空虚。
しずく。



 出逢い。Part7

震える、僕の言葉。
君はそれを、静かに聞いていた。
・・・そして、言ってくれた。
"愛してる。って言ってくれるのは嬉しい。"
そう、言ってくれた。

力が抜けた。
「拒まれなかった。」
その安堵感が、全身を包んでいた。
泣いていた。
笑っていた。
嬉しかった。

君は言葉を続けた。
"だけど、愛する事は出来ない。"

それでも、よかった。
解かってる。知ってるから。

僕は・・・君を、"護りたい"と想った。
ただ、それだけなんだ。だから、それで、いい。


・・・僕は、子供だったんだろう。
何も知らない、夢しか見えていない、子供。

"護りたい"の裏には、"護られたい"がある。
"愛してる"の裏には、"愛して"があるなんて。

その頃の僕には、思うことすら、出来なかった。

続。

2002年03月24日(日)
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