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2002年07月08日(月)
予告編

メルセデス・ベンツCMにベニシオさんが出ているそうだ(マイケル・マン監督作品)。架空の映画『Lucky Star』のトレーラー(予告編)と言う設定。オンエアはイギリスのみ。うわーんなんでだよー。web上で観るならこちらで↓

『LUCKY STAR』

トレーラーと言えば、『青い春』の予告編を最初に観たのは、『夜になるまえに』を観にシネマライズに行った時だった。『特報』と言う形で、20秒くらいのもの。タイトル、監督、主演のクレジットと、かけ声、手拍子。本編映像は皆無。

これが凄く良かった。あの手拍子がベランダゲームのものだ、とは最初は判らなかった。少しして「あっ」と気付いた途端に鳥肌がたった。原作は読んでいないひとでも、あの奇妙な予告編は印象に残るものだったと思う。

次に『アメリ』を観に行って、本予告を観た。1分半くらい。TMGEの音楽がズッパまっており、「うわっ、これは期待!」と思ったが、まもなく「若手人気俳優総出演!」「無感情な日常」「退屈な日々」「淀んだ教室の空気」てなテロップが流れてきて「……」。う〜ん?怪しいか?一歩外せばダサダサになりそうだ…。

で、不安半分期待半分で観た初日。大当たり。かなりギリギリだ。危ういバランス感覚が絶妙。この“バランス感覚”は個人差があるので、ひとによっては笑ってしまうかもな。しかし豊田監督のギリギリさは、とても魅力的だ。

予告編は難しいな。逆に予告編が本編より断然面白かったって事も多々あるしな(笑)

そんな訳で『青い春』に相当ハマっております。ビジュアルシネブックも面白い。松本さんの描き下ろしも掲載されているし。映画本編を観た直後は「原作からうまい具合に飛躍してるなあ」と言うか、原作の影におびやかされていないなと言う印象だったが、それは脚本と演出の咀嚼力の成せる技だったんだなと思ってきた。松本作品のモチーフはしっかり“在る”のだ。原作となった短編集だけでなく、『GOGOモンスター』の素材も巧く取り入れられている。登場人物のルックスは歩み寄っていないが、松田くん演じる九條を始め、役者たちは作品中で活き活きとしている。松本さんが新しく描き下ろした映画用のポスターの九條は、松田くんの表情をしている。

対して『ピンポン』。登場人物そっくりのルックスを作り上げており、参加者の原作への愛が感じられる雰囲気だが果たしてどうなるか。楽しみでもあり不安でもあり。