コラム 金財茶房 〜 投資のゴマはこう開け!〜


2005年01月11日(火) 先に歩いている者は「優位」を過信する


こんにちは、カン・チュンド です。

世界地図 をさくっと「ふたつに」分けてみますと、
北米・欧州・日本 などが 先進国群 と称される地域 です。

そして、先進国群 以外の地域 は
更に「ふたつ」に分けることができます。

・新興国群(エマージング・カントリーズ)
→ 文字通り 勃興しつつある国々 ということです。

・その他の国・地域
(デベロッピング・カントリーズ ← 開発国 とでも云いましょうか・・)

→ まる1日テレビのニュースを見ていても
登場する可能性が極めて低い国々です。

今日は 新興国群(エマージング・カントリーズ)に
的を絞ってお話しますが、

(果たして)先に歩いている者は 後から追いかけてくる者を
「どんな気持ち」で見守っているのでしょうか?


「あいつ、ほんとうに大丈夫なのかな?」

「まさか、俺たちと同じ場所には来れないだろ、」

先に歩いている者は先に歩いている「地点」から、
後ろを振り返ります。

そして 自らの経験 を「座標軸」にして、
後から追いかけてくる者を見ます。

先 に歩いている者は(先 に歩いているが故に)
その【優位】を過信してしまうのですね。

歴史を振り返れば、
先に歩く者 は常に入れ替わってきました。

先に歩く者が(もし)追いかけてくる者を
シニカル に見つめていたりすれば、

それは 自分自身の【焦り】なのかもしれませんね。

新興国群(エマージング・カントリーズ)に住む 何十億人 という人々が、
テレビを買い、携帯電話で友達と話し、クルマを運転するという

<経済ステージ> に達しています。

「おいおい、そんなに無理しなくったって、」

「もうちょっと環境にも気を使いながら・・」と

先に歩いている者は言いたくなりますが、
自分自身がやってきたことですから、

大きな顔 はできないのです(笑)


いつ、先に歩く者が入れ替わるのかは、
そんなに重要ではありません。

重要なことは 人々が歩く道、

その 道幅 が広くなっていることです。

(これはすばらしいこと!)


私たちは投資を行う者ですから、

(少なくとも)これから追いついてくる者たち、
それらの人々の エネルギー(欲)に注力しなければなりません。


MSCIエマージングマーケッツ・インデックス・ファンド
という ETF があります。

このETFは、アメリカのアメリカン証券取引所に上場し、
MSCIエマージングマーケッツ指数 に連動することを目指します。

(信託報酬 0.75% 純資産額 約20億ドル 
 組み入れ企業数 252社 いずれも 9/30 現在・・)

運用会社である バークレイズ・グローバル・インベスターズ の

HPは こちら( i Shares )

 
上記ETFの 対象国 は、

アルゼンチン、ブラジル、チリ、中国、コロンビア、チェコ、エジプト
ハンガリー、インド、インドネシア、イスラエル、ヨルダン、韓国

マレーシア、メキシコ、モロッコ、パキスタン、ペルー、フィリピン
ポーランド、ロシア、南アフリカ、台湾、トルコ、ヴェネズエラ です。


カントリーリスク を分散し、
かつ 通貨 の分散も(自然に)行えますね。

(コストもリーゾナブルです)

そして上記 ETF は、

「より豊かな生活がしたい、夢を持って人生を生きたい」と願う
かの国の人々のエネルギーを汲み取る 金融商品 なのです。


追記・・)現在、上記ETFは日本の金融機関を通じては購入できません。

アメリカのオンライン証券、
香港の金融機関などに口座を開設する必要があります。

(まったくの希望的観測ですが)個人的には
日興コーディアル証券 あたりが取扱いをしてくれればと思うのですが・・。




 中国最大の銀行、中国工商銀行に近く公的資金が注入される予定です。
 写真は香港・銅鑼湾にある工商銀行。


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