初日 最新 目次 MAIL HOME


あるこのつれづれ野球日記
あるこ
MAIL
HOME

2003年09月23日(火)
球場で食べるお昼ごはん/野球ラジオと私/秋季福井大会4日目


『球場で食べるお昼ごはん』

 球場内でご飯を食べるのが好きだ。手作り(できればお母さんの)弁当であれば最高だが、この際贅沢は言わない。コンビニ弁当でもいい。福井で野球を見る際、友人と見るときは店に入るが、相方と見に行くときは、コンビニで買い出しをして、球場に戻ってから食べる。友人は地元の人なので、おいしい店をよく知っている。郷には入れば郷に従え、だ。

 今日は、相方くんとの観戦だったので、コンビニ買い出しコース。第二試合が終わってすぐ球場を出、買い物をしたら、第三試合が始まったころに戻ってこれる。移動手段は車なのだが、会場である敦賀市総合運動公園には野球場以外のスポーツ施設もあり、大会が重なると駐車場の空きを見つけるのに苦戦する。だから、「1回出たら、入れなくなるのでは?」と思うが、そこは私も学習していて、「さっきの試合は敦賀勢同士の対決やったけど、次は違うし、車も減るやろ」となる。チケットの半券を持っていれば再入場可能なので、助かる。

 コンビニから戻ると、案の定観客がガクンと減っている。私たちは屋根のあるネット裏最上段を陣取り、袋から丼もの(こういう場所で食べるのはなぜか丼ものが多い)を広げる。前回、汁がこぼれて痛い目にあったにもかかわらず、懲りていない。そんなわけで、試合の序盤は、もぐもぐと口を動かしながらの観戦となる。

 腹を落ち着かせて辺りを見渡すと、前の試合を終えた選手がお弁当を食べていた。なんてことない高校野球を見ていれば、出くわす光景。ただ、ふと思った。「これって、球場でごはんを食べるように学校(部)側が指示してるんだろうな」、と。

 うちの母校(高校)は、半日授業の土曜日もお弁当の時間があったことを思い出した。4時間の授業が終わったあと、弁当を食べ、掃除をし、終礼のあと、「はい、さようなら」。同じ午前中授業といえど、他校に比べると拘束時間は長い。なんかだまされてるような気がした。なんでそんなめんどくさいことするんだろうと思っていたが、「午前中で終わったら、昼は買い食いをする生徒が出てくる。それを防ぐため」だと聞いた。なるほどね。でも、生徒も生徒で対策は考えてる。その場でお弁当を食べない、もしくは、量をセーブして、校外での“本番の”昼食に備えるのだ。私の場合?ここでもきちんと食べたし、もちろん“本番”でもきちんと食べてました(^o^)。

 よくわからないけど、野球部員が球場内でごはんを食べ“させられてる”のって、そういう理由のような気が、する。たま〜に、ユニフォーム姿のまま、店の前に座り込んで、ご飯を食べてる選手を見かけるけど、なんだかねえ…。


『野球ラジオと私』

 ラジオの現場と初めて遭遇したのは、今夏の京都大会でのこと。ネット裏の上段に腰掛けていると、背後から何か声が聞こえる。すごく流暢な独り言。声の方向を見ると、最上段の設置されている中継席に3人の男女がいた。しゃべっているのは、一番手前の男性。Yシャツに包まれておなかがぽこっと出ている。

 すでに中継が始まっているようで、彼は話す話す話す…。おかげで何も知らずにふらっと観戦に来た私でも、それぞれのチームに思い入れをもって試合を見ることが出来た。印象に残ったのは、中盤、バッターボックスにいた選手がバントをした際、ボールが手に当たったときのことだ。この日、中継席にはモニター画面はなかった。彼は、そこから目をこらして選手や周りの状況を見極めて、しっかりと今起こっていることを伝えた。彼より前の席にいる私でもよくわからなかったのに…。

 試合後、今日来ていたのは北部のローカルラジオ局であることがわかった。京都大会は、準々決勝までテレビ中継がない。でも、北部の人は緒戦からラジオをつければ地元チームの活躍が耳に入ってくる。北部の風景を多少ながら知っている私の脳裏には、ラジオ中継が流れる仕事場で、働くおじさんやおばさんたちの姿が浮かんだ。

 そういえば彼、空き時間に、「他に話しておくことないですかね?」と言って、手元にある資料をペラペラめくっていたのだが、その手元の資料の作者に今日出会った。

 福井大会。私がコンビニ弁当を食べているとき、ノートを持った若い男性が、前の試合を終えた選手となにやら話し込んでいた。雰囲気からした取材であることはわかる。球場内には、秋季大会の2回戦だというのに、テレビカメラが回っている。だから、ここのマスコミは高校野球に熱心なんだろうと思った。だから、試合後、新聞記者が取材をしていてもおかしくないな、と。それか、私の友人たちのように未来のスポーツノンフィクションを担うライターの卵かも?

 とにもかくにも、自分が見た試合の記事が出るなら読んでみたい。取材が終わったあと、彼に近づいた。「すいませ〜ん、記者さんですか?」。振り向いた彼は、大学のテニス部にいそうなさわやか系だった。こういう業界にいる若い人は、妙にさわやかか、世の中を斜に構えて見ている雰囲気が漂っているかどちらかである。ま、私個人の考えにすぎないが。

 その彼は、記者でもライターでもなく、ラジオ局のスタッフだった。次の準々決勝から、ラジオ中継が始まる。その際にアナウンサーが使用する資料としての情報を集めているとのこと。「話せるだけ、話すっていう感じで」。そう言った。イコール。話されることなく終わってしまうものもある、ということだ。

 この日は天気が良くなく、寒かった。彼は続く第三試合もノートを片手に見ていた。実際にラジオ中継を聴くことはあるのだうか。ノートに書き込まれた資料の読まれなかった部分に対してどういう思いを抱くのだろう。そんなことを考えてしまった。しかし、彼は所属しているのは福井県内のラジオ局であるため、残念ながら、私にはノートの中身を何一つ知ることはできない。

 ラジオは大変だなと思う。テレビなら見てわかることでも、リスナーに言葉に変え声を出して、伝えないといけない。どうしても言葉が多くなる。だからなんかあわただしいような感じがする。そんな私だが、野球をラジオで聴くという習慣はない。人に乗せてもらった車でたまたま流れているのを聴く程度である。ラジオの周波数といいますか?あれを合わせるのがめんどくさい。とっていうか、ぶっちゃけ、やり方がわからないのだ。FMってなぁに?

 昔、ただ1回だけ、コンポに張り付いてラジオを聴いたことがある。92年秋の近畿大会決勝戦だ。対戦カードは、東山ー南部(だったかな?)。もうすでに翌春の選抜大会の出場は確実なものにはなっていたが、何も知らない私はただ勝利を願って、手を握っていた。会場は、和歌山の紀三井寺球場だった。高校生の私には遠かった。今やったら、速攻で行くっちゅーねん。電車で3時間くらいやろ。近い近い。


『秋季福井大会4日目(敦賀・第二、三試合)』

☆ 敦賀気比 5−4 福井農林 (敦賀第二試合)

 気比にとってじゃ危ない試合といえば、そうだったかな?
 序盤、先制したものの追加点が捕れず、中盤にミスが出たのもあり、一気に4点を入れられる。一瞬のグランドの凍り付いた雰囲気にはびっくりした。結局、終盤にヒットを重ねて逆転に成功したのだけど。

 一番印象的だったのは、気比の上畑くんの足。以前は友人と見ていて、守備がいいなあとは言っていたが、今日は足で魅せてくれた。先制点も、彼が長打で判断良く三塁へ進んでいたため、あとは単打でホームイン出来たし、8回裏の決勝点もバッテリーミスで普通なら二塁までしか進めないもので、三塁まで進んでいた。その後、ヒットが出たのだ。ネット裏から見た彼は、フィールドをなぞるように走っていた。迫力というより、軽やかさを感じた。“重さ”という言葉が存在していない場所がこんなところにある、みたいな。ランナーが彼ではなかったら、この試合どうなっていたかわからない。このあと、ネット裏で次の試合を見ている彼がいた。ユニフォーム姿のまま、私服の高校生らしき男の子と話していたのだが、私はなぜかずっと彼の足首ばかり見ていた。前話(『野球ラジオと私』)に男性に話を聞きに行くときに彼の前を通ったが、耳に入ってきた声は、イメージを裏切る低い声だった。

 1−4で迎えた7回表から、気比はピッチャーが背番号“8”の山田くんに代わった。春見たときはエースナンバーだったはず。事情はわからないが、マウンドに上がると、球威が違った。(ちなみに先発した芦田くんも背番号は“4”。彼も前はピッチャーの“1”か“10”か忘れたけど、ピッチャーの背番号だったのだけど。今年の気比は油断するとコロコロ背番号が代わってる)チームの反撃は7回裏から始まった。やっぱ、この子、マウンドが似合うよ。ゲームセットのあと、笑顔で捕手に駆け寄った。描いていたイメージとはほぼ正反対。丸顔で子供っぽい笑みを浮かべていた。春、県営球場でうなだれていた姿とはまるで別人だった。

 一方の最後に逆転を許した福井農林。9回は、相手ピッチャーの制球難で満塁のチャンスもあったが、モノに出来ず。そういや、終盤に相方が言った。「あのピッチャー、続投で良かったんちゃうか?」。福井農林は、背番号「1」の木下投手と、背番号「9」の左の田中選手を交代で使っていた。相方曰く、「左の方が(相手打線が)合ってなかった」のだそうで。事実、木下投手に代わってから、気比打線は当たり出した。これはヒットの見本、みたいなきれいな当り。おそらく得点にかかわる出塁のすべてがヒットだったんじゃないだろうか。

 試合終了後、相方は、「しっかし、惜しいなあ、福井農林」と小さなため息をついた。“おれ、ここで何しているんやろ”と言いたげな表情で、抹茶色のシートに腰掛けていた相方が、知らない間に試合にハマっていた証拠だ。なんだかうれしかった。

 福井農林高校。全国的にはおそらく無名。でも、福井商業を倒し、気比を苦しめ…。どんな練習をしているのか、地域や集まってくる選手達の背景に何があるのか。今後も気になるチームになりそうだ。

☆ 鯖江 1−0 武生商業 (敦賀・第三試合)

 福井は、甲子園に出てくる学校にしろ、公式戦で上位にくる学校にしろ、特定の学校で固定されているような状態が続いているようだ。全国区の福井商業に、福井、北陸に、敦賀気比。そこに絡んでいるのは、鯖江高校である。いつもベスト4か8くらいには進出してくる。鯖江市には鯖江ボーイズというチームがあるのだが、同校が力をつけているのと、何か関係があるのかもしれない。ともあれ、この学校が今後どう飛躍するかで、福井の高校野球が変わる気がする。

 結果から言えば、1回表に犠牲フライで入れた1点が試合を決めた。私が天丼をモグモグ食べていたときの出来事だった。相手の武生商業の力を知らないので、これからあと何点くらい入るのだろうと思ってみていたが、むしろチャンスを多く作っていたのは武生商業の方だった。ノーアウトやワンアウトなどアウトカウントの若いうちに、ツーベースやスリーベースが出たのだ。でも、それがなぜか得点に結びつかないまま、ゲームセット。う〜ん、歯がゆかっただろうなあ。

 9回表、武生商業はチャンスに代走を出した。「一塁ランナーは、赤星くん」。タイムリーや。あまりにタイムリーすぎる選手交代。すると、背番号「17」をつけた小柄な選手がファーストキャンパスに向かった。武生商業のユニフォームは縦縞。行け!やったれ!武生のレッドスター☆ 結局、次のバッターがうまく送れず、赤星くんはセカンドでアウト。ドラマはそう簡単には起こらないものなんだね。