空虚。
しずく。



 出逢い。Part5

11月。
さすがにこの頃には、
この気持ちが"代わりを求める"、
ものではないことに気づいていた。

僕は、自分に正直になろうと思った。

いつまでも、捕らわれていてはいけない。

僕は・・・君が、好きだ。
"誰でもいい"なんて気持ちじゃない。
君だから。
君が、好きなんだ。


けれど、やっぱり言えなかった。
もし、嫌われたら。と思うと。
どうしても、言えなかった。

そして、こうも思った。

「どうして、好きになってしまったんだろう。」

君の周りの人間に、嫉妬をした。
僕の知らない君を見てきた人を、羨んだりもした。

"友達"なら、きっとこんな醜い気持ちにはならないのに。

苦しかった。
想いを押し隠して、
君と他愛ない会話をした。
昔の事、彼氏の事。結婚の事も聞いた。

その度に、胸は張り裂けそうだった。


そんな日々が、何週間か続いたある日。

僕は、決めた。

想いを、告げよう。と。

続。

2002年03月22日(金)
初日 最新 INDEX MAIL HOME


My追加