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2014年05月10日(土)
『浮気な家族』

『浮気な家族』(DVD)

ファン・ジョンミン出演作。原題は『바람난 가족(浮気家族)』、英題は『A Good Lawyer's Wife』。2003年の作品(日本公開は2004年)。観終わったあと「邦題からしてコメディぽい話だと思ってたー、むっちゃしょんぼりする話だったー。原題を直訳した方が話の芯は伝わりそうだな」と思い、DVDに収録されていた本国版と日本版の予告編を観たんです。そしたら予告編だと本国版のがコメディタッチで、日本版の方が原題に近いニュアンスでした。ややこしい。

確かに姑の恋にまつわるシーンはコメディ的な演出で、長い人生こういう展開があるって楽しいかもねなんて思うんですが、その前後の舅のあれこれや姑が退場してからの展開はかなりへヴィー。そこらへんの振れ幅がかなり微妙です。その割り切れない感じに戸惑い、同時に興味深く観ました。しかもなんてえの、いきいきと飛び立つ女性たちと、その場でぐるぐる留まる男性たちの対比が結構…なんか、おとこのひとって……て思えてしまうと言う(苦笑)。

夫の浮気性はもはや依存症の域。愛人との間に出来たこどもを堕胎させ、その浮気が要因となり養子が殺され、妻は別の男のこどもを宿す。浮気同様酒にも依存度が高く、本人が苦々しく思っているであろう父親と同じ道を辿る気配が濃い。妊娠が発覚した妻に彼は「スイン(養子)を自分の実の子じゃないなんて思ったことは一度もない、俺は精一杯がんばる」と言う。父親が誰であろうと自分の子として迎えたいと言う思いは、家族を失いたくないと言うだけでなく、跡継ぎがいないからこその焦燥にも映る。父系の歴史にまつわるエピソードは彼の未来を暗示するかのようだ。父親はそんな自分に満足と言うか納得して死んでいくが、夫が一生を終えるときその境地に立てるだろうか。

妻は舅の介護をし、旅立つ姑を笑顔で見送る。原題のとおり「よき弁護士の妻」。スインを失った彼女は家を出て行くが、それは姑と同じ道を選んだと言ってもいい。事件は直接の引き金になったが、どちらにしろ時間の問題だったと思われる。夫も妻も息子を愛しており、その喪失を気も狂わんばかりに悲しむ姿に嘘はない。息子への愛情と自分たちの欲求は別もので、それは人間の自然な姿でもある。それでもこどもは庇護なしには生きられず、親を選ぶことも出来ない。

……そーなのよ、こーゆー親のあれやこれやのとばっちりをこどもが喰らう話ホンッッットにつらいのでもうへこんだ……。またこの子がすっごいいい子なんだ!養子ってことが原因でいじめられてて、おかーさんに「自分が養子だってこと内緒にしておいてくれればよかったのに」って言ったりしてるのに、いじめっ子には「おかーさんはお腹を痛めて子供を産むけどウチのおかーさんは胸を痛めて僕を子供にしたんだ」なんて言うのよー!こんないい子がデキた子がなんであんな目に遭わなきゃなんないのよー!ギャー!!!(泣)

半島同様家族が南北で分断されていること、家族における「息子」の存在の重要性にお国柄を感じました。クリスチャンが多い国なのに中絶が珍しくないっぽいところも独特かな。韓国映画まだまだ初心者なので、こういうのは知れば知る程…ってところもありそうです。

ジョンミン兄さんはダメ夫でした。弁護士役を観るのは二回目。『ダンシング・クィーン』ではいいひと弁護士でファッションももっさい感じだったけど、今回は世渡り上手でスーツもパリッと着こなす弁護士。事件後どうなったかしらねえ……。しかしこどもといる兄さんはホントかわいかった、このこども好きめが。そうそう、ピアノを弾く姿が観られます。スインに向かってぎこちなーく微笑み乍ら。こどもに対して不器用そうなおとーさんって感じでここは和んだ。そしてこの作品R18だったんですが、出演者の誰よりも脱ぎっぷりがよかった。まああれだ、相手の女優さんの人数分濡れ場がありますから単純計算しても三倍は脱いでる訳です(笑)。しかも女優さんのヌードは陰影付けて撮ってたりするのに兄さん地明かりに裸体晒しまくりですよ。絡みも男性の背中側から撮られているものが多くて、兄さんのおしりばかり映る…有難みを感じなくなるくらいずーっと映る…何のサービスか。エロは見せない塩梅がだいじだと思い知りました。