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2010年08月06日(金)
ONE DAY AS A LION、『ドッコイ生キテル街ノ中』

■ONE DAY AS A LION@UNIT

フジではロキシーと丸被りだったのでこちらの単独を。しかしよくとれたな…有難うございました。と言う訳でUNIT満杯。ぐるじがっだー。

UNITに着いたら、前に停められていたワゴンからザックが出て来た。ちょ、開演30分前ですよ。リハ後どっかに出かけてたのかな。こういう場合キャー!とか言うてサインもらったり握手してもらえばいいんだろうか。出来ませんでした。いつもそうです。素のザックはとてもふんわりした雰囲気だった。このひとがあのRATMの…怒りの……ううーんなんだか連想出来ませんでした。ちょっと衝撃。

フロアはぎゅうぎゅう。過去唯一本気で死ぬかもしれないと思ったライヴが2000年のRATM@幕張で(未だにこれ更新されないわ…って、更新したくないわ……本当に走馬灯って見えるんですね)これトラウマになってるもんで、もうその時の恐怖が思い出され、まずは身の安全が保てることを第一条件に場所を探す。PA卓付近に柵があったんで、いざとなったらしがみつこう!とそこに決める。ちょっと段差のあるとこだったので視界もいい。しかし開演が近付くにつれここもぎゅうぎゅうになってくる。このエリアでこの圧受けたの初めてだ。スタッフが何度も「こちらの奥がまだ空いてます!」「動けるひとはこちらへ!」等と誘導している。怖い……。

後ろのおにーさんが「40分で終わるらしいぞ」と言ってる。ODAALはEP一枚しか出してないから持ち曲が少ない、ザックの性格からしてRATMの曲をこのユニットではやらない。大阪でも名古屋でも9曲、20時には終わっていたそう。19時過ぎにまず韓国のギターを作っていた職人さん?の挨拶があり、不当解雇を受けたことについてザックが共闘してくれる、この場を借りて皆さんにも実情を知ってほしい、協力してほしい、と言ったお話。そして19:20にODAAL登場。

果たして40分で終わりました。ステージに出て来たザックは帽子を被っており、出て来た時誰か気付かなかった(笑)。ああやっぱりRATMとは違うー、当たり前だけど。だってザックが笑うんだよ、ステージ上で!リラックスした雰囲気。かなり押されて怖かったけど、あ、こりゃヤバいマジで!て程にはならずなんとか最後迄ちゃんと観られました。暴れる以前にザックが何をやるのか?と見守ってる感じだったかな。

ex. マーズヴォルタのジョン・セオドア(Drs)と、サポートにロカストのジョーイ・カラム(Key)のトリオ編成。最初から上半身裸のセオドアがドラムをラフにしかし強力に叩き、そこにカラムの隙間を活かしたノイズが乗り、ザックが吠える。音の感じは、フラットな音程のヴォーカル(まあザックは唄う訳ではないけど)、シンセの単音使いや音質が似ていることから、NINの『Year Zero』をちょっと連想しました。なんだろこれって局地的な流行みたいなもんもあるのかしら…時期とか場所とか。アメリカに住んでるひとが今アメリカに対して抱いているもんが形になるとこうなる、と言った一例なのかな。たまたまかな。

ザックもKeyをいじり、セッションぽくなる場面も。しかし終盤マイクを握ったザックは縦横無尽に飛び回り、スピーカーに乗ってフロアを煽ったりして盛り上がりました。こうやって見るとこのひと腕長いねー。

終わって時計を見たらピッタリ20時。余裕でハシゴが出来る、助かった。

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■eastern youth『ドッコイ生キテル街ノ中』@シアターN渋谷 シアター2

うおー立ち見も完売。早めに整理券とりに行ってよかった。

イースタンユースの映像作品がDVDでリリースされるのを機に、2週間の限定上映。最終日になんと監督とメンバーの舞台挨拶があると言うことで、こんな機会滅多にないだろう!と出かけて行きました。だって3人がトークとかすんのよ…何喋るのよ……。どるさんが「吉野さん照れちゃって何話していいかわかんない!ってしこたま酒呑んで酔っ払って登壇しそうだよ」と言っていたが、まあほぼそんな感じでした(笑)。

皆さん(タモさんは遅刻したので控え室?で観てたとか)一緒に上映を観ており、客席から登場。フッツーに帽子被って荷物持ったまんま(笑)。吉野さんいきなり「ちょっと便所行ってきていいすか?」と出て行き場内爆笑。進行を任されていた川口潤監督が「時間ないのに〜」と泣きそう。しかし15分のトーク予定をちょっと延長していろいろ話してくれました。以下憶えているもの。記憶で起こしているのでそのままではありません。

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田森:僕だけ遅刻しちゃって。でも途中で入るのもあれだしさあ!皆が観てる前を、こう…それ嫌なんで、控え室にいた。もう帰りたい、眠い(爆笑)

(戻って来た吉野さん挙動不審。缶ビールが渡され呑み呑み開始)
川口:観てみてどうでしたか?
吉野:いや〜ふとってんなあ〜って……何俺?丸!って!キャー恥ずかしい!
二宮:ふとってる〜…恥ずかしい!客観的に見れない
川口:やっぱり見た目の変化は気になるものですか
二宮:ええ、自分大好きなもんで(笑)
川口:見た目と言えばタモさんがいちばん…髪型とか……
田森:だってさあメンバー皆坊主ってのもねえ!(場内爆笑)あと昔はシンバルの位置が高かったんだけど、だんだん普通に…スタジオに置いてあるまんまのセッティングに(笑)あ、これでもいいんじゃね?むしろこっちの方がいいんじゃね?と思うようになって。腰にもいいし(笑)

川口:吉野さん確かに倒れる前と後では見た目が……
吉野:うん、でもホントに…あ、死ぬんだなって思ったし。あたりまえなんだけど、人間死ぬんだし。アメリカでの事故の時にも思ったけど……。そうそう、俺が倒れる前後のところ、普通こういうとこあったら使うでしょ、大げさにって言うか…でもそういうことをしてなかったのが、うん、よかったな

(2003年アメリカツアーでの事故について)
吉野:「あ〜今日も移動長いなあ、たっりぃなあ〜」って乗ってたら、もうずーっとなんもないまっすぐな長〜い道で急にガクンって。で、ガガガガガって…あれ?あれれ?って言う間に。で、田森が…田森が運転してたんだけど「あ、ダメだ」って
田森:言ってねえよ(即答)
吉野:言ったよ。で、「ああ、運転してるひとがそう言うんならもうダメなんだ」って
田森:だから言ってないって!
吉野:言ったよ!
田森:「あ、ハンドルが利かねえ」とは言ったよ。「ダメだ」とは言ってないって!
吉野:いや言った。言ったよう!
川口:まあまあ、まあまあまあ
二宮:こうやってね、7年間ずーっと揉めてるんですよ(爆笑)

質問:エフェクターは何を使ってるんですか?歪(ゆが)ませる時の…
吉野:歪(ゆが)ませるじゃなくて歪(ひず)ませる、ね(笑)歪(ゆが)んだら困る(笑)えーと○○(失念)かな?あとビッグマフ。あんまりエフェクター使うの好きじゃないの
(これちょっと意外だった。効果的なところに効果的に使ってるってことかー)

質問:この前倒れた時と、アメリカでの事故のどっちが「死ぬかも知れない」と思った度が高かったですか?(おいおい笑)
吉野:あ、それはこの間の。ほんっとうに苦しくて、救急車呼んだしね。事故の時はあれっ?と言う間にひっくり返ったから

質問:ライヴの時、吉野さんの後ろに置いてあるおうちはティッシュ箱入れなんですか?(笑)
吉野:あれはファンの方がくれて。組み立て式だったの、手紙と一緒に。で、なんだこりゃって組み立てたらおうちになってー。で、それ以来ずっと飾ってて。そのうちいろいろごちゃごちゃと…って、俺が置いてんだけど。で、今ティッシュ箱隠しみたいになってる(笑)。あとそういえばアメリカでお面買ったんだよね、でもそれ家に置いてもな〜んか馴染まなくて。もう捨てちゃおうかって

質問:これ以前の、昔の映像ドキュメントを出す予定は?
川口:機会があれば…前回Vapから出した時は自分が撮ってない素材も合わせて編集したので、またそういう素材を提供してもらえれば自分がまとめてみたいですね。今回ライヴメインにやって、オフショットが少なかったので今度はそっちを多めに、とか
吉野:全編オフショットとかね(笑)

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さて本編ですが、上映されたのはDVDのDisc1に当たるライヴドキュメンタリーです。若干内容も違うとのこと。まだDVD観てないのでどう違うかは判りませんが、すごーく映画ー!て感じでしたよ。ライヴ、メンバーのオフショット、ライヴに来ているひとたちのコメントで構成。いやもうライヴシーンでは泣いた泣いた…いやー映画館で観られてよかった……。エンドロール前にバンド名とタイトルがバン!と出る編集も格好いい。

川口監督は、今冬bloodthirsty butchersの映画も公開になるので観てみようかな。今年はシアターNづいてるなあ。と言うか川口監督って『77BOADRUM』がデビュー作なのか。ええ、これはちょっとすごいんじゃないの…注目しておこう。

トークで言われていたようにオフショットは少なめですが、短いシーンを効果的に入れ込んでいました。トークで吉野さんが仰ってましたが、吉野さんが倒れる前後の流れが控えめでしかし伝えることはしっかり伝えていて、その“語らない”場面こそが何よりも雄弁だったように思います。倒れるちょっと前の千葉での楽屋の様子、その後退院してから荻窪の街を歩く様子。その後ろ姿。そしてアメリカでの事故の様子。映像を見たのは初めてだったのでショックだった。よくこの状態で、軽傷者だけで済んだなあ……。この2年後に同じくアメリカツアー中の交通事故で亡くなったチャイナさんのことも思い出した。うっかり死ぬことは判っている。意外とひとは死なない。でも簡単に死ぬ。その違いは何なんだろう。それが判れば悩むこともないのにね。でも生きている限り、悩まない訳にはいかないのだろう。

そうやってバンドは今日も進む。ドッコイ生キテル街ノ中。

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■この日は結構忙しかったのだ(当社比)
イースタンの整理券を朝から取りに行って、ポール&ジョーのねこリップを買いに行き(予約がすぐなくなりあとは8/6の一般発売先着順と言われたので)、MIOさんに整理券渡して、一旦帰宅して片付けやらして、UNIT→シアターN、と言う一日。流石に電池が切れて土日は寝たきり。完全に夏バテだ。参った。