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2010年04月30日(金)
『中山祐一朗 スローリーディングスタイル』

『中山祐一朗 スローリーディングスタイル』@スローコメディ・ファクトリー

般°若に来た時、このお隣のお店は何なんだろう…と思っていました。夜じゃないと開いていないんですよね。ここらへん昼にしかうろうろしないから知りませんでした。スローコメディ・ファクトリーはイヴェントもやっているビールバーなんだそうです。

今回阿佐スパの中山さんがリーディングをするとのことで行ってみました。定員35名、すげいレア。お客さん女性ばっかり、にゃきゃやまさんのモテっぷりを見た(笑)。

いろいろ出た案から、中山さんに縁のあるひとたちに『眼鏡と中山祐一朗』と言うお題で書いてもらったテキストを読みますと言うことで、一時間予定でゆったり始まりました。合間合間に、中山さんがテキストにまつわる裏話を挟んだり、文献の元となった出来事について説明したりしているうちに時間は大幅にオーバー。「これも読む予定だったんです、せっかく持ってきたからやっぱり読む」と『食』にまつわるテキストも読み、二時間超のイヴェントになりました。得した気分。

その『眼鏡と中山祐一朗』の執筆者、ちょう豪華。篠井英介さんのテキストが出た時はビックリした!河原総代や千葉雅子さん、中村まことさん、イケテツと猫のホテルの面々、福田天球さんや山内圭哉さん、村岡希美さん、新井友香さん等々。皆が皆その人柄が浮き彫りで面白いのなんの、そしてそのテキストから浮かび上がる中山祐一朗と言う役者の人柄の面白いこと!殆どのひとが「思ったことを全部口に出す」「言わなくていいことを言う」「頭の中で思うだけにしていればいいのに…」「こどもがそのまま大きくなった」と書いているのがおかしくておかしくて。「こういうのは事前に内容を知らない方がいい」と、中山さんはほぼ初見で読んだそうで、読み乍らしどろもどろになったり、「そんなつもりは…」と言ったり、あげくの果てにはその言ったことを憶えていないと言う、あまりにも中山祐一朗なリーディングでした(笑)。

とは言うものの、寄稿者の人物評や思い出話をぽつぽつ話し、その中に彼らへの敬意を折り込むと言う気配りを見せる大人な面(笑)もあり、中山さんの魅力がよく感じられたイヴェントでした。楽しかったー。イケテツに対してのあれやこれやがよかったな。ギャラも殆ど出ないような頃から一緒に芝居をしてきて、今こうやってお互い違うフィールドで活躍している。河原さんとの関係もそう。

それにしても中山さんの食への興味と言うか執念を思い知ったな…(笑)楽屋で薫製作って嫌がられているって話はよく聞いていたが。で、それをすんげー長塚くんが嫌がっていて、演出家としてもいらついていて、でも出来上がった薫製を食べたらそれがあまりにもおいしいので結局怒れず今に到るって話が面白かった。いつか料理本の材料表を絶叫朗読する前衛公演をやってみたいそうです。そりゃ観たい!