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2003年08月17日(日)
八月納涼歌舞伎 第3部『神楽諷雲井曲毬 どんつく』『野田版 鼠小僧』+α

八月納涼歌舞伎 第3部『神楽諷雲井曲毬 どんつく』『野田版 鼠小僧』@歌舞伎座

夏恒例の3部制興業、全部観たかったんだけどお金も時間も余裕がありませんで(泣)

『どんつく』は、田舎者とからかわれていたどんつくが、郷里の田舎踊りを披露して場を盛り上げ、やがては総踊りになるめでたい雰囲気の踊り演目。『奴道成寺』を観た時にも思ったが、この手のリズムものって、古典がどうこう言う前に音が格好いい!うずうずしながら楽しく観られました。

そっしって、『野田版 鼠小僧』!『野田版 研辰の討たれ』から2年、こんなに早く野田版歌舞伎の新作が観られるとは。今回ものっけから客席乱入→幕を3層に使った劇中劇と言う導入部分のスピード感溢れる掴みはすごかった。毎度のことですが鳥肌もんです。後ろのおばちゃんが「まあ〜、そういうことだったのね!面白いわねえええ!」と大層大きな声で驚いてらっしゃいました(笑)

河竹黙阿弥の元テキストがあると言うこともあり、野田さんにしては人情よりの甘いお話なんだけど、裏切り、勘違い、大衆の無責任さと言った部分は流石このひと、厳しい。怒りがいつでも根底にある。

とは言うものの、しっかり歌舞伎を遊ぶ部分も見せ、三太=サンタが師走の24日に小判を撒くシーンは大ウケ。現在『阿修羅城の瞳』を上演中の新橋演舞場ネタも盛り込んでおかしかった(『阿修羅城〜』側でも歌舞伎座ネタをやってるそうです(こっちはチケットとれなかったんだよ〜)。回り舞台も使いたいだけ使います。役者さんたちの運動量は並ではないので、ちょっとヒヤヒヤしながら観る部分も…いや、勿論役者さんたちはもたついたりしてはいないし、観る分には存分に楽しんでいるんですが。千秋楽迄、全員怪我とかなければいいなと。

愚かで間抜けだけど、な〜んか憎めない主人公・棺桶屋三太を勘九郎さんが無二の存在感で演じていました。ヤなやつだけどおかしみがある。研辰もだったけど、「ちょっとはいいとこもあるんじゃん!」と思った途端に破滅しちゃう侘びしさ、儚さを出しつつ、それでいて「生きてみるのもいいもんだな」とちょっと前向きにさせられるのは、勘九郎さんの明朗な気性が反映されていると思う。

えーと、あとこれ言うと怖いかなーと思いつつ…三津五郎さんにあの台詞を言わせるのって、どうなの…?(笑)

勘太郎くんは色気があるなあ。走る姿が粋。あとやっぱり、あの中にいると現代っ子の体型。遠くから見ても目立つ。七之助くんの女形も面白すぎました。衣裳はひびのこづえさんで、獅童さんが着ていた幽霊装束がロックスターのようで格好よかった(笑)

そうそう、猫背椿さんが観にいらしてました。格好えがったー。

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■お菓子 その1
向田邦子さん御用達の和菓子店・菊家で水ようかんを買う、と言う長年の目標が達成出来ましたー。開店時間に行けなかったり、開店時間に行った筈なのに閉まっていたり、開店日に行った筈なのに閉まっていたり、でも電話して確認するのは嫌で、フラッと行って買う、と言うのが目標だったので(なんだそれ)
お、おいしゅうございます。品のいい味〜。また食べたい!でも向田さんがエッセイに書いてる通り、「一度に1個食べるのがいい、夏にだけ食べるのがいい」ので欲張らずに次を楽しみにしようっと

■お菓子 その2
ブラックモンブランはちいさい頃からよく食べていて、上京してからも近所のスーパー=サミットで売っていたので全国どこにでもあるもんだろうと思っていたら、九州のアイスだったのね。で、関東ではサミットでしか売ってないと。佐賀県製造だそうで。はなわくんが食べてる姿が新聞に載ってました。
そこで思い出したんですが、ウチの田舎(宮崎)ではブラックモンブランと同系のアイスでアルプスメイトってのがあったんですよ。どっちかと言うとアルプスメイトの方がメジャーだった。これはこっちでは見かけないんだけど、どこのアイスなんだ〜。思い出すと無性に食べたくなる