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2012年05月18日(金)
『NATIONAL TREASURES -THE COMPLETE SINGLES LIVE-』2日目

昨日書いたステージセットの全景、プロショットのものは見付からないけど、観客が撮った画像がいくつかwebにあがっています。勿論演奏中の撮影ではないもの。地明かり込みの、とても美しいステージです。興味ある方は探してみてください。

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MANIC STREET PREACHERS『NATIONAL TREASURES -THE COMPLETE SINGLES LIVE-』@STUDIO COAST

二日目にして最終日。楽しみ過ぎておえーとかなってます。天気予報に戦々兢々、一所懸命仕事終わらせたのに豪雨や雷で電車が遅れるとか、ナシでお願い!とか思いつつ猛然と仕事をしていたら、入場時間ちょっと前に割と大きめの地震。ちょ、やめて……リハ中かしら、メンバー気付いたかしら、怖く思ってないかしらとハラハラ。これで電車が停まるとか勘弁!ライヴ中に地震きて中断とかダメ絶対!そんなことがあったら私は神を恨む。どの神だ。実際ライヴ中何度か揺れを感じてヒヤリとしたのですが、何事もなく進んだのでこれは客が暴れた揺れですね。無事終わってよかった。彼らが無事帰国する迄が遠足です。

前日帰宅後は、買ったTシャツを並べてニヤニヤしていました。そのうちやっぱ他の柄も買おう…トートバッグも買おう…と思い始める。会場到着後物販へ直行、何故か買う予定ではなかったマフラータオルも今手元にありますよ…大人なのに!物販ですら見境なくなる、これが一軍バンドです。『NATIONAL TREASURES』Tシャツのバックプリント、“INTERNATIONAL TREASURES”ってロゴになってるのにまたニヤニヤ。

さてグリフ。モジャモジャー!(あいさつ)前日とはまたがらりと違う雰囲気、コスプレ?もなしでスーツです。モジャモジャでスーツで…フレーミングリップスのウェイン…いや他に誰か……と思っていたら、後日きたはらさんから「平井堅に似てたってツイートがあった」と知らされ、それだ!と合点がいく(笑)。

内容も前日とは変えてきていて、今回は夜の森ぽくしっとりしっかり歌を聴かせます。SFAのアートワークの、あの妖怪たちが出てきそうな、かわいらしさと不気味さと。プレイヤーにとっかえひっかえアナログ載っけてたけどどこ迄有効だったのか聴き取れませんでした。やっぱりノイズを使っていたのかな。あとこのギターはスペシャルなんだ〜と楽器につけてた板をバリバリとはがし始めてウケていた(笑)。右利き用のギターを左で弾く用に改造したものかな?と思いました。最後に昔の日本の歌謡曲(?「これでさようなら〜」みたいな歌詞)もかけたけどあれ誰だったんだろう…ジャケットを掲げていたけど、自分の位置からは文字迄は見えなかった。

ニッキーのマイクチェック、スタッフがスタンドを大きく傾けて口を近付けてる。こうやって見るとや、やっぱおっきいよね……。前日のニッキー、ちょっとおとなしかったのが気になっていたんだけど、ミッチさんのブログによるとやはり腰痛等で万全ではなかった様子。以前のキャンセルも確かこれが関係していた筈…職業病+持病ですよねもう。長時間飛行機に乗るのもつらいのに来てくれて本当に有難う。しかしミッチさんせめて長身て書いてあげて、巨体て言わないで(笑)。

前にいるふたりづれが小さなウェールズの国旗を持って待ち遠しそうにしている。かわいい。ミッチさんがカメラマンピットに入っていくのを見届けて、「Speed Of Life」が流れてきて、最終日のはじまり。

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セットリスト(画像はミッチさんとこから)

01. YOU LOVE US
02. LA TRISTESSA DURERA (SCREAM TO A SIGH)
03. EVERYTHING MUST GO
04. FASTER
05. THE LOVE OF RICHARD NIXON
06. POSTCARDS FROM A YOUNG MAN
07. AUTUMNSONG
08. SLASH 'N' BURN
09. FOUND THAT SOUL
10. NEW ART RIOT
11. INDIAN SUMMER
12. LET ROBESON SING
13. STAY BEAUTIFUL
14. P.C.P. (Acoustic Electric)
15. YOU STOLE THE SUN FROM MY HEART
16. SO WHY SO SAD
17. THE MASSES AGAINST THE CLASSES
18. KEVIN CARTER
19. SUICIDE IS PAINLESS (THEME FROM M*A*S*H)
20. ROSES IN THE HOSPITAL
21. DESIGN FOR LIFE

"ALL THROUGH HISTORY THERE'S BEEN THESE KIND OF DIVINE LOSERS THAT JUST TAKE A DEEP BREATH AND GO AHEAD, KNOWING THAT SOCIETY'S NOT GOING TO UNDERSTAND IT" K. KESEY

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「オゲンキデスカイ!」はーい!「LA TRISTESSA DURERA」のギターソロ前、ニッキーが「You're my guitar hero!!!」とジェイムズを振り返った。うわーん(泣)三人セットのときはひとりでサイドもリードも弾きまくり、同時に美メロヴォーカルも軽々とこなしているように見えていたジェイムズ。改めてサポートがいる演奏を聴くと、ようあれをひとりでやってたな…と思わされる。しかしサポートがついたらついたで、ギターはもっと饒舌になっているようにも思える。いやもうジェイムズはホントにすごい…毎回そう思うが……なんでこんなに歌も演奏も素晴らしいのー!

ニッキー、昨日よりは調子よさそう。よく喋ったし、「P.C.P.」後はキターヒョウ柄レギンス!BI・KYA・KU!!!フロアは男女問わず大喜びです。皆美脚を待ってたんだね…嬉しいね……。あんまり皆が喜ぶので、ニッキーが「そんなに僕の脚が見たかったの?」と言って大ウケ。そりゃ見たいに決まっとる。終わった後誰が言ってたか、「どんなバンドなんですか?」と訊かれて「ちっちゃくて機敏なデブとちっちゃくて動かないデブとミニスカートが似合う約190cmの美脚」って答えたって話……何ひとつ嘘は言ってない!全部本当!それがこんな美しい曲を奏でると思うか。奏でるんだよー!もうこの訳判らなさの素晴らしさ、自分のやりたいことに突き進む気持ちを大切に!それが女装でも!はーもはや人生の指針ですよ。

しかし今回、ロングジャケットを着たままレギンスだったのでなんてえの、江口寿史の描く絵のような、明石家さんまがよく言ってる女性のような、往年の飯島直子のような、あのー下履かないで素肌にニット、とかワイシャツ、てな感じに見えてドキドキしました(笑)。パンツが見えたらどうしよう!いやレギンスだからパンツ見えないけど!ニッキーのパンツなんてもう何度も見てるのに何今更……。

そうそう「NEW ART RIOT」聴けたよー。ステージに歌詞カンペはあったそうですが(笑)ちゃんとした演奏で(再)!これのep、演奏を差し替えることもせず再発し続けられている。信じ難いがジェイムズの歌もまだそんなに……しかし今ではあれですよ。あーこれも人生の指針だわ、過去をなかったことにしない!そして才能があってもそこに胡座をかかず、努力し続けることの大切さ!今の演奏で聴けて嬉しかったわー。ちょうレア。

「LET ROBESON SING」では来日前のメッセージ通りグリフが参加。ジェイムズが「グリフ・リース!」と格好つけて下手を指したら、上手側から出てきた(爆笑)。そのときのジェイムズの照れくさそうなキョロキョロはかなり面白かった…「あれ?」みたいな(笑)。グリフはメインヴォーカル、一曲まるまる唄いました。ジェイムズがコーラス、贅沢〜。これがまたいい具合にしっくりきていました。ウェールズの星!

そしてそう「P.C.P.」やったんですよ……ジェイムズのエレキ弾き語りで。『NATIONAL TREASURES』を二日間で、とのことだったけど前日「FURTHER AWAY」をやったので、今日も何かスペシャルがあるんじゃないのかな…と思ってはいたけどちょっと!よりにもよってここで「P.C.P.」て!あばばばば嬉しいやら涙出るやらもうたいへん。前日同様どの曲が鳴ってもわあああ!と叫んでしまう名曲つるべうちで、どんな曲か知っているのに、何度聴いてもグッとくるものばかり。「THE MASSES AGAINST THE CLASSES」では出ましたイチニィサンシ、待ってましたと言わんばかりにフロアも唄う唄う。

最後の曲だよと言ったジェイムズにフロアがえー!すると「40曲もやったやんけ!」だって(笑)いやはや有難うございます。「DESIGN FOR LIFE」の大合唱。何度唄ったことだろう。途中ジェイムズが、リッチーのポジションにマイクを持っていって、自分はマイクから離れた。うわもう限界、視界があっと言う間にぼやける。そういえばメンバー紹介の際、ニッキーが「Richey in da house!」って言った、確か。マニックスがライヴをするとき、リッチーはずっとメンバーと一緒にいるんだよね。

『EVERYTHING MUST GO』を出す直前のインタヴューでニッキーが「どんなに惨めでもいい、僕は生きていたい」と話していたことを憶えている。生きているといろんなことがある、こういうこともある。彼らは指針を示してくれる。だがそれは、リスナーを啓蒙しようとか、ファンたちを導いてやろうとか言ったものではない。プリーチャーたちは自分が進む姿を見せてくれるだけだ。

だから、彼らには、感謝しかない。