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あるこのつれづれ野球日記
あるこ
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2002年10月22日(火)
+α


 野球を書くにおいて、その書き手の独自性を決定づけるのはきっと野球以外の要素だと思う。もちろん、これは人からの受け売り。でも、すごく頷ける。

 同じ試合を見ていても、恋愛小説を読んでいる人と推理小説を読んでいる人とではとらえ方も文体も、アプローチの仕方も違ってくるだろう。旅行が好きな人、車が好きな人、ギャンブルが好きな人、食べ歩き大好きな人、写真が趣味な人、ほんまに野球しか見えてない人。

 私が読者の立場に立つと、やっぱりその作者の野球以外の何が好きか、何を思って、何を感じてきたのか、そしてそれが野球を書くにおいてどう活かされているのかを見たいなあと思う。

 話は変って。

 自分の彼氏を“芸能人で言えば誰々に似ている”と言われるみたいに、ときたま私の文章は“作家で言うと、誰々みたいな文章やね”と言われることがある。こちらが思わず恐縮してしまうような人名が出てくることもあり、人それぞれの幅広さを改めて痛感するわけなのだが、実は本当に自分が影響を受けたと思っている作家の名前は1回も挙げられたことはない。

 なりたい職業となれる職業が違うように、書きたい文章と書ける文章は違うのかもしれない。また自分が思う自分の文章のイメージと他人から見たイメージも違う。

 ある一人の小説家の作風に憧れている。その作家は恋愛を主に扱っているし、今の自分が書きたい内容とはかけ離れている。でも、ああいう文体で野球を書ければ最高だなと思う。それが出来れば、間違いなく野球日記に革命が起こせると信じている。でも、いかせん、当人にその能力がないのが辛いところ(シクシク)。