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2003年04月02日(水)
もうリピートしてるし

『スパイダー 少年は蜘蛛にキスをする』@新宿文化シネマ3


自分の記憶力のダメッぷりに愕然。

初日を観たあと解禁〜!とばかりにネタバレの記事を読みまくり、サイト巡りまくり。で、種明かしとしての話は解ったんですが。以下その話をしますので未見の方は読んじゃだめ〜!観る気のないひとはどうぞ(…それも寂しいが)。










模範的な正解:自分の両親の性的側面を受け入れられずスパイダー=デニスは母親を殺害し、父親が愛人とともに母親を殺して埋めたと思い込む。恐らくこれが原因でデニスは精神病院に送られる。数十年後そこから出てきたデニスは社会復帰の準備を始めようとするが、滞在している施設の前にあるガスタンクを目にしたことから、ガスを使って母親を殺したトラウマが甦りまた混迷の道を辿る。と言うことらしいんですが。成程〜とも思ったんですが。

しかし〜ここで気になるのは、両親がどうもうまく行っていないシーンが何カ所か入るじゃないですか。これはどこ迄がスパイダーの妄想なの?一緒に酒場に出かける時の様子や、(最後の種明かしの方で)母親が死んだ時の父親の嘆きようからして、ホントは仲のよい両親だったんじゃ…って思ったり。となると両親の不仲→父親が愛人に走る、または娼婦が父親を誘惑→両親の不和、の図式はどこ迄が有効なのかなあとか。父親が出ていって、そのあとを母親が追って家を出るシーンのあと、スパイダーの妄想ではああなるけど、実際はどうなっていたのかなと。ここから母親に替わって愛人が家に入ってくるし。

そこらへん、おとなスパイダーとこどもスパイダーのどっちか片方しかいないシーン、または両方いるシーンに規則性があるのかなとか思ったんだけどそうでもないようで…って、そこ迄考えない方がいいのか?もともと混乱した頭のひとが辿る話だし。

と、すっかり思うツボですよ…最初にこどもスパイダーをからかう娼婦は、実はイヴォンヌ(愛人=ミランダ・リチャードソン)とは違う役者が演じてるんですよ〜と教えられてから気付く始末。ほ、ほんとだ〜!髪型とメイクにすっかり騙された…あとウィルキンソン夫人(寮母)も時々入れ替わってたじゃないですか。階段を降りて外出するシーンのとこ、最初はイヴォンヌで、視界を遮る壁を通過したら本来の寮母さんになってたり…する?気のせい?ああ踊らされてる!

と言うわけで、母親、愛人、そして時々寮母を演じたミランダ・リチャードソンってすごいな!と(笑)すっかり混乱させられました…見かけだけでなくて声のトーンから全く違ったしね…イヴォンヌの下衆な笑い声は今でもくっきり耳に残ってますよ。すごいよ〜こわいよ〜。

ああ、これ1回目は話を観て、2回目はファインズ鑑賞よ☆なんて思ってたのに予定が狂ってるよ!確認したい項目が沢山出てきて…(泣)そしてスパイダーが「ママ…」って言ってるシーン山のようにあるじゃん!(初日の感想頁参照)私が好きなのは「僕からママへの贈り物〜」とか言ってるとこですよ!ちょっと、ちょっとだけ表情が和らぐでしょ!この顔が好きなんじゃ〜!あと砂糖をどんどん入れるとこも好きだ!あとこどもの頃から拾い癖はあったのねとか、そんなとこも確認しつつ…もう何が観たいのか判らなくなってきました。アホです。

でもねえ、気になる部分が多いと言うことは面白いと言うことなんだろうとも思ったり。時間過ぎるの早かったもんなあ。まあダメなひとはダメだろうけどね。デニスの心情を考えるといろいろね。考えても仕方ないんだけどさ…(悶々)いやあ、ひとごととは思えないですわ。怖い!ひとごとと思えるひとがむしろ羨ましいね!健康だね!でも私が好きなのはこういうのなんだよ〜。ほっといてくれ(自暴自棄)ひとにはオススメ出来ないわー。好きなひとは好きだと思いますが。実はもう1回くらいはリピートしたいです、私は(笑)

実は今日は『戦場のピアニスト』とどっちをリピートしようかな〜と考えてて、雨が降ってたからこっちにしたんですよね…ロンドンの話だしとか思って。もうどんより気分ですよ(笑)今回観た劇場は音がおっそろしく良く、しかも下手側の席だったので、精神病院でじいさんが暴れるシーンの叫び声とかガラスの割れる音(これが下手側のスピーカーから突然大音響で鳴る)がすっごく近くて怖かったです…。