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2011年10月29日(土)
『威風堂々!!』

シエナ・ウインド・オーケストラ『威風堂々!!』@北とぴあ さくらホール

エルガー『威風堂々 第一番』
ホルスト『吹奏楽のための第一組曲』
リード『アルメニアン・ダンス パート1』
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バーンスタイン『キャンディード 序曲』
バーンスタイン『シンフォニック・ダンス(ウエスト・サイド・ストーリー)』
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バーンスタイン『スラヴァ!』
スーザ『星条旗よ永遠なれ』

宮本文昭さん指揮。オーボエ奏者を2007年に引退し、現在は指揮者として活動されています。来年から東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団の音楽監督に就任が決まっているとのこと。一曲毎に指揮者のお話が入るのですが、シエナで指揮をするのは初めてだそうで「完売と聞いて驚いたし悔しい、僕が指揮する東京シティフィルでも完売にならないのに」みたいなことを言っていました。

「近くのホールに来るって嬉しいよね、すぐ帰れるし」と嬉しそうに話していたひとの声を聞きました。家族連れも結構見掛けた。部活で吹奏楽をやっている学生の多さ、そして部活を引退しても趣味として演奏を続けているひと、吹奏楽を聴くのが好きなひと。そのどちらにも門戸が開かれている。学生が聴きに来られるチケットの価格設定、細かい地域をしっかりまわる演奏会(公共ホールとの協力体制もしっかりしているのでしょう)。気軽に遠出出来ないひとも聴きに来れる。

ちなみに今回のホール北とぴあでは、ロビーでミニ物産展も開催されており(毎回やってるのかな?)地元名産がいろいろ売られておりました。ロールケーキを買ってみたよ、おいしかったー。

楽器を演奏する楽しさが実感出来る参加型の構成がいい。宮本さんが「シエナの演奏会では恒例だそうですね、今日も最後に皆で演奏しますよ。楽器持ってきてるひといる?ステージにあがろうと思ってきたひと?」と挙手を求めたら6人しかいなかったようで「ええ〜、どうすんの?」なんて言っていたけど実際最後になってみたら上がるわ上がるわぞろぞろと(笑)。楽器を片手に嬉しそうに走っていく制服姿のこどもたちの嬉しそうな表情と言ったら。

考え抜かれた興行だなあと感心するし、吹奏楽の聴衆層の厚さ、幅広さについていろいろ考えた。そして音楽を聴く楽しさ、演奏する楽しさを伝えてくれる演奏会っていいなあとしみじみ思いました。管弦楽とは違った迫力も魅力です。

数々の名曲が聴ける選曲もいい。当日配布のパンフにもあったけど、『ウエスト・サイド・ストーリー』ってホント「全編が名旋律」。OSTからの抜粋で構成された『シンフォニック・ダンス』には「トゥナイト」も「ワン・ハンド、ワン・ハート」もほぼ出て来ないのに!『キャンディード』も初めてライヴで聴けて嬉しかったよー。バーンスタインは生演奏で聴いてみたい曲沢山ある……。