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■ 出逢い。Part11
瞳の前。
君の身体。 潤んだ瞳。 喘ぎ声。
僕の・・・ものに。
最後の理性は、 いつの間にか吹き飛んでいた。
ここに来たのは、1時間ほど前。 あろうことか、君の彼氏の家。
君と彼が何度となく、 身体を交わした場所で、 今度は僕が君を抱くのか。
「皮肉、だな。」 笑いのこみ上げる口元をそっと抑えた。
なんだか、艶っぽい。 "欲情"とはこういう感情をさすんだろう。 ベッドに君を押し倒し、その身体を抱きしめた。 熱をもったそれが、なんだか雛鳥のように思えた。
君は、僕が抱けないとでも思った? 受動的で、引っ込み思案で、無口で。
こんな僕は、見たことないかな?
君の前では浮かべた事のない、笑い。 服のボタンを一つずつ外し、また、笑う。
ああ、その顔だ。
君はここに触れたらどんな顔で鳴いてくれるかな。 普段の凛々しい声からは想像もつかない、イイ声で。
押し殺したその声が、なおさら僕をそそらせる。
"年上" そんなもんとっくに、認識していなかった。
可愛くて、愛しくて、壊したくて。 このまま、殺してしまいたいほどに・・・。
君のそこに舌を這わせ、味わう。
その度君は声をあげて。
「可愛い。」 思わずあげた声に、
"黙れ。"
と即座に返事が返る。
そんな声で言われても、説得力がないなぁ?
その声がどれだけ相手を悦ばせるか解かって言ってますか?
・・・言ってないでしょうね。
薄暗い光の中、 乱れる君はとても綺麗で。
僕は、君の感触に酔い痴れた。
・・・、 だけど、君は気づかないだろうね。
僕の中の、この虚しさに。
涙を流す、僕の心に。
でも、いいんだ。 これを望んだのは、僕・・・。
だから、今だけは・・・。(僕の、ものに。)
2002年03月28日(木)
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