2016年05月05日(木) |
《なるようにしかならない》とあきらめた上で、 今、できることはちゃんとやる 風間トオル |
僕は両親が5歳の時に離婚し、父親もその後行方知れずになってしまって、 子どもの頃は祖父母に育てられたんです。といっても、小学校に上がる頃には、祖父の認知症が悪化し、深夜徘徊とかをするようになって、 僕はその世話に追われる毎日でした。
高校からは祖父母と別れて一人暮らしをして、学費から生活費すべてを バイトで稼ぐようになりました。 四畳半一間のぼろアパートで共同トイレの風呂なし。 滞納してガスや電気が止まることはしょっちゅうだし、食べ物に事欠くこともあった。 大学生と偽ってバイトを二つかけもちし、部活もやってたんで、 睡眠時間は毎日2時間程度。授業中はほとんど寝てました(笑)。 それでも学校に通い続けたのは、「仲間と過ごしたい」っていう思いが 強かったからでしょうね。当時、生きていく場所にいる《肉親》って 友だちしかいなかったですから。
そんな当時の話を最近、あるトーク番組で話したら、 「よくもまあそんな状態で生きてこられた」と驚かれました。 でもあの頃は、来月の家賃を払うこと、光熱費を賄うことに真剣で、 つらいとか苦しいとか思っている暇がなかった。 友だちをうらやんだり、世の中不平等だとか、 考える余裕がないほど、忙しかったんですよ。
そういう生活をしてきたせいか、今、思い悩むことがほとんどないんです。 何かあっても、「どうにかなるさ」と思っちゃう。 人間、悩みが何もない状態なんてありえないから、悩みは悩みで 仕方ないさとあきらめているんでしょうね。気楽なもんですよ。
むしろ、自分の周りの人が抱えている問題とかで悩むことが多いかな。 人間、周りの人が幸せなら、自分もおのずと幸せになると思うんですよ。 人生の幸せって、周りの人たちとどれだけ多くの幸せを築いていけるかに かかっているんだと思う。
《なるようにしかならない》とあきらめた上で、 今、できることはちゃんとやる・・・・・・ その努力だけはこれからも続けていきたいですね。 (ビッグイシュー160号)
引用 http://blog.goo.ne.jp/lawliet1031mi/e/1876ab40fce465b8d23f0262da0acaf0
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