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■ とらわれ。
外はどしゃ降りの雨。 窓を閉めて、カーテンを閉じても響く雨音。 ・・・多分、今夜は眠れない。 きっと夢を見る。 また"彼女"の夢を見る。 身体は眠りたい、とサインを送る。 私はそれを無視する。 身体なんかどうでもいい。 今は精神を護るので必死だ。
必要ならば自傷もする。 首吊りの真似事もしてみる。 雨に打たれたりもする。
それでも、"彼女"そして"あいつら"からは逃れられない。
今までも。そしてこれからも。
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また、雨音がひどくなった。 以前なら拒否反応を示したものにも、何の反応も示さない。 表情は固まったまま動かず、 その唇から声が漏れることも無い。
自分で自分を試す。 かつてあれほど拒否した映像。 泣き叫んで狂いかけた記憶。 そのどれもを引き出して、瞳の前に提示する。
それでも、何の反応も無かった。
「もう彼女の事は愛していないのね?」 即座に帰る、答え。 「愛が解からなくなった。」
どちらも私の言葉だ。 私を傷つけているのも、 私を護っているのも、 同じ、自分だ。
・・・やめよう。 考えても答えなんて出ない。
全てが望んだとおりになった。 ただ、それだけだ。
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私には、顔がない。 私には、声がない。 私には、心がない。
私には、何もない。
奪われた? 違うね。 消し去ったのは、"私"だよ。
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2002年03月05日(火)
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