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あるこのつれづれ野球日記
あるこ
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2003年01月20日(月)
甲子園球場で道徳教育するなんて無茶ですって!

 春先、甲子園球場に足を運んだ。まだプレーボールの時間にはほど遠く、グランドでは相手チームがバッティング練習をしていて、観客もまばら。ライトスタンドからは、応援団が練習しているトランペットの音がかすかに聞こえた。

 お気にのレフトスタンド最上段を確保し、すっかり安心しきった私は早くも1杯目の缶ビールのプルトップを引いた。ぷは〜っ。試合前の一杯もうまいっ。

 すると、少し離れた場所から年輩の男性の声が聞こえてきた。「足のせちゃいけないだよ。そこは人が座るところなんだよ」。

 はっとして声の方を見ると、おじいさんと孫らしき2人がいた。どうやら、孫が空いてるシートの足をかけようとしていたのをおじいさんが注意していたようだ。その足はまさに“よちよち歩き”という言葉がぴったりと当てはまる。まだ幼稚園にも行っていなさそうだ。孫はおじいさんの言うことがよくわからなかったのか、きょとんとしていた。おじいさんは冷静に、「足を乗せるんだったら、くつを脱ぎなさい。後で来た人が困るだろ?」と諭した。結局、孫はシートに足を乗せるのをやめ、アスファルトの上でその足をもてあましていた。

 私はドキッとして自分の足下を見た。もし孫がこっちを見ていて、「だって、あの人もやってるよ」とか言ったら、おじいさんはどういう反応をしただろう。「人は人、自分は自分」なんて言葉がわかる年齢でもなさそうだし、かと言って「あれは悪い見本だよ」とか言われると、ちょっと辛い。ああ、孫が私に気付いてなくてホントによかった。心底そう思った。

 そんなことで神経すり減らすくらいだったら、シートに土足を乗せるの止めといたらいいのに、これがまた止められない。やっぱ楽やし、人いないからいいじゃ〜ん。なんて楽な方に流されている自分がいる。

 シートの上に土足を乗せるのはよろしくない。それくらいわかってる。もし、私が子供の母親だったら、そう教えなければならない。でも、そのとききっと周りには私のような客がいる。それだけじゃない。捜せば捜すほど、教育的によろしくない客はわんさかいる。家の中に潜んでいるごきぶり並みにいる。そんな状況の中では、どうしていいかわからない。「シートに土足を乗せてはいけません」「ゴミはゴミ箱に捨てなさい」。こっちが一生懸命諭しても、「だって、あの人もやってるじゃないか」の一言で秒殺されてしまう。子供を説得させる自信などとてもじゃなけど湧いてこない。家族で阪神戦を見にいく。夢だったけど、ちょっと考えてしまう。