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ブーツィラの音楽雑記



 北村昌士氏、6/17に死去

音楽雑誌『Fool's Mate』の初代編集長や、YBO2での音楽活動などで知られる北村昌士氏が、6/17に心臓疾患のため亡くなった。享年49。
情報が長らく錯綜していたらしいが、訃報が正式に発表されたのは、7/29発売の『Fool's Mate』9月号においてとのこと。

ネットで遅まきながら訃報を知る。北村昌士氏といえば、個人的には2つある。
1つは、『Fool's Mate』。私が10代の頃の『Fool's Mate』は、今のヴィジュアル系(?)路線とは違い、パンク/ニューウェーヴ系の「クオリティ・マガジン」で、毎号チェックさせてもらっていた。

もう1つは、北村昌士氏が著した『キング・クリムゾン 至高の音宇宙を求めて』(1981年初版, シンコー・ミュージック, 右の画像)。
キング・クリムゾンに関する資料、情報が圧倒的に不足していた当時、それらを満たしながら、難解で抽象的な北村氏独特の表現・分析も織り交ぜられた本書は、クリムゾンのファンにとって唯一の参考になる書籍であったはずだ。目次の前ページにあるコリン・ウィルソン及びロバート・フリップの言葉(「キング・クリムゾンの基本的な目標は、アナーキーを組織化し、カオスの潜在的な力を利用し、〜」)など、いつの間にか暗記してしまった程、個人的には何度も繰り返し読ませてもらった。“名著”とされる本書は、今でも高値で取り引きされていると思われる(数年前、新宿の某レコード店では確か6,000円だった)。

ご冥福をお祈りします。

2006年08月10日(木)
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