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| 2002年10月24日(木) ■ |
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| 伊藤智仁さん |
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ヤクルトの伊藤智仁投手の引退が濃厚だと聞いた。熱心なファンだったわけではないが、私にとって伊藤投手は特別な存在です。今の私は書く気力に欠けるし、自信がないので、こまかいエピソードとかは省かせていただきますが、彼は私が生まれて初めて「うわっ、すっげー」と思えたプロ野球選手です。
野球なんて所詮ひとごと。私の中にはそういう思いがあります。特にプロ野球においては、その傾向が顕著です。でも、伊藤投手はそんな私をブラウン管に釘付けにしました。夢中でテレビにしがみついていました。まるで野球少年になったかのような不思議な興奮で一杯でした。きっとすごい投手になる。高度経済成長期に生きた人々のような確信めいた希望がありました。
登板過多だったとか、起用方が悪かったとか、言えばキリがありません。ただこうなってしまった以上、彼が野球選手として息づいていた時代に、自分も野球を見ていて良かったと思うしかありません。
球界を見渡せば、彼よりすごい選手は少なくはないでしょう。でも、私のひとごと感を突き破って心の中に侵入してきたのは、彼以外にはいません。
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