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| 2002年08月18日(日) ■ |
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| イメージクイズ |
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スポーツ選手が日々トレーニングをするように、文章を書くにおいて、トレーニングしていることがあります。それは、想像力を鍛えることです。いや、鍛えると言っても、対したことできません。私は忍耐とか努力とかいうことととことん相性が合わないので、したいと思ってしているにすぎません。
自分を野菜にたとえると何になるのか。色にたとえると何になるのか、ひらがなにたとえると何なのか…。そんなところから始まります。自分で飽き足らないときは、人を例えます。家族、友人、知人…。そして、私とともきちの間で始まったのが、“湖岸道路カップルイメージ大会”。
私とともきちはよく滋賀で遊ぶのですが、気分がいいと絶好のドライブコース、湖岸道路を歩きます。当然、車がビュンビュンと走り抜けていきます。そんな中、乏しい動体視力を働かせ、中に乗っている人を見、その一瞬で受けた印象を言い合うのです。当然、大半がカップルなわけですが。
たとえば、あのカップルはつきあってどれくらい経つかとか、彼氏の方が浮気してそうとか、告白はメールやなとか、彼女もうすぐ別れを切り出しそうとか、クリスマスには彼氏が無理してグッチの時計を買ってあげたとか…。ほんま、くだらないのですが、すごく盛り上がります。私自身、この大会のおかげで、想像力の幅がちょっとは広がったと思っています。
ともきちの他に、もう一人、こういう遊びにつきあってくれる人がいます。今日は、その友人と電話で、イメージトークで大いに盛り上がりました。次に挙げるのは、私と友人が、今夏甲子園に出場したある高校球児に対して膨らませたイメージです。さて、彼は誰でしょう?
○野球をやっていなかったら、東大も狙えたのに…と地元の人がささやくほど実は頭がいい。理数系。好きな球団は巨人。 ○母はそれをまで惜しいと思っている。でも、近所のおばさんから「甲子園に出るのもすごいことよ」となだめられる。その近所のおばさんは小太りで、腰から下の薄い緑色のエプロンをつけている。 ○家は和風。意外と金持ち。近所のコロッケ屋がある。 ○彼女有り。高校1年のときにクラスが一緒で、それからは一度も一緒になったことはない。 ○携帯は持っていない。 ○表情があまりかわらないので、ボーとしていると、彼女に「何、怒ってんの?」と言われる。 ○実は甘党で、彼女が食べてるストロベリーのアイスクリームを「ちょうだい」と言ってつまみ食いするかわいい面も。 ○彼女は○○くん、と彼の下の名前で呼ぶ。 ○彼女は、アキとかユミとかいう普通の女の子らしい名前。名字も1クラスに絶対1人はいるようなよくある名字。 ○彼女の家は、木造建で果樹園をしている。彼はそこで足腰を鍛えるロードワーク。 ○彼女に部屋は2階。数学が苦手な彼女に、テスト前になると、彼が家に来て教えてあげる。 ○宿舎で、テレフォンカードを手に、公衆電話から彼女の家に電話する。会話はこんな感じ。 彼女「地元、雨降ってるんだけど、そっちは大丈夫?」 彼「うん、降ってないよ」 彼女「甲子園まで見に行かないけど、テレビで見てるから」 彼「うん。ありがとう」 (ここで、彼は「君のためにがんばるよ」などとは絶対言わない、また、彼女もそれを求めていない) 彼「あ、カードなくなりそうだから…」 彼女「わかった。じゃ…」 ○当日、彼女は試合開始直前まで部屋の窓から外を眺めている。フルオープンした家の中。下からはちょっとボリュームを大きくした高校野球の中継が耳に入ってくる。下で小学5年生のサッカー少年の弟が、「姉ちゃん、始まるぞ、見ねえのかよー」と叫んでいる。「わかった。すぐ行く」と言いながら、なかなか腰が上がらない。下に降りると、1回裏。ここから、正座して試合を見守っている。
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