
I'LL BE COMIN' BACK FOR MORE
kai
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| 2009年05月12日(火) ■ |
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| THEATER/TOPSのはなし その2 |
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一ヶ月経ってしまった…その2。
■プラチナ・ペーパーズ『ピカレスク・ホテル』 TOPSと言えばこのシリーズがいちばん思い出深いなあ。2から観ました。 ・2 19920304 ・3 19921009 ・4 19930417 ・5 19931015 ・6 19940701 ・こちらはプラチナ・ペーパーズのデータベース あの狭いTOPSで(笑)ベルボーイが席迄案内してくれ、音楽はピアノの生演奏。架空のホテルの一室で起こるショートストーリー、男女のふたり芝居二本立て。常連だった西牟田恵さんの魅力満載の公演でもありました。 個人的に印象に残っている話をひとつ。 当時よく会っていた制作さんがおりまして、彼女はTOPSにもちょくちょく出入りしていました。同じ頃、西川浩幸さんがTOPSでバイトをしていて、一度だけエレベーターで一緒になったんだそうです。西川さんはもうキャラメルボックスで活躍されていましたから、芝居をある程度観ているひとは顔を知っている。「わー西川さんだ」と思ったそうなんです。 数年後、ある呑み会に彼女が出かけたら西川さんもいらして、「はじめまして」と挨拶したら「TOPSでお会いしましたよね?」と言われたそうです。西川さんの特技は「ひとの顔を一度見たら忘れない」(今はどうなのかな?)。本当だったんだ!とすげー驚いたそうです。 そんな彼が出演者として、TOPSのステージに立った時は本当によかったねえと思った!とのこと。いい話だ。
■プラチナ・ペーパーズ・CURATE246-T ・『シークレット・ブーツ』19951005 西牟田恵さんの企画公演。旗揚げがTOPSでした。毎回いいメンツ呼んでましたよねー。
■南河内万歳一座 ・『秘密探偵』19920719 ・『賞金稼ぎ』19931122 ・『百物語』19940608 TOPSで観た中でいちばんステージ上の密度が高かった(笑)毎回二十数人の劇団員がどかどか出てきましたからねー。夏に観るともう全然エアコン利かなくて、しかも前の席だと役者さんの汗が飛んでくると言う(笑)唾もな! 青山円形劇場で東京初演を終え評判になっていた『青木さん家の奥さん』は、その後 ・南河内番外一座“偉大”スペシャル『青木さん家の奥さん』19921221 でやってきました。
そういえば、今秋『青木さん〜』を平田さんが演出、『S高原から』を内藤さんが演出するんですよね。面白そうすぎる。“世界一静かな『青木さん家の奥さん』”、楽しみすぎる!
■自転車キンクリーツカンパニー(あーこの頃はもう劇団公演じゃなくなってるのか) ・『絢爛とか爛漫とか』19930811、19930828、19930829 ・『ポルカ TOKYO STYLE』19960314 (トークショウ『稽古場というもの』19960310) ・『休むに似たり』19980311 ・『またもや!休むに似たり』20000720 ・『人形の家』20031004 じてキンは安心してチケットが買える劇団でした。打率がいいと言うか、いつ観に行ってもどの席から観ても楽しめる芝居を作っていました。 それは鈴木裕美さんの「私はこの作品をこう見せたい」と言うハッキリとしたヴィジョンが、解りやすく視覚化されていたからだと思います。蜷川さん直系でもあるのかな。今はどうか知らないけど、役者の立ち位置の角度や動きもかなりディレクションされていたとか。ご自分で“建築型”と仰ってましたね。あと「私のは吉本新喜劇だから」とも。
■双数姉妹 ・『H・C・E』 19940428 大隈裏から初めて出た公演だったので、観ているこっちも緊張した。 ・『コサック』 19950515 タイトルに因んでカーテンコールにコサックダンスを毎日やっていて、小野さんが膝を壊したと聞きました(苦笑) データベース見てて思い出した。そうそうこれ、ダブルキャストで堺雅人さんと井ノ原快彦さんが出てたんだよ!私が観たのは堺さんだったんだけど、数年後キャスト表見てて「この井ノ原快彦って…いのっち?」ってすげー驚いたんだった。しばらく同姓同名の別人だと思ってたけど、いのっちだそうですよ。このひと昔から芝居にはとても熱心だったんですよね。
■OMSプロデュース ・『ともだちがきた』19970308 これで初めてにゃきゃやまゆういちろうを観たのですが…いやあもう「なんか粘着質なともだちだわ…吹越さん気を付けて!」と思った記憶があります。いや役がですよ、役が!この頃彼はまだオッホ!のメンバーでした。数年後阿佐スパで再会する訳ですが、同一人物と気付いたのはそのまた数年後のことでした。
■小ネタ ・トイレ 数少ないわ水の出が悪いわ荷物置くとこも提げるとこもないわ(数年後ドアにフックが付いたがこれがつるつるで荷物がひっかからないと言う使えないものだった(笑))でこれだけは馴れなかったわー。近所にあった紀伊國屋で済ませておくと言う妙な知恵が付きました(紀伊國屋さんすんません)最終的にはどうなってたんだろう。 ・消防法 時効かな?今思うと絶対ひっかかってたよなと思う公演がいくつかあったですよ。友人が行った某公演では立ち見もみしみしに入れて、ラッシュ時の山手線くらいだった、片足爪先立ちで観た、って(笑) ・階下の喫茶店 観劇後よく使ったー。関係者さんが打ち合わせに使っている場にもよく遭遇しました。
大人計画は一度も観られなかったなあ。山の手事情社はチケットとってたのに行けなかったんだ。それにしてもこうやってみると…自分の観劇土台はTOPSで培われたと言ってもいい。あの小さな空間で、緊迫した芝居中にお腹が鳴ったらどんなに恥ずかしいかとか(笑)あれだけ席間が密着した会場で開演に遅れたら、上演中に物音を立てたらどんなに周りに迷惑か、舞台に影響を与えるかとか。観劇に際しての集中力はここで身に付いた。と言うか、それだけ面白いラインナップだったんだと思います。
野田さんが何かで言っていたけど、「決して安くはないチケット代を払って、狭いところに押し込められて、飲み食いも身じろぎも出来ずただただ息をひそめて観」る、不経済とも無駄とも言える行為にとりつかれたのは、お互いの息づかいすら伝わるような近距離で繰り広げられる絵空ごとが、真実に変わる瞬間を目の当たりに出来たこの劇場に出会えたことが大きいと思います。
この劇場で数々の芝居を観られたことに感謝します。そして願わくば15年後、ニューTOPSがオープンしていますように。そしてそこで『老境サンシャインボーイズの「リア玉」』が上演されていますように。
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