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あるこのつれづれ野球日記
あるこ
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2003年09月26日(金)
僕が野球をやらない理由(わけ)


 9月9日。神宮遠征の際、強烈な阪神ファンと出会った。東京日野市内の中学生で、その日は学校帰りに球場に来ていた。小柄で細い。色は黒いけど、ひ弱なイメージはぬぐえない。髪の毛は丸坊主頭をそのまま伸ばしたような無造作ヘアー。ちょっと昔にそこらに溢れていたタイプの中学生だ。下に着ているTシャツは85年に阪神が優勝したときのオーダーと打撃成績が書かれた俗に言う“オーダーTシャツ”。君、そのとき生まれてへんのとちゃうん?というつっこみはこの際おいとく。

 彼は、旧式レジのレシートが出てくるみたいに、機械的なリズムで話す。一語一句を規則的に区切るので、早口だったけど聞きやすかった。ま、彼と同世代の子から見ると、“真面目くさい”という印象も否めないのだろけど。

 おもしろそうなので、色々話してみた。好きな選手は、郭李と部坂。渋すぎて泣きそうになった。大学は亜細亜大学に行くという。行きたいではなく、行くと言った。次の名古屋にも行く気満々なのだが、いかんせんチケットが手に入らない。でも、周りの大人から色々情報を仕入れているうちに、“チケットが余っている”という人を見つけることが出来た。やった!さっそく、その人に電話連絡をする。ところが、1枚8,000円という値段を提示される。それまでの気合いの入りようからして、“行く”と言うのかなと思っていたら、「8,000円はキツいですよ。だって、子供料金だったら500円で入れるんですよ」と不平をあわらにした。なんだかんだ言っても、やっぱり中学生なんやなと思った。

 そんなに野球が好きなら、すればいいのに。学校帰ってすぐに球場に来ているということは、野球部にもボーイズなどのチームにも入っていないのだろう。その歳でもう応援専門なの?

 そんな私の疑問は訊くまでもなく解けた。彼はコンピューター部に入っているのだという。ずっと彼の口調を聞いていたら、素人でも(?)わかる。彼は続けた。「僕がですね。野球をやらないのはですね。それは、野球が見れなくなるからなんですよ」

 後日、彼が9月15日の甲子園球場には来なかったと聞いた。マジックが1になったら行くと知人に言っていたらしい。まあ、しょうがない。彼はまだまだ若い。