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■ 7度目の、失恋。
失恋なんて、ほんとは一度だってしたくないのに あたしはひとりの人に、何度も失恋してる。
はじめては、18の春。 あなたに「嫁さん」と呼ぶ、その彼女ができた時。 ショックと衝撃でわんわん泣いた。 人目も憚らずに泣けたあの頃。
2度目はその1週間あと。 いつまでもここにいちゃだめだと思って 前に進もうと思ってあなたに言った「好き」の言葉。 ありがとうって返された18の春。
3度目は19になった夏。 何故かいきなりキスされて 次の日から目も合わせてくれなくなって わけわかんなかったよ、子供だったから。
そして19の秋。 あなたがはじめてあたしをかわいいと言った。 大切な人がいるけどかわいいって言った。 それでもいいか?って。
そんなことを言うのにあたしには純でいてほしいなんて 矛盾してるあなたが好きでたまらなかった。
次は、やっぱり抱けないって言われたときかな。 初めて、ああもう終わりなんだって感じた。 もうあたしたちの間にはなんにも無いって。
でもやっぱりあたしたちの中途半端な関係は続いて あたしはあなたにいつも夢中でした。
今ならわかる。 それは彼にとって至極「普通」のことだったと。 別に特別なことではなく、 特別な存在に与えるご褒美などではなく 何気ない日常にばらまかれる餌のようなもので。 だけどあたしにはそれがいつも甘い蜜に思えて あたしはいつまで経っても抜け出せずに
・・はたちになった。
その次の失恋が、最大かつ最後の失恋で、 まこ、20歳の秋。
あのひとが、結婚した。
「嫁さん」は本当の「お嫁さん」になった。
最後だと思ってた失恋。 もういい加減あきらめ時だなって こんなばかなあたしでもさすがにわかる。
あのひとはあたしに手を出さなくなったし あたしと話す機会も極端に減った。 帰りも早くなって それは、「家庭に棲むひと」の姿そのもの。
おととしの年末。 あのひとに初めてのこどもが生まれた時 もうあたしの中では失恋じゃなかった。 あたしには今付き合ってる恋人がすでに居て、 正直彼がいてくれてよかったと思うくらいに 微妙に揺れ動く危険性はあったけれど それでも好きとかそういう感情ではなく ほんの少しの寂しさだけで。
だけど。何故か。 なぜなのか自分でもよくわからないけど
あたしはまた失恋をした。 7度目の、失恋。 でももう何百回目なのかわからないよ。 あなたを好きだと思うたび、 これは叶わない恋だからって 自分自身に言い聞かせて。 苦しさとか切なさとか そんなものたちとずっと闘ってきて。
流石に今回のは、辛い。 ここ数年でいちばんの痛み。
自分の中で折り合いがつけられなくて、 自分自身の気持ちがもう辛い。 どう整理していいのかわからないし、 今までみたいに、もう会わなければ いつしか消えていくだろうって楽観的に思えない。
ほんの思いつきから もうあえなくなるんだなって気持ちから 「5年間ありがとう」って言いに行ったのはヒトツキマエ。
ほんとはずっと好きだったよ 特別だったんだよって言ったのはヒトツキマエ。
別に好きという気持ちがあったわけじゃないのに 特別な恋心を抱いてたわけじゃなかったのに なんでこうなっちゃったんだろう。 なんでこんな好きになっちゃったんだろう。 なんでこんなに苦しいんだろう。
なんであのひとは、あたしのものじゃないんだろう。
今、死ぬほどやっぱりあのひとが好き。 でももう、8度目の失恋はやってこない。 あとは、あたしの心の中で愛するだけ。
それしか、許されてないけど さよならは多分、一生言えない。
2004年02月23日(月)
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