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2011年06月06日(月)
『ALTER WAR & POLYPHONIC PEACE』

DATE COURSE PENTAGON ROYAL GARDEN『ALTER WAR & POLYPHONIC PEACE』@LIQUIDROOM ebisu

メンバーが完全に揃ってのフルセット180分。新宿文化でも全員揃っていたけど、スタンディングのダンスフロアでガッツリやるのは初めてです。思えば対バンなしのスタンディングワンマンってのも初めてじゃないか?これは第一期からも含めて。やっぱりダンスフロアでのDCPRGはキます。

いやー面白かった、毎回面白いけど。全員揃って、ソロイスト各々がどう動いていいか徐々に把握出来てきた感じ=自由度が増してきた。役者は揃っているからなあ…だいたい今の編成、菊地さんもMCで言ってたけど「若手や新人の暇そうなひと(笑)で編成してフットワーク軽くして、ライヴも頻繁にやれるよう、すぐ集まれるようにする筈だったのに」、蓋を開けてみれば新規に入ったメンバーもNKDSにソイルにPARAにと忙しいひと揃いでんがな。

とは言うものの鍵はペン大の3人…アリガス、高井くん、田中ちゃんのような気がする。高井くんは将来的に研太さんと丁々発止の域に到る迄見て行けると思うと楽しみだし(しかし今の時点でもいいソロ吹きますよね)、アリガスのクリアでハネるのにぶっといキープ力は、今の中低音パートが不在となったDCPRGのボトムをガッチリ支える役目を担っている。

で、田中ちゃん!田中ちゃんですよ!そろそろ教順さんと言った方がいいのかしらー(菊地さんが「田中くんのことを素敵!と思ったら教順さん、そうでもなかったら(ひどい)田中ちゃんと呼んでください」と推奨していたので・笑)、確変しつつある!今の編成、前述したホーンの中低音がなくなったところをBとDrsのリズムセクションで厚くしてるなと言う印象が強い。で、これ迄は菊地さんがアリガスを走らせてビートの流れを指揮する感じだったところ、この日は千住くんに田中ちゃんをぶつけて展開させようとしていたように見えた。初っ端の「ジャングル・クルーズにうってつけの日」からそれが意識的にあったように感じました。最初に展開を爆発させたのは、菊地さんのキューからドバババッとフィル入れた田中ちゃんでしたもんね。菊地さんのこういうところ、先生ぽい(微笑)。愛があるわー。

「CIRCLE/LINE〜HARDCORE PEACE」のブリッジ部分も、新宿文化では大儀見さんと千住くんで進めてそれに田中ちゃんが絡む展開だったけど、この日は大儀見さんと田中ちゃんで進めてた。まあ今回は「CATCH22」で千住くんがかなり派手に立ち回りましたからね(笑)いやあ、凄いソロだった…なにあれ。しかもどんどん長くなってきてるよね……先週個人的に千住宗臣フェスティヴァルを開催しててDCPRGの野音、ボロフェスタの音源も聴き返してて、毎回展開が違うわビート感が化けに化けるわでひぃこのひと狂ってる!と思ったものですが、やっぱり狂ってました。拍の表と裏をいったりきたりしつつ拍子もどんどん変え、ソロなのに多重ポリリズムに聴こえると言う気味の悪さ。最高です。

しかしここもきくちなるよぴーの先生ぽいところで、きみたちまだ出来るでしょ、もっと出来るでしょ?てな感じで背中押してる印象はありました、勘繰り過ぎか?見せ場を用意するよ!みたいな。遠慮してるってのとはまた違うけど田中ちゃんも千住くんもこのバンドのなかでは若手だし、年長さんにどう食い込んでいこうか模索している様子はあるのかなと…となると今後がますます楽しみですがな。

てな感じで今回かなり田中ちゃんと千住くんをロックオンして観て聴いていたのですが、新宿文化では丁度ふたりの間にいるアリガスを介してやりとりしてた感じがしたところ、今回はふたりが直接見合って動かしてたのがなんか微笑ましかったです。「構造I」は不安定だったけど(これはリズムセクションに限らず全体的に。ところどころあぶねー!瓦解する!とヒヤヒヤするところがあった)これからもどんどん化けていくんじゃないかな、そうなるとそろそろ「HEY JOE」「構造V」辺りが聴きたくなってきます、ニヤニヤ。

そういえば「HEY JOE」、ライヴではあの活動停止した日のアンコールで、皆が楽器をコンバートしてやったグダグダのやつ以来聴いてない…(笑)。

「CATCH22」と次の曲(「FOXTROT」だったかと。ライヴだとどんどん化けるから把握するのに時間がかかる…おおっと違った、セットリスト訂正版参照)の2曲にアート・リンゼイが参加。「DNA, No New York!」と紹介されて出てきて、音が出なくて(笑)しばし和んで、ようやくラインが繋がってジャギッッッ!!!と“あの”ギターを鳴らした瞬間のフロアのアガリッぷりと言ったら!たまんねー!こっからのバンドがまたすごかった、これ迄にもあった緊張感がより一層ビッチーーーーー!!!と漲った感じ。アートが入ったで!負けられへんで!みたいな。こういう意外と大人げないところ大好きです…っていやいやこれはゲストプレイヤーを迎えるにあたって当然の礼儀ですわよね。野蛮な礼儀だなー(笑)。

で、その気合いがPAに伝わったのか(笑)この2曲、ハウるわ高音がキーンてなるわで音霊が飛んでるで!てなオロオロする出音でした。そしてキュー出しで誰がこっからここ!皆コンダクター見て!みたいなサインが飛び交ってジョン・ゾーンのコブラみたいになってた(笑)。アートはニコニコしてて、あんな鋭いノイズを出すのに佇まいは穏やか。他にソロが行ってて自分が弾いていないときは笑ってフロアにちいさく(←ここポイント)手を振ったりしててチャーミングだわー。それを受けてフロアから歓声が飛んだら菊地さんが「何?アートに手を出すなよ!」みたく振り返ってて面白かった。いやはやこのメンツで「CATCH22」が聴けるとは…しかもあんなキレッキレな……澱みの多い立ち上がり方をする曲なので、こんなにエッジィな「CATCH22」はなかなか……ちょ、これ音源出ないの?出してー!出せー!いや出してくださいお願いします!

アートと大村さんが交互にリフを入れたところも盛り上がったなー。アンコールで挨拶に出てきたアートはじわじわ引っ込み気味で、菊地さんに「シャイだからー」なんて言われてた。いやあ、いいもん観た……。

アンコール。MCはこのご時世不謹慎過ぎて書けません。でもなんだか勇気づけられたなあ。おおともっちと菊地さん、言うことが正反対なようでいて、ものごとに向き合う真摯な姿勢は同じだよなあとも思った。あと菊地さんが若くて綺麗な男の子をいじめるのが大好きだと言うことがよーくわかった(笑)類家くんと千住くんはいじりがいがあるでしょうなあ。

有事に聴く「MIRROR BALLS」は、心にじんわり沁みわたるスウィーツでした。

はー踊った踊った。でも、あのフロアのなかでいちばん踊っているのは菊地さんだよね。

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・セットリスト(暫定)大村さんのブログ参照
01. ジャングル・クルーズにうってつけの日
02. PLAYMATE AT HANOI
03. CATCH22 with Arto Lindsay
04. FOXTROT(多分)New York Girl(新曲?元ネタありそうだな…って、マイルスのカヴァーでしたー(無知を露呈))with Arto Lindsay
05. 構造I
06. CIRCLE/LINE〜HARDCORE PEACE
encore
07. MIRROR BALLS

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■その他メモ
・フジは類家くんが欠席
・7/31のリキッドは丈青が欠席(ソイルがフジだもんね)、代理にE.L.Fの成澤功章さん。リハもちゃんとやるよ!
・東京JAZZは大儀見さんが欠席

そろわないねー(笑)最初にフジ出たときも大儀見さん出られなくて三沢泉さんだったよね?東京JAZZどうなるかなあ。東京JAZZ、NKDSではなくDCPRGで出るってところにもちょっと驚きました。