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あるこのつれづれ野球日記
あるこ
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2002年08月24日(土)
あるこの敦賀シリーズ中編 観戦記 〜それでも得点〜


第一試合 若狭3−2敦賀気比

 知る人ぞ知る好カード。地力的には敦賀気比が上を行くのだが、何故か若狭には勝てない。相性の問題なのか、若狭の試合巧者ぶりがうかがい知れるのか…。

 得点の大半は序盤に入った。若狭は1回裏、ツーアウト一二塁から、5番・山副選手のタイムリーで2点先取。一方の敦賀気比は、2,3回に1点ずつ入れ同点に。若狭は1発長打で決めたのに対して、敦賀気比は四球で出たランナーをバントヒットと内野安打で返す、悪く言えば地味な得点の仕方。でも、間違いなく得点である。豪快な1発は、相手も気持ちを切り替えることが出来るが、こういう細かいところから点を取られるのは思いのほかダメージが大きいのではないかと思う。

 2点目は、連続長打。甲子園でバリバリ活躍してた頃の敦賀気比の印象が強い私は、「ああ、やっぱり敦賀気比やなあ」などと思ったりしたわけだが、最終的にランナーが返ったのは、ワイルドピッチ(パスボール?)による。これがまた、三塁側ベンチ前に置いてあったボールボーイ用の椅子の奥に転がってしまい、捕手が悪戦苦闘。その間にランナーがホームイン。若狭の投手が主審に何かアピールしていたようだが認められず。ちょっと不運な形で同点に追いつかれた。結局、この椅子、片づけられるだけで何事もなく試合は進行。これが夏の甲子園をかけた試合とかだったら大変なことになってただろうなと思うと、こののどかさが心地いい。

 中盤は0の行進。両投手の安定感と堅実な守備が心地いい眠気を誘い始めたころ、打球音の割に向い風に逆らうような打球が右中間に向かっていた。6回、ツーアウト、ランナーを一塁に置いた若狭・乗替選手の打球である。打球は軽く空中旅行を楽しんだあと、芝生の上に落ちた。敦賀気比外野陣の予想を超えた打球だったのか、多少処理にもたついていたように思えた。タイムリースリベース。

 結局、この1点を守り、若狭が接戦をモノにした。安打数、若狭が5、敦賀気比が7。若狭は少ないチャンスをモノにし、勝負強いチームだなという印象を持った。また敦賀気比は、芦田、一ノ瀬両1年生投手のイキの良さが印象に残った。両投手とも常にストライク先行の投球で、三振もたくさん取っていた。これからが楽しみ。

第二試合 美方5−1敦賀工業

 今日の日記のサブタイトル「〜それでも得点〜」は、特にこの試合を見て感じたことだ。スコアをつけていたのでよくわからないのだが、ドカンと1発とか、長打でランナーが一気に帰ってくるとかいうわかりやすい得点がなかったように思う。それでもこの点差。なんかすっきりしない試合内容でもあったが、ある意味野球の奥深さを教えてもらった試合だった。どうであれ、相手より1点でも多く得点を取ったら勝ちなのである。ミスをつく、一歩でも前に出る。それも立派な攻撃。ダメなときは、相手がどんなに自滅をしてくれても、一向に得点にならないものである。(追伸:すんません、5回終了後のグランド整備とき、素で眠ってました…)

第三試合 若狭7x−6敦賀(9回逆転サヨナラ)

 まさに取りつ取られつのシーソーゲーム。野球は最後の最後までわからないなあと改めて痛感。第二試合終了後、市内にちょっと遅めの昼食を食べに出たので、ちゃんと試合を見始めたのは3回から。そのときは、3−0で敦賀がリードしていた。若狭は朝イチで試合をした後だから、やっぱり疲れてるのかな?ところが、若狭はその裏に早くも反撃。4回には同点に追いついた。そして、またまた、中盤は0の行進。結局7回に若狭が1点を入れ、これで終わりかなと思ったら、8回に敦賀が目覚めたように3点を入れ、6−4。しかし、結局は9回裏に若狭が3点を取り、逆転サヨナラ勝ちを納める。

 何が原因かがよくわからない。でも、スタンドの盛り上がりは凄かった。三塁側を陣取っていた若狭高校の父兄さんは総立ちで黄色いメガフォンを叩き、ついには声援まで飛んだ。この地点で5−6。まだ若狭は負けていたが、傍観者である私ですら、「ひょっとして、逆転するんちゃうか?」と思ってしまった。それだけ、勢いがあった。

 試合終了後、父兄さんは興奮気味に「すごい試合やったね」「勝てて良かった」と話しておられた。ふと、夏の西京極球場内野席を思いだした。あれからまだ1ヶ月しか経っていないんだな…。