空虚。
しずく。



 殺人衝動。

今までにないくらい、激しい。
ただただ、抑えつけるのに必死だった。

殺したい。
殺したい。
誰でも良い。
誰か。
殺す。
殺せば?
殺さなきゃ。
死ねよ。
死ね。

これは、あの人への殺意じゃない。
ただ、他人を傷つけたいだけの、欲望。だ。

ただでさえ、私の周りには刃物がある。
その気になったら、カッターでだって人は殺せるんだから。

自分の本性を垣間見る。
今までにも何回かあった。
この衝動が起きた時、私の精神は分離してしまう。
止める私と、殺そうとする私と。
人格になる一歩手前なんだろうか?
今までは上手くバランスがとれていた。
時折崩れる事があっても、大した事はなかった。
だけど、今日は完全に食われていた。
殺人以外何も考えられなくなっていたから。

笑っていた。
いつもの顔のいつもの笑顔。

普段の私にも、殺人願望みたいなものはある。
だけど、今日の私と決定的に違うのは内に感じる、もの。

私は、きっと殺しても何も感じない。
夢と同じ、無表情。でも、何かを感じたい。
だから殺す。

けど、今の私は違う。
笑いながら、ただ、自分の欲望を満足させるため。
相手の恐怖の顔が見たいから。たった、それだけ。
「殺人は至高の快楽だよ?」
なんて、笑顔で口にする。

もうとっくに、狂ってるのかな。
自分の中にこんなズレがあるなんて。

・・・やっぱり、私は"誰か"を求めちゃいけない。

2002年01月25日(金)
初日 最新 INDEX MAIL HOME


My追加