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2003年04月12日(土)
『電話でアモーレ』

英国紳士ファインズ強化週間が続いておりましたが、わたくしムンムン部の活動もしているのです。

ムンムン部とは、ムンムンな役者さんを愛でる部。対象はベニシオ・デル・トロさん、ハビエル・バルデムさん。ガエル・ガルシア・ベルナルくんが予備軍です。こんな暑苦しい部に入ってみませんか!いつでも部員募集中。

で、そのハビエルさんの出演作でずーーーーーっと探していた『電話でアモーレ』、やっと観ることが出来ました!これ日本版のビデオ出てなかったんだね、見付からない訳だ。タイトルがタイトルなのでビデオ屋さんでも「ありますか?」って訊けなくてね…この度スカパー・シネフィル・イマジカchでオンエアされたものを観せて頂くことが出来ました。MIOさん有難う!アメリカ版とスペイン版があるそうで、こちらはスペイン版らしい。

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役者の卵ビクトルは、今日もオーディションに落選ししょんぼり。宅配ピザのバイトも首になり、いよいよ田舎へ帰ろうとしたところに舞い込んだハリウッド作品出演のチャンス!役者修行も兼ねてテレフォンセックスのバイトもスタート、ゲイの顧客を得て運も向いてきた。ところがその顧客の妻と名乗る女が出てきた頃から謎の事件に巻き込まれ…?

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いやーっ面白かった!サスペンスもラブもお色気もスリルもてんこ盛り!ハラハラドキドキワクワクの115分。皆笑顔で大団円!

ハビエルさんの魅力が満載です。あ〜こりゃ楽しいわ〜。こんなに冴えない役初めてみたよ!坊ちゃん髪型が!アラレちゃん眼鏡が!ギンガムチェックのシャツが!こんなにも〜、こんなにも似合うなんて〜!ビクトルの普段の姿がこうなのね。無茶苦茶冴えないの。でも彼は役者なのだ!ハリウッド作品の求める“典型的スペイン男”も、ムンムンスイッチをオンにすればお手のもの。このチャンスは絶対無駄にしないぞう僕(今回の役は“俺”じゃないよ“僕”だよ〜)頑張るぞ!って瞳キラキラ!そしていざと言う時は頼りになるのだ。

捨て犬アイズチャンピオン(当社比)の本領も発揮。ハリウッドのキャスティング・ディレクターと面接する時、マネジャー(この姉御格好よかったわー。殺し屋とも交渉しちゃう度胸のよさ、強気のスペイン女!って感じで)に言われてムンムンスイッチを入れるんだけど、ちょろちょろ捨て犬アイズが顔を出すんですよ。キャスティング・ディレクターが「無名の役者はねえ…」とか言ってる時にショボーンとかなって「落とされちゃう?落とされちゃう?」って感じでちいさーくなってちらちら見上げてんの。うがーかわいいぞう!かわいいぞう!なんでいつも涙目なんだ!

ミュージカル?のオーディションで唄い踊る姿も貴重です。むちゃむちゃ冴えません。バリトンの歌声が聴けたのは嬉しかったけど、これは不採用になるよね…(ごめん)っつうくらい冴えない。いやーすごいわ。すごい役者さんだ。役者を演じる役者ってのも面白かったし。「僕は役者なんだ」って台詞もクるなあ。そう、役者なんですよ。

ハリウッドシステムへの皮肉も効いてて思わずニヤリ。ハビエルさん本人はマイペースで、『夜になるまえに』以降もマドリードを拠点に活動しています。そんなところもいい感じ☆

いやいや躍動するスパニッシュの生命力と言うか、すごく元気が出た。観られてよかったよう!嬉しかったよう!マヌエル・ゴメス・ペレイラ監督とハビエルさんが組んだ作品はすごく好きだー。『スカートの奥で』も切なくてよかった。あと1本一緒にやってるらしいんだけど、日本では公開されてないみたい。観たいよー。