初日 最新 目次 MAIL HOME


I'LL BE COMIN' BACK FOR MORE
kai
MAIL
HOME

2002年03月25日(月)
ハシゴのつづき

某議員の緊急生出演やら記者会見やらでアカデミー賞のニュースが大幅削減。フジテレビ、0:30からオスカーやりますって言ったじゃんかよーうそつきー待ってたのにー!(泣)ハル・ベリーよかったねーおめでとー。録画頼んでいるんで届くのが楽しみだー。ベニシオさんのプレゼンターっぷりがはやく観たいよ!

さて昨日の続きです。


『ドロップ・シネマ・パーティー プログラムB』@テアトル新宿

*****************************

特別上映『留守番ビデオ』監督:篠崎誠
『New York New Yoku』監督:川上徹也(望月六郎クラス)
『青の写真』監督:松田龍樹(村本天志クラス)
『命の響き』監督:村越繁(篠崎誠クラス)

*****************************

昨日友人に「あんたもああいうのばっかり観てないで…」と言われたのは「レイトショーでやってる『自殺サークル』に行きたーい」と言ったからです。いいよひとりで観に行くよこれは…。で、1週間限定のこちらを優先。

講師である映画監督・CMディレクターが監修した短編を発表するENBUゼミムービーセレクション2002。いわゆる生徒の発表会です。が、予想以上にレヴェルが高かった、お金払って観る価値アリでした。

映画館に到着したのは21:30過ぎ。1本目の特別上映、篠崎誠監督作品『留守番ビデオ』の途中から入る。これ何分の作品だったのかな、20分くらい観ましたが話の流れは何とか把握出来ました。篠崎監督の作品って1本しか観た事なかったんだけど…うわー…あの『忘れられぬ人々』の、霊感商法のいや〜なシーンをずっとやったって感じって言うか。不気味感を出すのがうまい!も〜うぞわ〜って感じ。絶対監視カメラとか付けたくないわとか思ったね!留守電でも無言メッセージが入ってると気持ち悪いもんなのに、ビデオで人物が映ってた日にゃあ!ドアを撫でまわしたりしてた日にゃあ!ビデオの粗い画像が効果的でした。音声がやたら悪かったのが難。

『New York New Yoku』はゴーカN.Y.ロケ。双子ビル(WTC)が映っている。いつ撮ったんだろう。それともこのシーンだけ後付けなのかな。

『青の写真』はいい話だった。大学の写真部室の靴下臭い感じも良く出てた(笑)。プロでやっていこうか、それ以前にプロを目指しているのか、そもそもプロになんかなれるのか、主人公のグラツキ具合がいい案配でした。台詞もいちいち機微に富んでて面白かった。

さてこれが目当てでした『命の響き』。なんだこの豪華出演者は!とは言え出演者が豪華なだけで全然面白くない作品ってあるじゃん…あれとかあれとかあれとか(笑)ちょっと不安だったんですが、これは面白かった!田中要次(BOBA)さん扮する、奪われた拳銃で妻を撃たれた刑事がハリセンで犯人(森下能幸さん)を懲らしめる話。「夫婦漫才やりたいんだよう」「警察辞める時手帳と銃を返すだろう、あれがやりたいんだよう」「命を粗末にするなあ〜〜〜〜!!!」なんだよオモロキャラかよ!奥さん撃たれた時はどうなる事かと!

シンプルなストーリーをしっかり観せられる技量があった。オープニングやエンディングの編集もテンポよくて引き込み感があって、度胸のいい演出。青木富夫さんにハリセンの舞をさせるなど、ようやるなと思った(笑)。青木さんてチャーミングだね。撮影も音響もクリアだし楽しめた。

BOBAさんの同僚、大森立嗣さんと鈴木卓爾さんの刑事(デカ)コンビがよかったわー。格好よく登場したけど、あとはなんにもしないで缶コーヒー飲んでくっちゃべってるのな(笑)「あの犯人は菜畑目さんが捕まえるんだ、俺たちは手出ししない」なんつってな。立嗣さんは大森南朋くんのお兄さん、麿家の長男です。やっぱ兄弟だ、似てる!口端をクリって上げる笑い方とか、身のこなしが綺麗なとことか。ち、血筋?あとオシャレだー!ジャケットとかパンツのラインの凄く綺麗なものを着ていて、それが似合う。カッコつけてる訳でもなく、ごく自然に地べたに座ってタバコ吸ってるシーンがサマになってる。身体の線が綺麗だね。肘とか膝の曲げ具合とか。友人に「あのひと塚本(晋也)さんかと思ったー。似てない?」と言われて株がますます上昇しました(笑)。言われてみれば頭の丸さとか似てるかも。おでこの感じとか。声もいいです。

さてもうひとつの目的はこれでした、高橋洋さん。やっぱり…脚本家の方だったよ…佐藤佐吉さんとコンビの借金取りで出てました、脚本家コンビだね。はあ〜、高橋くんは今どこで何をしているんだ。年末に『マクベス』再演だけど、出ないかなあ…マルカム誰がやるのかなあ…月川くんだったりすんのかな、流れとしては(泣)。ああ勿体ない勿体ない!あんな降板の仕方をしただけに、リベンジも『マクベス』で果たしてほしいもんですが、まあ本人の気持ちなんて誰にも解らないしね。しょんぼり。

上映作品中、画像と音声がクリアだったのがこの作品だけってのは何でだろう?他作品の、明らかに効果目的ではない音の悪さや画像の粗さって単に技術や予算の差とは思えないんだけどなあ。ゼミでやってるなら条件は同じではないのかなあ。内部事情はわかりませんけども。芸達者な役者にも恵まれて、とにかくこれはズバ抜けてました。

余談。これの前に観た『Laundry』で、よくお店の鍵をどこにやったか解らなくなるテルの「ばあさんは首からぶらさげておけばいいって言うけどやらない。それは子供のすることだ」ってモノローグがあったんだけど、そういや立嗣さんて『KNACK』の取材時鍵を首から下げてたよね…(笑)思い出してちょっと笑った。いいんだよかわいいから!