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2006年02月11日(土)
『間違いの喜劇』+PRODIGYのチケット譲ります(泣)

彩の国シェイクスピア・シリーズ『間違いの喜劇』@彩の国さいたま芸術劇場 大ホール

お〜も〜し〜ろ〜か〜っ〜た〜。

シェイクスピア初期作品。矛盾や破綻が多い構成ですが、笑って笑って心があったかくなってニコニコ帰れるかわいいお芝居です。そして松岡和子さんの訳がいいー!リズムがあって心地よく、軽妙な言葉遊びにゲラゲラ笑い、甘い言葉には胸がきゅーん!切ない言葉にはほろりー!

そしてドローミオ兄弟役の高橋洋くんがすごくよかった…喜劇的な役は初めてじゃないかな?出ずっぱりで、言葉遊びの台詞も自在で客の頭にするする届くし、身体をフルに使ったヴォードヴィリアン的な動きも切れる。そしてストーリーを引っ張るあのエネルギー。比較的前の席で観ることが出来たのですが、どんどん汗だくになって行く。台詞の量も膨大だし、双子の両方を演じるので素早い転換が必要だし、体力的にはすっごいキツいんじゃないかな。舞台裏では酸欠とかになってそう…。なのにいっぱいいっぱい感がないよ!すごいよ!

ドローミオ兄弟は親御さんと再会することはないんだよね…主人には恵まれているけど。そこが切なかったな。お互いしかいない。それでも幸せそうに、抱き合って退場する。またそういう切ない表現が巧いこのひとは!喜劇なのに、このシーンは泣いちゃったな。

まあ、あれだな…。人間に、物理的な孤独は有り得ないからな…。天涯孤独といってもね。肉親がいなくてもね。生活するってそういうことなんじゃないかな。人生は続く。

やーもうなんかねーいろいろ感慨深いものが〜(涙)高橋くん、『ハムレット』の後辺りから発声と滑舌ががらりと変わったんだよね…格段に聞き取りやすくなった。もともと声がいいし、感情を声に載せられるひとなので、鬼に金棒でっせ!

ああ高橋くんのことばっかり書いちゃってるよ!皆よかったですよ…。発声と言えば小栗旬くんの発声もよくなったねー。格好よかったです。周囲に翻弄される役なので、如何に自然体でその状況を受け入れられるか。出しゃばっておかしなことをしたりするいやらしさがないところがよかったな。変に色気を出してないと言うか。地味な作業だけど大事なことだと思います。若いのにしっかりしてるなあ。

そして鋼太郎さんがやっぱよかった…息子とその従者を発見した時の表情の変化とか、妻と再会した時の仕種とか。アンティフォラス弟(終盤の小栗了さんが演じた方)のおでこや手にキスするシーンが、すごい綺麗だったー。一連の動作が流れるように綺麗なの。このひとタイタスでも舌を切られた娘にキスするシーンがすっごい美しかったもんな…大人の色気だよ!タイタスの再演楽しみだよ!

蜷川常連組が多いキャスティングなので、劇団みたいな安定感があります。若手とベテランのバランスもいい。ドキッ☆男だらけのシェイクスピア第2弾ですが、女形の役者さんが喜劇だと映えますねー。デフォルメして見せているので、男はああいう風に女を見ているんだと我が身を振り返ったりしましたよはっはっは。山下さんの脚がキレーでドキドキした(笑)山下さんと内田くんは、役作りの一環?で自作のお弁当持参で稽古場に来ていたそうですよ(笑)

蜷川さんはここ数年喜劇も積極的に手掛けていますが、笑いの中にもじわっと来る寂しさみたいなものがこっそり入っている。最初に「蜷川が喜劇を!?」と話題になったのは『真夏の夜の夢』を演出した時ですが、これもラストシーンにはゾッとさせられたし。楽しい時間があればある程、それがいつかは終わると判っているから、笑い乍らも涙が出そうになる。あの感じ、大好きです。

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■これで検索して来られても
「阿佐スパの伊達くんとごはん」
誰!何!むしろ私がご一緒したいよ!
て言うか何でこれでウチが引っ掛かるのか。お役に立てなかったことでしょう…

■ところで
17日のPRODIGY@STUDIO COAST行けなくなりました。仕事だ!確実に間に合わない!遅刻ですら完璧に間に合わない!誰か行がねが〜。イワトビペンギンみたいなヴォーカルと、男前なトラッカーと、おっきな黒目ちゃんダンサー(ダンサーかい)が観られるよ〜。グレイテストヒッツツアーなんで選曲もいいんじゃないでしょかー。キー!
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