
|
 |
| 2003年01月24日(金) ■ |
 |
| 眼科助手は見た |
 |
いわゆる高校球児の涙の多くは、球場内もしくはその周りで見ることができる。でも、たとえば、練習中のグランドだったり、部室内だったり、自分の部屋だったり…。そういうところで流す涙もある。今日は、そんな話。
まだ高校生だったころ、私は週1回ダンス教室に通っていた。レッスン後、どういう流れでそこにいたったかわからないが、話題はまもなく始まる高校野球についてだった。私は素知らぬ振りで柔軟体操をしながら、耳だけはしっかりその話題を捕らえていた。レッスン生の眼科助手をしている女性が話し始めた。
あれ、コンタクトって大変やね。 こないだ高校生が来て、目の調子が悪いって言うから診てみたら、コンタクトが汚れていて、目にばい菌が入ってて。その子、野球部員だったから、練習中もコンタクトはめてたみたいで、土で汚れた手とかで、目触ったりしてたんやろね。 結局、しばらくコンタクトはしちゃいけないって言われて。その子、「もうすぐ夏の大会だから。自分、3年やから最後の大会だから、絶対出たい!」って言うんだけど、やっぱり無理で。すると、その子、その場でボロボロ泣き出して。もう、なんか辛くて見てられへんかったわ。 私は野球よくわからないけど、眼鏡とかでは危ないからいつも通りのプレーとか出来ないんかな?とにかく泣いててさ。
その場がシーンとなったのをよく覚えてる。今、冷静になれば、コンタクト出来ないくらいで夏の大会に出れないと決まったわけではないのだろうけど、高校生くらいの男の子が泣き出すのは相当なこと。今回聞いたのは眼科での話だったけど、おそらく全国の病院には彼のように涙をこぼした高校球児はいくらでもいるんだろう。それはきっと私たちが球場で見るより、辛い涙に違いない。
|
|