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2014年06月06日(金)
『新しき世界』四回目

『新しき世界』@下高井戸シネマ

一回目大雪、二回目大雨、三回目雨上がり、今回大雨。いやっもう楽しい!雨もだいじなポイントになってますからねこの作品。いや実のところ、最初の大雪の日も敢えて狙ったみたいなところはあった。もう四ヶ月近く経つのね…遠い昔のことのようですよ……。

実際この四ヶ月で得た、この作品と韓国映画、文化、歴史の知識は結構なものになっています。学校の授業とかで習ってもきっと覚えなかったであろう…あんなにちんぷんかんぷんだったハングルもちょっと読めるようになってきたし、やっぱり自発的に興味を持ったものに対しての知識欲と言うのは大きいですね。そしてヤクザ映画なもんで、本国で口にしたら撃ち殺されるんじゃないかって言うような悪い言葉をヒアリング出来るようになってきている。役に立つのか立たないのか判らない(笑)。

そしてこれはホントtwitterのおかげ、ネットワークの拡がりの早さといい掘り起こされるネタといい、その道?のエキスパートたちのレクチャーが素晴らしい!監督や出演者、プロデューサーのインタヴューや関連記事に加え、初校台本の訳文や、細かいニュアンスや方言を汲んだ台詞について本国の方から聴けたりするんだもの。twitterを通じてひとつの作品をここ迄研究出来たのは、個人的には初めての経験でした。それが進行形ってところも楽しい。

シーンとシーンの間に何が起こったか、登場人物の背景には何があるか、あの台詞のやりとりの前にスクリーンに映らない何があったか。教えてもらった知識を抱えて再び映画館へ足を運ぶと、前回気付いていなかったことが見えてくる。そしてまた新しい魅力に気付く。穴にも気付きますが(笑)もうそれも愛しいわ。教えてもらってハッとしたけど、チョンの右掌包丁握ってスッパリ切れてる筈なのに、病室では包帯もしてないわ。あとやっぱあの結婚指輪はミスっぽい。ついでにチョンチョンはもう終わりだって課長に話されてるとこのジャソン、後ろの柱に手を置こうとして置けなくてあれあれってなってるのおかしい(笑)倉庫のどこの汗ダラダラといい、ジャソンはすぐ狼狽が顔や行動に出るね!そんな子が会長就任シーンではあの女帝っぷりですよ。はああ、続編どうなるんだよ……。

今回は、直近で知った「最後ジュングは自ら飛び降りた」「上海で食事中のチョンがハッカーからの報告について訊くシーンはエア食事」ってところに特に注目しました(笑)。回数重ねるとジュングの魅力がだんだん判ってくるわ。で、「上海から帰ってくる飛行機内でチョンはジャソンの正体を知った」と言うことを踏まえて、その後のチョンとジュングの面会シーンを観るともう…ジュングに「おまえんとこのジャソンじゃないのか」って言われたときのチョンの表情……!これはつらい。そして確かに、ソンムのブラザーが最後の方でいなくなってる。どこに行ってしまったの……。そして延辺の物乞いたちのリーダーの頬についてた三本の引っ掻き傷、あれ、シヌが引っ掻いたんだろうなあと気付くとすごくせつないね。

あとゴールドムーンリゾートのポスターもちゃんと確認出来て嬉しかったです(笑)。そうそうそして個人的に気になってるのは、シヌもジャソンの奥さんもピアスホールがあるのにピアスしてないとこ。どちらもメイクはきちんとしてるし、アクセサリーも身につけてるのに。シンプルなちいさいものならアクションにも支障ないと思うんだけどなんでだろう(このふたりはアクションも殆どないし)。

そしてまあ、あたりまえのことなんですが、何度観ても兄貴はいってしまうのね…うえーん。悲しい。

今迄でいちばん大きく明るいスクリーンでした。序盤からもう、あの逆光のシーンでジャソンの表情がクリアに見えた。もともと暗い画質なのだろうと思っていたけど、実はちゃんと撮られていたのかとかなり衝撃。あとジャソンの奥さんの最後の表情がすごく胸に迫った。このシーンで涙出たの初めてだったわ…。下高井戸シネマいいとこ!