初日 最新 目次 MAIL HOME


あるこのつれづれ野球日記
あるこ
MAIL
HOME

2003年01月15日(水)
カントリー・サイド

 中学2年のとき、アメリカはオレゴン州に10日間ほどホームステイをしていた。いつだったか、ステイ先のクリスさんにドライブに連れて行ってもらった。郊外を延々と走った。そこにははっと息を飲む景色があった。見渡す限り、草原、草原、草原。車はかなりの速度で走っているはずなのに、緑が途切れることはない。

 後々になって、人にこのときのことをよく話す。「あの光景見ていると、自分が小さく思えた。自然ってすごいなあ。勉強とか成績とかがすごくちっぽけに思えた。人生観が変わったわ」と。

 でも、自然のすごさとか人生観とかは、後からこじつけた付加的なもので、そのときは、「うわ、草原が、続いている、続いてるぅ〜」。頭の中にはそれだけしかなかった。

 「This is countryside」。助手席で呆けたように景色に見入る私の耳にクリスさんの声が入ってきた。

 帰ってから、辞書を引いてみたが、中学2年生程度が使うチャチな英和辞典には載っていなかった。チッと舌打ちはしたけれど、正直、ホッとした。

  
 このことを最近ふと思い出した。実は、今の心境とダブるものがある。今、私は、やる気があるわけでも、やる気がないわけでもない、不思議な心境でいる。朝起きて、ごはんを食べて、仕事に行き、家に帰ってくつろぐ。何の力みのない日々を送っている。今の職場がいいせいもあるが、何気ない日常って案外幸せなんだなあなどと思っている。私にとっては、あの日のオレゴンの草原と帰宅途中の街並みに大きな違いはない。