さんて睫毛長いなあ。

宮崎大プロデューサーがレオス・カラックス好きてな話を思い出す。金子=『汚れた血』のアレックス。「俺はやれる、俺はやれる」、でも結局出来ない。アレックスかあ。アレックス大好きやねん。

今週はいろんな事がありすぎた。疲れた。眠る、眠る、眠る。寝て起きたからってレインが生き返る訳でもなし。



2002年04月25日(木)
『GLOWING GROWING』

『GLOWING GROWING』@中野武蔵野ホール

ネタバレしてます。

精神状態の悪い時に観る作品じゃないよなあと思いつつ、26日迄の上映なので今日行っておかんと、と中野へ。急遽決まったらしく、堀江慶監督と百束尚浩撮影監督のトークショーが聞けた。以下抜粋。記憶で起こしてるのでそのままではありません。

堀江●後半の倉庫のシーン、戸田(昌宏)さん怒ったよねー
百束●360度から撮って、フィルムチェンジもしながら同じ芝居を通しで3回はさせたから
堀江●いや、リハも入れて6回はやった。あの(テンション高い)芝居を。「役者をもっと大切にしろ!」「テンションの持って行きかたがわからないよ!」(笑)。(村島)リョウくんなんか後半涙出なくなっちゃってたね(笑)
百束●撮った後モニタで見られるようにしてたから、役者さんにも芝居が終わったあと見せてたんだけど、堀江はあんまりモニタ通して見なかったよね。役者さんの芝居に集中してたから
堀江●役者さんの芝居がいちばんだと思ってるから。おおまかなフレームは決めるけど、どんなふうに撮るのかは百束を信頼してるって言うか。舞台で言うと芝居の演出が俺、舞台監督が百束と言う感じかな。
百束●実際俺も撮ってるわけではないし
堀江●フレームの演出を決めて、指示するのが撮影監督だからね。実際にキャメラ持ってるのはオペレーター。でもその分フレーミングの決定や、どうやって撮ろうかってアイディアに集中出来る。だからハリウッドのシステムみたいに、分業がしっかりしてるってのはいい事だと思うんだよね
百束●身体は疲れないけど、頭が疲れる。身体動かさないと寂しいんだよ(笑)

上映前のトークショーだったので、該当シーンを興味深く観られました。確かに倉庫のシーン、あれを6回やるのはキッツイよ…(笑)。

気になっていた『自殺サークル』との環境の類似(ネット上の集団自殺サイト等)は、実際観てみれば全く趣が違ってホッとしたと言うか。『自殺〜』は集団自殺が起きてからそれを追う話、『GLOWING〜』は自殺する迄のロードムービー。公宣(戸田さん)が純(リョウくん)を「自殺しに行こう!」と誘って自転車で集団自殺サークルの集合場所へ向かう迄に、いろんな事があったりなかったり。大洗海岸と大磯海岸、自転車の疾走感が美しい(これは観る価値あり。いい画です)。その分、自転車が止まる時の鈍重さが胃にクる。

公宣と純はやたらスキンシップが多かった。以前一緒に暮らしていたそうだし、思わせ振りなシーンも結構あった。しかしそれを恋愛としてではなく、庇護する者とされる者の関係として見せている感じがしたので、その背景は何なんだと気になって、観た後資料漁りをしてみたら、本編では具体的に語られないある設定があったそうだ。その設定を踏まえて観れば、オバチャンに買われちゃったり、妹に疎ましがられながらも気遣われる、純のどこかピントのズレた言動には納得が行く(観てる最中はそんな事知らないから、「うおおおいなんでだなんでだなんでだよう」と思って観てましたがね…)。

とは言っても、公宣には純を守るだけの度量はない。ヘタレだからね。結局、公宣は逃げ出す。生への執着が、道中モナリザ(篠原里枝子さん)に遭う事によって呼び起こされる。一方、純はひとと関われば関わる程死への憧憬を深くしていく。ひとりで集合場所へ到着した純は、死ぬ前にひとが見ると言う風景を目にする。

戸田さんとリョウくんの、微妙な関係性を表現した演技は見物でした。倉庫のシーンがまたね、あんな裏話を聞くとね。こ、これを6回も…おつかれさまでした…。あと自転車のシーンがやっぱ良かったなー。遠藤雅くんがちょこっと出ていてビックリした。ひょっこりオーディションに現れたとか。そらスタッフも驚くよ。オーディション組では、篠原さんがよかった。これがデビュー作とは!スクリーン映えする役者さんです。気になる。役者各々の力量に差があり過ぎる部分や、話が甘い!若い!と思う部分もあったが、若いならではのいびつな面白さがあった。この監督の作品は今後楽しみかもしれない。

いやあ、今厭世感でいっぱいなんで肯定肯定。自分は死んでいいと思うのだ。でもひとが死ぬのはイヤなのよ。勝手でゴメンな。



2002年04月22日(月)
連れていくなよ

レインの訃報は朝刊にも載っていた。意外、かなあ。レインはメディアが大嫌いだったね、そういえば。

アリチェンは好きなバンドだった、かなり。過去形で書くのがイヤだ。新譜を待っていたのに。クリス・コーネルのソロ2枚目に参加したって話はあれからどうなったんだっけ。最後にレコーディングしたうたは何だったんだろう。

悲しいってのも勿論あるけど、何より悔しい。薬に連れて行かれてしまった。ペッパーズのフルシアンテやアンソニー、ストテンのスコット、プライマルのボビー。帰ってこられたひともいるにはいるけど。

ああ、いかん。ヘコむ。ダメだ。グランジって結局何だったんだろう。生き残れ、生き残れよ。



2002年04月21日(日)
またか

ALICE IN CHAINSのレイン・ステイリーが亡くなったそうだ。死因は未だ不明だが、19日に自宅で遺体が発見されたとの事。

またかとしか言いようがない。戻ってこれなかったか。待っていたひとはたくさんいたのに。本人には届かないものだ。残念だ。ご冥福をお祈りしますとか聞き分けのいい事を言えないな。まだ気持ちの整理がつかない。レインの新しいうたはもう聴けない。



2002年04月20日(土)
紙といりぽん

竹尾ペーパーショウ『PLEASE』@スパイラルガーデン&ホール

毎年恒例竹尾のペーパーショウ。今年のテーマは『PLEASE』。44人のクリエイターが参加し、『PLEASE』からイメージされるヴィジュアル表現をポストカード9枚にして展示。ポストカードは綴じ式になっていて、はがして持ち帰れる様になっている。9枚をつなげると1枚の絵になるものが殆どで、その1枚をポスターにしたものは販売されていた。中山ダイスケ氏の作品は既にないピースがあって網羅出来なかった、残念。その他ジョナサン・バーンブルック氏や生意気、祖父江慎氏、マイク・ミルズ氏、蜷川実花氏の作品が印刷の特徴を活かしたもので興味深かった。プリンティングディレクターの重要さを感じる事も多い。

別フロアでの紙素材を使った製品提案も面白かった。三原康裕氏の靴、角香織氏のハンドバッグ、Double Oのアクセサリーなど。販売されているものも数点あり、バッグとレターセットを購入。かわいい。給料日前でなければもっといろいろ買ったのだが…。

最終日&学生優待日と言う事もありかなり混雑しており、じっくり観られなかったなあ。でも例年より人出が多かったようで嬉しい。IT時代になって久しく、書籍の売り上げもどんどん落ちていっているそうだが、やっぱり紙の手触りとか重さを感じる事は楽しいもんです。インクの匂いとかも然り。webものにも興味はあるが、紙や印刷に関しても知りたい、やりたい事がまだたくさんある。


入江雅人W1劇場『筑豊ロッキー』@紀伊國屋ホール

ひとり芝居は5年振りだそうです、1本目とひとり紅白歌合戦@クロコダイル以外全部行ってた(しかも学祭とかのも行ってた)事に気付いた時は自分でもビックリしましたが、ホント面白いんだよねこのひとのひとり芝居。

タイトルの由来は、いりぽん(福岡出身)が中学生の頃、新聞配達のアルバイトをして、どんなに頑張っても配り終えるのに1時間を切れなかったのが、ある日映画の『ロッキー』を観て、その翌日にロッキー気分で配達したら58分で仕事を終える事が出来たと言う話。その話を冒頭にゲストに語って聞かせるんだけど、本編にはあんまり関係ない(笑)とはいえ映画と音楽が大好きないりぽんらしい「青春くん」(八嶋智人さん)「ロマンチック硬派」(大倉孝二くん)話の4本立て。

今迄は10分前後のネタをガンガンやっていくスタイルだったのが、今回は4本だったのでひとつひとつの話が長く、間が持たない(と言うかいりぽんのパワーに客が付いていけない(笑))箇所があった気もしたが、それでも全ての役を全部ひとりでやってしまう力技は衰えてないですねー、このパワーはどこからくるんだろう。めがね部隊やラーメン部隊をひとりでやってしまうこの途方もないバカバカしさ(いや褒めてるんです)、舞台映えする声と容姿、動きをこのバカバカしいものに(いやだから…)全力つぎ込んでしまう情熱は他の追随を許しません。バカバカしさの中にも筋が通っているしね。硬派です。

日替わりゲストありで、この日はピアニカ前田さんとNYLON100°Cの峯村リエさん。段取りを軽く決めてたくらいで、後は殆どアドリブだったようで、峯村さんのボケっぷり&入江さんの厳しいツッコミっぷりが笑えた。前田さんは演奏に来たのにコントに参加させられてオロオロしてる様が笑えたよー。他の日は古田新太さんやら大倉くんがゲストだったそうだけどどんな感じだったのかなー。

あと選曲がマニックスとかスマパンとかピストルズで、毎回嬉しかったりします。趣味が合うんだよ…(笑)。

エイドリアン役でちょこっと奥様の柳橋りんさんがご出演。久々に観た、嬉しかった。最後の挨拶で手を繋いでて、微笑ましかったな。ヴァージョンアップした『東京大パニックメガネ』のネタ、前は恋人同士の話だったと思うんだけど、今回は夫婦の話になっていた。ここらへんにも時の流れを感じたなー。いやんお幸せに



2002年04月18日(木)
こんなものが観られるとは…

滅多な事では連ドラは観ないのだが、今シーズンは大杉漣さんが出ている『眠れぬ夜を抱いて』を毎週楽しみにしている。筧利夫さんと古田新太さんの新旧新感線面子もオモロいです。

そんでもう1本。実はあまり期待していなかったが松重豊さんと小日向文世さんが出るからとちょいと観てみたらこれが面白い、『ビッグ・マネー!』。株って怖いわあと思いつつ、博打に走らずこっちにハマッてしまうひとの気持ちも解るような気が。長瀬智也くんがひとを見上げてる構図ってのも滅多に観られるものではないですな。松重さんホントデカい…(笑)あと猫がレギュラーってのもポイント高い。猫かわいい。そんでその猫を松重さんが抱っこしてた日にゃあ!かつおぶし削ってあげてた日にゃあ!

これっていずれNG大賞とかの番組に出たりすんのかしら。そしたら松重さんのNGが観られたりするのかしら(笑)。



2002年04月17日(水)
落ちつけ落ちつけ

Aさんに指摘されて初めて気付く、そうだよまだ半年以上も先ですよレッチリ来んの…夏もまだなのにもう秋つうか初冬の話かい!

いやでもね、新譜も延びてますけどね、5月が6月になってますけどね、ツアー日程組まれてんなら…いやいや、このひとらは信用出来ない(笑)いやでもね、今はバンドのコンディションもいいようだし、きっと大丈夫だろう…ううん、いやいや…。

今迄が今迄なのでどうにもそわそわオロオロですよ。きっとまたステージで本物観る迄は「いや空港から帰ったかもしんない」とか「ドタキャン覚悟しとこう」とか思ってるに違いない…こればっかりはいつまで経っても慣れませんよ!

幕張のスタンディングつうたらRATMで本気で死ぬかと思った思い出がありますが、でも行くよ…行くさ行くさ行くさ、彼等が来るんならな!しかし関東の日程は土日曜。やっぱファンの年齢層が上がってるのを考慮しての事ですかスマッシュさん。いや有難いです。

待ってろよアントワン!つうかペッパーズ!(誰に向かって叫んでるんだ自分よ)



2002年04月16日(火)
我に返ってみたり

あ〜$さんありがとねーレッチリ情報で興奮して胃が痛くなって眠れなくなってしまったよ!アホです。そんな訳で書きそびれた昨日の話。

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『気になる日本映画達 2001』@新文芸坐

4月6日〜19日迄行われている、昨年公開された日本映画の特集上映。すんごい気になるラインナップなんだけど、2本立ての日替わり故なかなか…『ディスタンス』、観逃してたから行きたかったんだけどなあ(是枝監督の『ワンダフルライフ』は好きな作品なので)。しかし昨日は頑張りました。『カルテット』がスクリーンで観られるんだもんよ!仕事も定時で切り上げて(入稿週じゃなくてよかった…)、走った走ったああ走った、間に合うもんだなあ。吐きそうになりながら駆け込みましたよ(アホ)。

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『Quartet/カルテット』監督:久石譲

何かトラブルがあったのか、音と画面のブレが結構あった。どうしたのかな。とはいえデカいスクリーンで観られる!音が(ブレなければ)いい!

今回はサントラを聴いていた事もあり、収録テイクと本編で使われているテイクの違いも面白かった。サントラばかり聴いてると、ヘタなのも愛おしくなってくると言うか…管から弦にコンバートしたコたちの、ピッチのズレまくった練習曲とか聴きたくなるんだよねー(笑)あと学校に行くと鳴ってるバラバラな音階練習とか、校庭でチューバ吹いてるひとの音とか、旅先の神社の境内で練習してるひとたちの音とか、サントラに収録されてない曲の断片も楽しい。曲以外でも、大介の彼女の声がかわいい〜とか、ごはん食べる音とかよく聞こえて面白い。

久石監督の曲に馴染みがないのは前回書きましたが、サントラを聴いた後に本編を観たら、めちゃめちゃオモロい仕込みがあったのが解ってウハウハ。ドサ回りで、「HANA-BI」を弾いてる時は花火が上がってて、「キッズ・リターン」を弾いてるのは学校でガキに聴かせてる時だったのかー!トトロで子供が振り向くシーンもかわいらしかったけど、これ楽しい!オモロい!気付くの遅い自分!だってホントに曲知らなくてね…他のサントラも聴いてみようかな。

デカい画面なのもいいよ〜映画館って楽しいな(何を今更…)。愛ちゃんの肌が透き通るように綺麗だ!智子の髪がしなやかだ!理想的な二の腕だ!男前だ!明夫のヒゲの伸ばし方面白い!大介(つーか南朋くんな)の手が美しい!とかもうニヤニヤが止まりませんよ!「もっと食え!」って青山教授に言われてからもりもり食うようにしてる愛ちゃんもかわいい。七味唐辛子のかけっぷり(夜食のうどんのとこね)とか、「結構このコ豪快さんだわ…」と思ったり。

あとオモロシーンを皆で笑って観られるってのが楽しかった。レスポンスが結構あって、場所柄かおじさんひとり客が多いと言う客層にも関わらず、大介の「(賞金額が)あがってるよ!」とか明夫がごはんつぶ口の周りにつけてモゴモゴするシーンとかで笑い声があがっていた。いちばんウケていたのはポップス演歌のBOBAさんかなー(大笑)もう「雨の錦糸町」唄えるようになってしまったよ…。ポップスだけにメロディーが親しみやすいね!(笑)

あ〜またスクリーンで観たい!観たい!

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『ターン』監督:平山秀幸

この作品も気になっていたので、観られてよかった。しかもこの平山監督、『OUT』の監督なのだ。そういう意味でも注目。

牧瀬里穂ちゃんがくぁわいくてつうか綺麗つうかうっつくしくて!アップショットが多いのも解る気が!こんなくぁわいらしいひとなら顔を撮りたくもなりますよ。美しいものはひとを幸せにするね!だからこの美しい顔が泣いたりするともう可哀想で可哀想でこっちがオロオロしちゃうね!「元の世界に帰してやってよー!可哀想じゃんよー!」とかってね!

事故で自分しかいない異次元に行ってしまう話なので、殆どのシーンは牧瀬さんのひとり芝居なのだが、うまく場が持っていた。牧瀬さんのルックスに負うところも大きい。目ぢからが凄いからね。あとうまくなったなあと…エラそうですみませんが、『飛龍伝』観た時は「……」だったもので。同世代なので「私も頑張ろう」とかワケのわからない元気を貰いました。

中村勘太郎くんは勘九郎さんに似ているなあ。あたりまえか。電話をかけてくれて有難う!切らないでくれて有難う!と牧瀬さんと一緒にお礼を言ったね!朴訥くんが似合っていた。倍賞美津子さんのお母さんもよかったなあ。ラストシーンの呆然とした表情は、驚きと安堵と優しさに満ちていた。画商の小日向文世さん、異次元にいたもうひとりの北村一輝さんもいいポイントでした。

偶然だが上映前に『バニラ・スカイ』の予告編が流れた。こちらも誰もいないタイムズスクエアを主人公が走るシーンがある。躍動感みたいなもんがあって楽しめるんだけど、『ターン』の「自分以外誰もいない風景」ってのは寂しさを通り越して怖いものがあった。

『OUT』を懸念するところがあるとすれば、『ターン』の演出はとても清潔だったので、殺人やセックスシーンを猥雑に撮れるかどうか。佐竹の平熱の変態振りをどれだけ出せるか。不安でもあり楽しみでもある。

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この企画上映、また行きたいなあ。行けるかなあ。



2002年04月15日(月)
ぎゃー!

レッチリが!レッチリが来るよ!フジとかサマソニとか噂あったけどワンマンで!しかも幕張ってことはスタンディング!何これはイベンターがウドーからスマッシュに戻ったからなの!?ぎゃー!ぎゃー!11月!11月は幕張へー!


2002年04月13日(土)
『「三人姉妹」を追放されしトゥーゼンバフの物語』

『「三人姉妹」を追放されしトゥーゼンバフの物語』@新国立劇場/小劇場―THE PIT

1946年のアメリカ。チェーホフの『三人姉妹』を上演している劇場に通い詰めているトゥーゼンバフ。彼は『三人姉妹』のイリーナの婚約者で、終盤恋敵の男と決闘し命を落とす登場人物なのだが、このトゥーゼンバフはチェブトイキンの指示で決闘の前に逃げ出したと言う。劇中イリーナに「私、わかってた」のひとことで片付けられてしまう自分の運命にあらがったのだと。イリーナを演じている女優に「僕は生きているんだ」と伝えるが、女優は気味悪がって「劇場にもう来ないでくれ」と言う。女優イリーナは、向かいの劇場で上演中の『ガラスの動物園』の作者、テネシー・ウィリアムズに自分を売り込もうとしている。『三人姉妹』を上演している劇場にはイリーナという売り子がおり、連日通ってくるトゥーゼンバフに恋心を抱いている。娼婦のイリーナは、中国からの移民でようやくアメリカの生活に慣れたところで、芝居に出演しているマーシャ役の女優に仕事を紹介している。彼女は劇場でトゥーゼンバフを見かけ、興味を持つ。

…この設定でもう面白くないわけなかろうが!

構造も計算しつくされたもので、夫の死によって結婚が2週間で破綻する女優イリーナが、ウィリアムズがこの翌年に発表した『欲望という名の電車』のブランチのモデルになるくだりや、チェーホフとウィリアムズの類似点を示しながら、ウィリアムズ自身にチェーホフ批判を語らせるなど、岩松了氏の隙のなさと剛腕なストーリーテリングっぷりは流石です。そこにさりげなく移民の国・アメリカの根っこをほじくりかえしてみたり、粘着質な恋愛を描くことにかけてはほんと、大嫌いで大好きですよ岩松さん…道でばったりあったら殴っちゃいそうなくらい嫌いで好きだね!

『三人姉妹』マーシャ「生きていかなければ、生きていかなければねえ」
『欲望という名の電車』ユーニス「生きていかなくちゃ。どんなことになろうと生きていかなきゃならないんだよ」

など、改めて被りを気付かされる箇所もあり、面白い面白い。ウィリアムズは「チェーホフの作品は舞台上で何も起こらない」と言うが、岩松さんの作風も「事件が舞台上で起こらない」事が多い。トゥーゼンバフが一発の銃声で死を宣告されるように、『鳩を飼う姉妹』や『水の戯れ』の幕切れは、行為が見えないだけに不安がかきたてられ、背筋が寒くなる幕切れだった記憶がある。これを岩松さんが、チェーホフを意識して描いているかどうかはこちらが詮索する事ではないが、興味深いものが観られた。しかもそのチェーホフ分析を語るウィリアムズ自身を岩松さんが演じているってとこにまたニヤリとさせられる。巧い…憎い…。

岩松作品常連のトゥーゼンバフ・戸田昌宏さんは沈んだ目でイリーナを見つめ続ける、顔にいつも縦線描いてあるみたいな表情が魅力的。伏し目がとてもセクシーでした。トゥーゼンバフ役をやったからには今度は『かもめ』のトレープレフ役を観てみたい!あと今の髪型似合う(笑)。女優イリーナ・戸田菜穂さんは初舞台とは思えない!これからも舞台やってくれ!声のトーンといいめっちゃ好きなの〜!このダブル戸田さんを初め、ファナティックな売り子イリーナ・荻野目慶子さん、移民の皮肉が効果的だった娼婦イリーナ・李丹さんらの、じわじわと膨らむ「何かよくない事が起こる」不安感を持続させる力量はすごいなと思った。これはキッツイわー。その分、とうとうその予感が現実になるラストシーンの絶望感が効いた。もううなだれて劇場を出ますよ(笑)

『ガラスの動物園』でブレイクしたてなのにいつも何かに怯えている、ヒステリックなウィリアムズ・岩松さんはホントに嫌な奴で(いや褒めてるんです)面白かった、結構現場を混ぜっ返していたし(笑)。その秘書・塩田貞治くんはすげー綺麗なコだね!台詞でも言われてるけどホントに最初女の子かと思った。そりゃウィリアムズも側に置きたくなるわ(笑)オーリガ役の女優・矢代朝子さん、マーシャ役の女優・高橋珠美子さんは女優業だけでは暮らしていけないやるせなさをそれぞれ違う道で脱出しようとし、失敗する(したかもしれない)出口なしスピード感を体現する格好よさがありました。

浮浪者組のふたり(有福正志さん、朝比奈尚行さん)が『ゴドーを待ちながら』のウラジーミルとエストラゴンを彷彿とさせる「何かを待っているようで待っていない、待っている時間をひたすら遊んでそこにい続ける」役回りで効果的。多分トゥーゼンバフが死んだ今も、彼等は地下道で遊んでいるんだろう。

しかし毎回思うが岩松作品ってのは恐ろしいな。役者も拮抗するのは相当難儀だろう。観る方も体力使う。でもやめられないねー。中毒性のある作家です。

もともとTHE PITは音の返りがよくない劇場なので、奥に作られている額縁式の舞台で話が進んでいる時、台詞が聞き取りづらかったのが残念。せりだし舞台のシーンは大丈夫だったし、役者さんの滑舌も問題なかったので、音響設計がどうにかならんもんでしょうか…。あといちばんうしろの席だったのでひとの出入りが多くて若干集中力が削がれた(遅れて来た客にも(怒)だが、何故スタッフがあんなに出たり入ったりするんじゃー)。うーん観れば観る程いろいろ掘れそうなのでもう1回観たいのだが…。



2002年04月11日(木)
本屋三昧

おかげさまで大森くんのサイト[Joyride] は、大森くんのマネジャー様から情報を提供して頂ける事になったのですが、昨日演劇ぶっく社のムック『俳優になる。』にインタビューが掲載されるとのお知らせが。(有難うございます)

で、書店に行った。映画のコーナーに行った。ない。演劇のコーナーに行った。あった。目次をひらく。『第一線で活躍する、スターにインタビュー。 山口紗弥加 大森南朋』……か、巻頭やん!うわー!うわー!スター!スターだって!カラー2頁。全然「チョコット語っちゃってます」じゃないですよ!

で、インタビュー。このひとほんと何考えてるか読めないわ…そこが面白いんですが。自然体ってのはありきたりだけど、こんなほわほわした話してるひとが殺し屋だったり植字工だったり結婚詐欺師だったりするのが不思議で不思議で。そこが魅力の気になるひとです。

撮影はスギノユキコさん。以前演ぶで特集した『演劇をつくる スタッフワーク編』でこのひとが撮影した、デザイナー鳥井和昌さんの写真が大好きなのでした。ブルーの色調で輪郭をとばし気味に撮るので、今回の大森くんの写真も「あ、スギノさん?」と思ってクレジットを観たらそうだったので何だか嬉しかった。演ぶでの作品しか観た事がないのだけど、他に何か撮っているのかな。

鳥井さんは大好きな、と言うか、おこがましいけど目標にしている。作品によってトーンが全く違うのに、どれもがひとめで鳥井さんの仕事だとわかる、宣伝美術(そういえば何で演劇は「宣伝美術」って言うの?「舞台美術」との区別をつける為?)のスター☆デザイナー。作風が自在なのも、まだ初日が開かない芝居をイメージビジュアルでどうやって伝えるか、と言う前提をきちんとわかっているからだと思う。職人然とした柔軟な、それでいて対象者をきちんと見極めた鳥井さんの作品は、劇場で束になって渡されるチラシの中からすぐ見付ける事が出来る。字詰めとかレイアウトの法則とかは、随分勉強させて頂いてます(勝手にな)。

紗弥加ちゃんも『二万七千光年の旅』を観て度肝を抜かれて以来好きな役者さん。ああかわいー。凄い度胸あるし、また舞台で観たいな。その他SABU監督の短編撮影現場レポートなど読みごたえのある記事満載、俳優になる予定は全くありませんが面白い本です。演ぶでおなじみのひとも沢山載っているし。

島田雅彦氏特集の文藝も買って帰る。これは貴重、奥様との対談が掲載されていた。園子温監督と古屋兎丸氏の対談も掲載。レイナルド・アレナスの『夜明け前のセレスティーノ』も邦訳が出ていた。美術手帖のバックナンバーを読んだりカート・コバーンの伝記を読んだり。カートは今度連れて帰ろう。ヘコむのは覚悟の上で。読んでも仕方がないかも知れないけど、読む。そして読んでも曲が好きなのは変わらない。そしてそのうたはもう二度と生では聴けない。



2002年04月09日(火)
いちばん安心してチケットをとれる演出家

は、鈴木裕美さん。3割打者との例えは言い得て妙だと思いました。

鈴木勝秀さんや蜷川幸雄さんは勿論好きな演出家だけど、こちらはデカい賭に出る事も多いので初日開く迄ヒヤヒヤします。開いてもヒヤヒヤします(笑)当たると凄いんだけど。

裕美さんの演出は、ご本人が建築科出身だからついたんでしょうか、建築型と言われる事が多い。今や職人の域に達している、ガッチリ組んだセットにラウドな役者達。一時これが批判されていましたが、「芝居に限らず日常生活においても、声の大きいもんには皆振り向くでしょう」と至極納得なご回答。脚本の肝を明快に掴むし、その伝え方がいつも真摯。

それでいて柔軟。小劇場からミュージカル、新劇と何でもござれ。これは伝えたい事が自分ではっきり解っているからだろうな。裕美さん演出で初めて演劇を観た子供は幸せだと思うなあ。芝居がこんなに面白いもんなんだって所からスタート出来るからなあ。

あと、役者のそれまでのイメージを壊すのが巧い。エキセントリックな役どころが多かった吉田朝さんや大倉孝二くんが違和感なく恋愛ものや家族ものに治まっていた時は驚いたし、新鮮だったし、しかもそれが面白かった。そういう意味ではかなり大きい賭も仕掛けているんですが、裕美さんの場合はそれに絶対勝つんだな。格好いい演出家です。

なんて事をふと思い出したのは、『OUT』をまた読んだから。これをよくもまあ舞台に上げて、あれだけ面白いもんにしたよなあ。これは脚本・飯島早苗さんの原作咀嚼力もデカいけど。また再演してくんないかなー。と、この前観たばかりなのに思ってしまったり。…映画、どうなるんだろう。

そういえば『OUT』といい『模倣犯』といい楽しみな映画化が続くのですが、宮部みゆきさんの『火車』の映画化の話ってどうなったんだろう。これはほんっとに原作が面白かった!そして怖かった!読んでた時期も悪かった!仕事なかった頃だったもんで…これ読んだらもう恐ろしくて借金なんぞ出来ませんよ。つうかいい時期に読んだなあ(笑)おかげで今は何とかやってます…。



2002年04月07日(日)
『少年王』

モーリス・ベジャール・バレエ団@東京文化会館
『タンゴ』
『ホアンとテレサ』
『少年王』

あうーあうー寝てもうたー寝てもうたー(泣)咳止めがよく効きましてね…その割に咳、止まんないしー!あと音楽がやたら気持ちよくて…。

しかしベジャールさんの振付はエロとオモロのギリギリの線ですっごい美しいものを観せてくれるので面白い。今回は本人役で本人も舞台上に登場、しかも台詞劇だったのでフランス語満載(これでもテキスト減らしたそうですが)、『タンゴ』では最後の台詞のみ日本語で喋ると言うサービスもありましたが、あの、最初ヒアリング出来ませんで…友人と「(メンバーの)小林(十市)さんに日本語の特訓受ければ良かったのに」などと失礼な事も言ってみたり。

字幕があればもちっとすっと入れたかも、もしくは事前に判ってれば予習したんだけどなあ。『王は踊る』とか観てればなあ、ルイ14〜15世のモチーフもあったし。ちょっと集中出来なかった。…まあ、寝ちゃったしな(泣)ああ勿体ない…。『バレエ・フォー・ライフ』『東京ジェスチャー』も観たかったんだけどもう時間と予算に余裕がありません…。

『ホアンとテレサ』は、約30分をジル・ロマンさんとエリザベット・ロスさんがふたりきりで踊りっぱなし。タフなプログラムです。『少年王』は、小林さんの、狩人(ルイ15世)のソロが格好よかった。衣裳もさりげに和風な柄なんだよね。ヴァイオリンの魂柱(クリスティーナ・ブランさん)も美しくてよかったなー。最後の山場のソロがとても華やかでした。反面群舞も面白い。

現在ベジャール・バレエ団には3人に日本人ダンサーが在籍しており、地元と言う事もあり小林さんのソロをはじめ拍手もひときわ大きかったです。パンフにも小林さんの弟、柳家花緑さんのインタビューが載っていたり。いや改めて観ると似ているね…楽屋に行くと他のメンバーから「わぁっ、顔が(お兄さんと)一緒!」と大歓迎されるそうです(笑)花緑さんも山の手で観た時とても面白かったので、また観たいな。

つうか最近兄弟ネタづいてるなあ、自分。と言うか大森家ネタな(笑)。そういえば金曜日に観た『自殺サークル』、エンドロールの協力欄に『キャラメルアーツ』ってあったんだけどこれ、『キャメルアーツ』の間違いじゃないんですか…



2002年04月06日(土)
『日本プロフェッショナル映画大賞授賞式』

『日本プロフェッショナル映画大賞授賞式』@新文芸坐

新文芸坐、リニューアルされてから初めて行きました。綺麗になっててビックリ。もう屋根裏スペースとかないんだなあ。映画より芝居を観に当時よく行っていて、当日券狙いの事が多かったので、よく屋根裏に作られたベンチ席から観ていたのでした。視界は決してよくなかったけど、アングラな感じが楽しかったなあ。

さてその綺麗な新文芸坐で行われた日プロ授賞式。作品賞に『殺し屋1』、監督賞に三池崇史監督、主演男優賞に寺島進さん(『空の穴』『みすゞ』他で受賞)とイチ組が揃っているので行って参りました。作品賞は宮崎大プロデューサーが受け取っていました。

坊主頭でスーツ姿の三池監督、も〜怖い怖い。普段パーカーかジャージかって感じなのでスーツでビシッとキメると、か、格好いいんだけど、やっぱ、そ、その…その筋のひとだね!ヘイチンと「あのスーツは絶対リキタケウチブランドだよ!」とこっそり笑う。いきなり「こんばんは、大橋巨泉です」と言って軽く外し、微妙なウケをさらに膨らませるべく続けて「寺島進です」。実行委員長の大高宏雄さんの進行に被ってそれも不発(笑)でしたがオモロいひとだ…壇上にイチ組が3人いるので、妙に内輪受けしており何だかアットホームな授賞式でしたよ!

いろんな面白いコメントも聞けたのですが、その中で印象に残ったものなど。

●映画祭に三池作品は多数出品されますが、どうですか、位置づけみたいなものは
三池「余興ですね(全員笑)何て言うか、映画祭って関係者とかも多いし、皆どの映画を買い付けようかとか、どう紹介しようかって結構頭つかって、はりつめて観てるんですよ。その息抜きにフラッと僕の映画に来るって感じですよ。年3〜4本出品されますがいつもそんな感じ。コンペで出品したこともないし。僕が賞貰ったのってこの日プロくらいですよ(笑)」

●イチではかなり悲惨な役でしたけれど
寺島「や、何言ってるんスか、そんな事ないですよ!皆から大変だったでしょうとかいろいろ言われるんですけど、自分はいつでもどこでも一生懸命やってますから、大変だったなんて、辛かったなんて…(もうここらへん三池監督大ウケ)」

●『殺し屋1』はCGとか特殊メイクもあって、予算的には大丈夫でしたか?また、その分配などのやりくりはどのようになっていましたか?
宮崎「いろんなプロデューサーの方が三池さんと組んでいますので、僕がやる場合の差別化と言うか、自分の色を出す為に、衣裳の北村道子さんと美術の佐々木尚さんを起用すると言うのがまずありましたので、そこには(予算を)割きましたね。三池さんのギャラは、まあリーズナブルに…(全員笑)」

●作品が出来上がった時に、宮崎さんの会社の社長さんに観せたら「お前なんてもんを作っちゃったんだよ」って言われたそうですが
宮崎「はあ、韓国の出資者とか、試写の途中で帰っちゃいました。出資してるのに観てないんですよ(笑)」

●じゃあ、韓国での公開って…
宮崎「(即答)勿論ありません(場内爆笑)」

●他に海外での公開は?
宮崎「香港は決まっています。あとヨーロッパの中でいちばん****の国(笑)オランダあたりから攻めようかなと。ドイツもイケるんじゃないかと思ってましたけど、意外にかたかったですね(笑)」

●日本では興行的にもヒットしましたからね。おめでとうございます。あとはビデオで回収して下さい(笑)

宮崎プロデューサーの話がいろいろ聞けたのは面白かった。『青い春』もこのひとだし、楽しみになってきた。

イチ以外では、新人奨励賞に宮崎あおいさん(『ユリイカ』)、主演女優賞に麻生久美子さん(『贅沢な骨』)、新人監督賞に冨樫森監督(『非・バランス』)。他では聞けない興味深い話も聞けました。委員会のひとが映画評論家のひとなので、コメント取りも短時間ながら突っ込んだ内容で、濃くて面白かったです。



2002年04月05日(金)
『自殺サークル』

『自殺サークル』@新宿武蔵野館2

あの、これから観ようと思っているひとはこれ読まないでください。いやホントに。読まない方がいいですよ。ホントに。





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内容が内容だけにひとりで行こうと思っていたが、イチにも一緒に行ったTさんと時間が合ったのでふたりで観に行く。「またこんなんかい」と思われたろうなあ(笑)

…いやあ、かかっている映画館が新宿ってのも凄いが、私は中央線を常時使ってるんだよ…54人の女子高生がホームから飛び降りるオープニングはもう大変ですよ…(て言うか、よく撮ったなあこれ)99分硬直して観ました。その他にも皮膚のベルト、母親の炊事シーン等(ここでの客席の反応は凄かった)、絵的にはかなりショッキングなシーンが満載です。それが牧歌的な音楽とミスマッチで、気持ちが逆撫でられる。

でも、不思議とツラくはない。何故か?

そもそも自分は自殺願望が物凄く強い人間で、しかしひとには死んでほしくないというかなり勝手な考えも持っている。だから集団自殺って概念が理解出来ないんですよ。何で一緒に死ぬ訳?と言う。それもあってこれと、まだ観に行っていないが公開中の『グローウィン グローウィン』は気になっていた作品で、観れば何か解る事があるかもなと言う興味があった。

で、何か解ったかと言うと、解りませんよ。

それはこの映画の構造にも原因がある。と言うか、解らないようにしている。で、解らなくていいと思う。自殺サークルが実際にあったのか、それの主宰が何で子供なのか(ここらへんついつい『QUIZ』を思い出しましたが)、あのアイドルグループって何だったのか、最後あの女の子は、渋沢(永瀬正敏さん)に肩をつかまれなければ飛び降りたんだろうかとか。

そこらへんはもう深読みするのはやめた。感覚で観た方が面白い。まあ自殺するひとの心理は本人にしかわかりませんよ。それは仕方がない。冷たいけどね。でも、死んでほしくはないんだよね。ごめんね勝手でねえ。

ジェネシスこと鈴木宗男(笑った〜。これワザと…だよね?このテロップ後付けなのかな)が出てきた辺りで「やばっ」と思ったけど、これは便乗ものだったからホッとした。ここで本気に終わってたら怒り狂ったよ(笑)ROLLYさんのうさんくささが映えていた。ホラー感覚を意識した脅かしのシーン(電話がいきなりなるとか、FAXが流れるとか伏線の様で伏線ではない)はいらないと思った。入れない方がむしろ良かったと思うんだけど。

石橋凌さんて初めていい役者さんだなあと思いました(失礼)。と言うか、雰囲気で見せる役者さんだと思っていたもので、こういうのも出来るんだーと感心した(すんません)。父親っぷりもよかったけど、息子が死んだあとに電話を受ける長回しシーンは観ていて本当に悲しくなった。と言うか、主役がここで死んでしまうとは…。黒田(石橋さん)が死んだ後の渋沢の働きっぷりも良かった。結局何も出来なかったのか、何かを変える事が出来たのか、最後の永瀬さんの表情には切なくなった。麿赤兒さんもいい味出してました。つうか改めて観ると麿さん、手が綺麗だ…南朋くんの手は遺伝だったのか(笑)あとさとう珠緒さんと宝生舞さんの贅沢な使いっぷりにはビックリしたー。ええっ、そこで終わり!?みたいな。

あー、うまくまとまらん。園子温監督、これからどういう路線で行くのかな。かわいい画ヅラは相変わらず良かったです。いやここ迄書いといてかわいいも何も!と思うでしょ!いやかわいいんだよ!ヒヨコとか袋詰めにされた女の子とか、咳払いばかりする子供とか。小技が効いてました。あと、ダイアローグがうまい。

意外に終映後話が盛り上がる作品です。語弊があるかも知れないが、前向きに観られる。勧めるひとは選びますが。

映画の中で使われていたサイトのアドレス、帰宅後勿論観に行きましたよ。つうか同アドレスで違う企業のサイトだったんだけど…ここ、アクセス増えてるだろうなあ(笑)とか言って、実はこの企業に何かあったりしてね。さて、『グローウィン グローウィン』はいつ行こうか。



2002年04月03日(水)
『Quartet/カルテット』

ネタバレしてますよ。あと粗筋を書いたりとか親切な事はしてませんよ。

中学生の頃吹奏楽部で、全国大会常連の学校と合同練習をした事がある。個人→パート→セクション→全体と練習を進めていくのだが、個人練習の段階では明らかに自分達の方がうまい!勝った!と思えるのに、それが合奏になるとハーモニーの差が歴然としてくる。昼休みに「なんだよ、○○中って下手じゃん」と言っていたウチらは(いやほら血気盛んな中学時代ですからねえ)夕方には皆打ちのめされて帰途に着いたのでした。ソリストとして優れている事だけが、素晴らしい音楽を生み出す訳ではないんだなあとその時小僧ながらに思い知ったものです。そりゃうまいに越した事はないんだけどね。

そんな事をいろいろ思い出しつつ、かなり感情移入して観てしまった。終盤のコンクールのシーンなんて身を乗り出して観てましたよ…。北野武監督作品でいちばん好きなものは『3-4x 10月』だったり(劇中ダンカンが唄うカラオケくらいしか音楽がない)、宮崎駿監督作品もちゃんと観ていなかったり(TVでやってるのを乍らで観たくらい)するので、久石譲氏の音楽にはあまり縁がなかった。このひとの作品でぱっと思い出せるメロディーは「となりのトトロ」くらいのもので。この『Quartet/カルテット』も、大森南朋くんが出演していなければ観る事もなかったかも知れないな。いやもう大森くん有難うって感じィ!(ギャル)面白かったよー。

カルテットは金にならないってのは意外だったなあ。弦ものを聴くには四重奏がいちばん面白いと思っていたのでこの現実には結構ショックを受けた。あとやっぱ管より弦の方が格好いい認識ってあるんだ〜(泣)なんだよう管だって面白いじゃんよう、管がうまくないとオーケストラは成り立たないじゃんよう、市民楽団って聴きに行くと大概管がダメじゃんよう、もっと大事にしようよう!才能がないやりきれなさとかも、こういう専門職ものにはつきもの。才能ってのはその能力だけでなく、単純に身体のつくりもハンディになる(指が短いとか)のでツラいよな…結構ヘコみます。これはスポーツにも通じるけども。で、スポ根の要素もあった。大介さん練習が進む毎にサポーターやら湿布やらが増えてくんだもん(笑)。実際ヴァイオリンやヴィオラはそのエレガントな佇まいからは考えられない程過酷な楽器だそうで、楽器を支える顎や首の皮膚は象のようにガビガビになってしまうらしい。当て布をしてもいいけれど、楽器の鳴りが鈍る。傷痕が残るので、女性の奏者は演奏の時以外はタートルネックを着る事が多いとか。

台詞が唐突で上滑りする部分があるが、演奏シーンに説得力があるのであまり気にならない。冒頭の、弦から松ヤニが飛び散るシーンからもう釘付け。役者さんの演奏(の演技)が素晴らしくて、違和感が全然ない。暖かい色調の画質も綺麗でした。

カルテットを組んだ役者陣も魅力的なひとたちばかりでした。偉大な父親に反発しながらも、最後にはその生き方を許せる思いに至った第一ヴァイオリン・明夫(袴田吉彦くん・時々ヌケてるとこが笑えた。このひとのキャラは独特で面白いなあ)、メンバー中いちばんの男ットコ前だけど脆い部分もあり、自分の才能の限界を知っているだけにひと一倍努力をする第二ヴァイオリン・智子(桜井幸子さん・格好よかったー)、音楽で人を感動させたいと三浪して迄音大に入ったヴィオラ・大介(大森くん・「ひとに聴かれてなければうまく弾けるんだけどなあ」、背後の牛を気にしての演奏とオモロ要素満載(笑))。小柄で手も小さく、向いていないと言われても、演奏するのが大好きなチェロ・愛(久木田薫さん・流石現役芸大生、演奏シーンの迫力は随一)。皆どっか欠けてる部分があって、でも音楽の事が大好きで。そらもう応援したくなりますよ!終始ヒヤヒヤして「が、がんばれ!」と握り拳で観てしまったよ。男性陣がふたりとも美声だった。声楽の映画も撮れそうです(笑)。ポップス演歌歌手のBOBAさん(笑)、先輩ヴァイオリニストのおひょいさん、おっとり教授の三浦友和さんもよかったなあ。

最後に一流オーケストラのコンサートマスターの座ではなく、カルテットを選んだ明夫は、父親を憎んでいたのかもしれないけど、部屋にその父親のポスターを飾っていた辺り、演奏家として尊敬していたんだろう。まあいいじゃん、新東京管弦楽団なんてオーディション中に審査員が寝てたりするようなとこだしな!きっと来年のコンクールではひとまわり大きくなった演奏を披露するんだろうな。でもまたケンカばっかりしてるんだろうな(笑)。

さて大森くんですが、三浪で音大入学、卒業後の助手の仕事もなくし、同棲相手の彼女は臨月。計画性も何もあったもんじゃありません。こんだけ書くとかなりダメな感じですがいいひとだったよ…愛嬌があってなあ。指導者として熱心だしなあ。子供が生まれた時の嬉しがりっぷりとかこっちまで笑顔になったね!心配した生徒が家に電話してくる程慕われてたしね!楽譜を失くした最後のソロのシーンでは「が、がんばれえええ!」と祈りましたよ!あと大介がトイレに行くシーン、「この特徴のあるトイレは…」と思ったらやっぱりアサヒスクエアAだった。以前某劇団の仕込みの手伝いで行った事があったのでした。男子トイレには他意があって入った訳ではないですよー(笑)。

久石さんってクラシック畑のひとだと思っていたら、バリバリ現代音楽のひとだったんですね。サックスの四重奏の曲とか、ミニマル調ですごく面白かった。サントラ即買いでした。

いやあ、いいもの観ました。清々しい気持ちになれる作品はいいね!私だっていつも「ああいうの」ばっかり観てる訳じゃないのよMちゃん!(笑)あっ、でも最後にひとつだけ。野球でセカンドは守備の花形だよ!